とろろの会社での出来事です。

新人さんが、退社時刻になって、何やらモジモジしています。
私の顔を見ると、こんな話をしてくれました。

「定時になったので、S上司に
『お手伝いできることはありますか?』
って伺ったら、苦笑いされました。
きっと
『帰る時に声かけるなんて
仕事を頼まれないのがわかって聞いてるんだ。
調子のいいやつッ!』
って思われたんです・・・ (´Д`;
) 」

私は、
彼女の上司が悪い意味で笑ったのではない、と思ったので
後で聞いてみたところ
彼は笑って

「いや。知っての通り、僕の仕事は
『手伝います』といわれて
すぐに何かを振れるようなもんじゃないからね。
それで・・・」


と話してくれました。


新人さんが見た上司の「苦笑い」には、
上司自身が話してくれた理由のほかに、
もう少し別の意味もあるように私は感じたのですが
このお話で、まず要になるのは

たった一つの「上司のしぐさ」について
新人さん、上司、私 の
3人が、それぞれ違う解釈をしていた
というところなのです




゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



「あの人の気持ちがわからない」
と思う時、私たちは、
「あの人のしぐさやことば」
から、意図をくみ取ろうとします。

そうして、それは微妙な ―
けれど、肝心な部分で、しばしば
「取り違えて」いたりするものです。



いったい
どうしてそんなことが起こるのでしょう?


こんなイメージをしてみてください。

あなたが
誰かから
パズルのひとかけらを受け取るとします。
 
それは、どんな絵柄のパズルなのか
どんな物語が描かれているのか・・・
解釈するにはあまりにも
部分的すぎて、
あなたはもう少し
パズルのほかの部分がほしいと思います。

しかし、相手はそれ以上のかけらをくれません。

それであなたは
自分が持っている物語のパズルから
もらったかけらに「合いそうな」ものを探して
いくつかくっつけてみます。

そうして
「それっぽいパズル」を完成させてみるのですが
それはあくまでも
あなたのカケラでできたパズルなのです


あなたが生きてきた中で集めてきた物語
あなたの心の中にある材料から形成された「物語」
なのです。

もし、あなたに
「愛」について悲しい記憶があったなら
もらったパズルに、悲しい色を付けてしまうことがあります。


もしあなたが、あなた自身を好きになれないでいたら
「自分が愛されない物語」をつくってしまうのです。

では、
気になる人がパズルのかけらを投げかけてきたとき、
私たちは、どんなふうに、
それを解釈するのが良いのでしょうか?




続きます。