今晩は。
今年に入って映画館にマメに足を運んでる。
少し前までは映画は家で好きな時間にのんびりゆったり派だったんだけど、最近ではその「のんびりゆったり」が叶わない。
約2時間の間に家事だけでなく、電話や宅配、ワンコの面倒など何度邪魔が入ることか!結局中断ばかりでじっくり観られる方が少ない。
その点、劇場なら巨大な画面に音響は素晴らしく、映画館という限られた独特の空間で誰に邪魔されることなく集中出来る。頭の中に場面がしっかり刻み付けられて100%、いや120%くらい楽しめるのだ。
そして、気がつけばひと月で6本も観ていた。
ロング・ショット フォードvsフェラーリ マリッジ・ストーリー ジョジョ・ラビット パラサイト テリー・ギリアムのドン・キホーテ たまたま観たい映画がてんこ盛りでこんなことは稀だけど、2月にアカデミーが控えているのも理由のひとつかな。お休みの日だけでなく、仕事終わってから劇場に足を運んだりとメチャ忙しかった。 |
てなわけで映画レビューをば。
少々ネタバレしてるので、気になる人はスルーで
①ロングショット
この映画は予告編の出来がメチャ良くて、絶対観たいと思ったのがキッカケ。
R15に指定されてるだけあって下ネタだらけそれも下品なヤツw。でも全然やらしくないんだよね。それにシャーリーズ・セロンが綺麗でカッコ良い。基本はロマコメなんだけど、人種差別や宗教問題などもサラッと含まれていて、そういうとこはいろいろ考えさせられる。
お相手役はコメディアンのセス・ローゲンで、彼が信念というか主義に拘る頭デッカチな男で、まわりをよく見ろよ!お前は今まで何を信じてたんだい?と友人に現実に向き合わされてガツンとされて変わってくとことか、単純だけど良かったな。いっぱい笑って楽しめる映画だった
②フォードvsフェラーリ
マット・デイモン×クリスチャン・ベールが初共演のダブル主演が話題に。そもそもこの二人が出ていて面白くないわけない。
お目当てはクリスチャン・ベールの方だけど。
彼を最初に観たのは「太陽の帝国」で好きな映画の一つ。役作りが徹底していて定評ある役者さんだけど敢えて『アメリカン・サイコ』と『マシニスト』は観てない。私、好きな人には、ずっと”良い人”やって欲しいタイプなんだな役に惚れるわけだからイメージ壊されるとホント無理ってなるw 逆はいいんだけどね(←)この映画では飄々としているところがドライーバーらしくて良かったと思う。
それに走行シーンはすごく迫力あった実話を元にしたフォードの歴史とはいえ、題名通りではなくフォードの敵はフォード内にあったっていうのが面白かった。社内方針へのジレンマ、社員の足の引っ張り合いのストレス。それから上司と部下との板挟みとか、どれもあるあるだね。
この映画は結局二人の男の友情、権力への共闘を描いてて、そこら辺は男らしくてカッコ良かったと思う。
『フォードvsフェラーリ』IMAXで鑑賞。これこれ‼️このお腹の底に響くエンジン音サイコー😍昔ステファン・ベロフ大好きで留学時代に追っかけてた❤️有名になる前に散ってしまったけど😭レーサーは皆命知らずスピード中毒だよ😔86年にル・マン行った時はポルシェの全盛期だった。今や全て懐かしい思い出…
— 🐶rulika⚔ (@loverubywan) 2020年1月13日
昔、父の仕事の関係でレースは何度か観戦してるし、1986年のル・マンにも行ったので、いろいろ懐かしい要素もたくさんあった。
ここからは感想じゃなくてただの思い出話。
まだ私がうら若きころのお話w
一人のドイツ人レーサー、ステファン・ベロフ(当時26歳)に熱をあげてたのだ。
