君色ニ染メラレタ僕 | 恋愛小説-Meru's story-

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君色二染メラレタ僕


-*1*出会い-



僕らの出会い、それは偶然だった。


そう、本当に神の気まぐれ。


もしかしたら出逢わない運命だったかも知れない。


ただ、彼女の責任感と人をほっとけないその性格で、僕らは出逢えたんだと、そう思う。


ただ、それだけの理由、されど、それほどの理由。


僕らの出会いはそう、出会いの季節である春だった――。


◇  ◆  ◇


「桜の蕾が、日々を重ねるごとに…」


なんて、恒例ともいえる校長の長い式辞が読まれているまっただ中。


俺は何を思っていたのだろうか。


あんまり覚えて無い。


ただ、新入生に可愛い子がいないか、なんてそんな事を考えていたんだと思う。


その後、自分の運命が変わるなんて知らずに。



「あの子、可愛かったよな」


後ろから声が聞こえた。


入学式、考えることはみんな同じなのかも知れない。


それは中学から仲の良かった、吉野だった。


「あの子って誰だよ」と言う俺に、吉野は毒づいた。


「お前、見てなかったのかよ!?」


呆れ気味の吉野。


だけど、呆れてるはずの吉野の頬には笑み。


よほど可愛い子がいたんだろう。


「一年二組の、入原 麗羅(イリハラ レイラ)って子!!」


名前までチェック済みかよ。


でも俺も、少しは興味があった。


「どんな奴?」


聞き返した時、吉野が目を輝かせた。


そこには、ぐちゃぐちゃながら列になって各教室に移動する一年の姿。


「どの子だよ?」


なんとなくわかった。


一年の列の中で、一際輝いてる子がいたからだ。


案の定、吉野が指さした子も、そのこだった。


あの子が入原 麗羅か。


「やべー、会えたよっ。俺今日一日幸せだわー」


そういって騒ぐ吉野をしり目に、俺は席に付こうとした。


その時だった。


「啓ちゃんっ」


声がした。


「じゃなかった、吉野先輩っ」


――吉野?


振り返ると、鮮やかな笑顔の君がいた。


そう、初めてであったのがこの時だった。


「あ、彩乃(アヤノ)か!」


吉野もその子も、互いに知り合いのようだった。


仲良さげの会話。


「あ!」


ふと吉野が声を出す。


「なんだよ、うるせーな」


つい本音が出たが、それでも吉野に聞いた。


「なんだよ」


「いや、彩乃が一年なんだよ、だから入原 麗羅の情報、聞き出せるなって思って」


その子は、目を見開いた。


「啓ちゃん、麗羅が好きなの??」


麗羅、と呼ぶくらいだから、仲が良いらしい。


吉野は困った笑みを浮かべ、


「いや、俺じゃなくて…こいつが」


そして、俺を指さした。


「は」


「そうなんですかっ??」


彼女は笑って言った。



「私、協力します!!麗羅と仲良いんでっ。あの子、見た目通り、良い仔ですよっ」



そう、それが出逢い。


彼女との接点は、入原 麗羅だった。


◇next story◆