初めて彼に会ったのはサーキット場ではなくレストランだった。目の前に座っていたのが彼。当時英会話なんてカタコトしか出来なくて、今考えるとかなり無茶なシチュエーションだった。その居心地の悪い時間をどうやってやり過ごしたかなどは、詳しくは覚えてない。彼の隣に座っていたもう一人のイギリス人レーサー、デレック・ベルがサービス精神旺盛でよく喋ってたから、それで場が持ってたような気はする。ただ、鮮明に覚えているのは、ステファンがたまにこっちを見てはニヤッとして隣のデレック・ベルに冗談ばかり言ってたとうこと。何を言ってたかは全く分からなかったので、単純に揶揄われてたんだろうな。でも、全然嫌な感じじゃなかった。レーサーとしてよりも彼のその茶目っ気たっぷりな素の姿に一目惚れしたわけ。
そして、早い話が彼が引き金になって留学を決意。3年働いた職場も即辞めた。単純そのもの^^;ってか若い時の情熱って今考えるとホント凄いよね~(完全にひとごと)。
そして2年後、運命のスパ・フランコシャン(ベルギー)の耐久レース観戦中にジャッキー・イクス(ル・マンの帝王)と競り合って彼は帰らぬ人になってしまった。
とにかく速かった。当時ポルシェワークスの耐久レースにも出るかたわらティレルというチームでF1レースにも参戦。F1で名を挙げるのもそう遠くないと言われた有望株だった。彼は間違いなくスピード狂で(まあレーサーのほとんどがそうなんだけどね)ブレーキを踏むのが遅い。若さゆえだけど。
この写真は一番のお気に入り。モノトーンのパネルにしたはずだけど、年月を経てだいぶセピアカラーに変色してしまった。
耐久レースで自分の順番を待ちをしてるところ。普段の冗談ばかり言ってる彼からは想像できないほどの真剣な表情。声をかけるのを躊躇うほどの集中力で、この姿がゾクっとするほど格好良かった
そして、下の小さい写真立てに入ってるのが日本に来日した時に初めて一緒に撮った写真。
そして、運命の当日のスパ・フランコシャンのパドックで。
レース前のリラックスしている彼は本当にいつも屈託のない感じで、この時もステファンに日本に来た時に私が撮った写真を見せたら嬉しそうに応えてくれた。ツーショットのはずが、まさかのこの時も二人の間にメカニックのビショップが写り込んでる、笑。よく2人でふざけてたな~。これが最後の写真になった。
※片付けしてたら古い写真がどんどん出てきたので、いずれ処分する前に追加アップ✌️
プレスリリースとか。ベロフにもらったシールまであったわ。
マシンの横に立ってるのがベロフのパートナー、デレック・ベル。
‘83、’84の富士スピードウェイの写真。これからスタートってところ。
本当はまだまだ写真あるけど、ここに載せすぎると何の記事かわからなくなるから、いずれ別記事に分けるかも。
彼が生きていればフェラーリ入りしてたらしいということを思い出して、全てが懐かしく書き留めた次第。本当に彼は突然目の前に現れ、そして風のように去っていってしまった…
何年か前に記事でホッケンハイム・モータースポーツミュージアムにステファン・ベロフの銅像があることを知った。彼の残した輝ける記録は後世にずっと残っていくんだろう。
長々とすみません。これで思い出話はおしまい。
③マリッジ・ストーリー
アダム・ドライバーが大好きで観に行きました
アダム・ドライバーが好きなので上映館探して『マリッジストーリー』観てきた。期待以上に良かった。言い争いのシーン経験上いろいろ身に染みた😭脚本良き台詞良き✨主演のアダムとスカヨハの圧倒的な演技力が素晴らしい👏#AdamDriver #ScarlettJohansson pic.twitter.com/wTkxrNITK1
— 🐶rulika⚔ (@loverubywan) 2020年1月15日
夫婦が離婚へ向かっていく話だけど、当初は円満離婚のつもりが弁護士を立てて争うことで、いつしか親権を争う泥沼の離婚裁判に様変わりしていく過程が会話劇を中心に進んでいく。二人ともド迫力だったよ。アダムが好きなので、つい肩入れしたくなったけど、女は賢く用意周到で最終的には彼の幼稚さが目についた。男ってやはり繊細だよね〜、笑。
悲哀感たっぷりな歌も披露してくれたアダム、ほんとに最近ハマってる
初めて彼を知ったのはスターウォーズのカイロ・レン役。彼自身も語っていたけど、虚勢を張っているけど真の姿はあのマスクの下で、その後悔と病んだ姿にひたすら惹かれた。また全然違うタイプの役「パターソン」の淡々と日常を重ねる中で詩にあらゆるものを投影させていく優しい感じの雰囲気もすごく良かった。
④ジョジョ・ラビット
今日観た映画「ジョジョ・ラビット」ヒトラーを英雄視する10歳の少年の物語。題材はシリアスなんだけど監督タイカ・ワイティティがユーモアを交えて描いてて最後やはり涙が😭サム・ロックウェル期待通りいい味出してる。 pic.twitter.com/TTxXBBmlLF
— 🐶rulika⚔ (@loverubywan) 2020年1月18日
切ない内容なんだけど、メチャ癒された。とにかく主役の11歳のローマン・グリフィン・デイビスが愛くるしい。「マイティ・ソー/バトルロイヤル」を作ったタイカ・ワイティティが空想の中のヒトラー役を自ら演じ監督してる。凄い才能の持ち主だよね。特にブラックユーモアが効いてる。かと言って、戦争、人種迫害の厳しさもちゃんと目を背けず描いている点に脱帽。脇を固めるスカヨハ、サム・ロックウェル、スティーヴン・マーチャントなど全て魅力的だった。
⑤パラサイト
この映画は基本ネタバレ厳禁なので、ほんの少しだけ。
未見の人は読まないようにご注意ください。
この映画だけは事前情報なしで観るべし。言いましたよ
一軒家に住んでる人たち、すぐ様家の中をくまなくチェックしよう
特に半地下大丈夫
何も無かった
怖い話だったよ〜簡単にいうと超裕福な家族と底辺に住む2つの対照的は家族の話なんだよね。その格差社会の描き方が凄まじいわけで。最初はただの詐欺一家なのかな、と思ったけどそれだけでは終わらなかった。半地下での暮らしっぷりが画面を通して今にも匂ってきそうにリアルだった。貧富の差を露骨に晒していて、社会の縮図を世界に曝け出している韓国の底力を感じた。まあ、この辺でやめとく。まずは観て。
⑥テリー・ギリアムのドン・キホーテ
『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』観てきた。苦節30年!?ついに完成した映画。愛すべき作品に仕上がってた😍監督特有の毒がもっとあっても良かった気もするけど、彼も丸くなったってことかな。アダム・ドライバー好きさん絶対見て!!彼の魅力全開💕前髪アップもかわいい!! pic.twitter.com/JjZb6nEkuE
— 🐶rulika⚔ (@loverubywan) 2020年1月24日
今までのテリー・ギリアムの作品に比べて迷走具合がそこそこで、比較的わかりやすかったと思う。普通のドラマに思えたほど。本当は「未来世紀ブラジル」や「バロン」くらいのぶっ飛んだ表現が好みだけど。監督の頭ん中は案外ほのぼの愛で溢れてるのかもしれないと感じた。てか、歳とって丸くなったのかなw。最初の配役の予定では主役はジョニデだったらしいが、彼じゃなくて正解。彼がやってたらそれこそ単なるコメディになっちゃってたかもね。
アダムは最高だったドン・キホーテにあの「未来世紀ブラジル」のジョナサン・プライスを起用したのもやはり運命を感じる。あと、アダムを誘惑するボスの妻役がオルガ・キュリレンコだと最初気づかなかった。女優は化けるね。
以上6作品。
31日には「ナイブズ・アウト」が公開なので行きたいけど、1月中にはちょっと無理そう。2月公開作品にも既に観たいのが何本も控えてる。
「1917 命をかけた伝令」や「野性の呼び声」とか。気が向いたらまたレビューあげます。
ではでは