― どーしよあたし、やっちゃったなぁ。。。―
帰宅する電車の中で、やってしまったことの言い訳を考えている。
― また、やってしまった。 ―
今まで付き合てきた人との関係はいつも2年以上。
でもその中で、相手に対する不満や寂しさが募ると、いつも違う人に抱かれた。
本命の人に対する愛、その人から注がれている愛を確かめるため、
試すために。
そしてその後はいつも、正直にそれを彼に言ってしまうというクセ。
― 一体何なんだろう、この性格。―
でも、今回はこれまでの感情とは違っていた。
― 私は旦那のことを心から愛している。
ただ、一時的な遠距離結婚生活が、あまりにも耐えられない。。。―
旦那はいつも、史上最高の愛で私を包んでくれる。
毎日たくさん愛してると言い、キスをし、いっぱい抱いてくれる。
セックスはあまり上手ではないけど、
その愛がすべてを帳消しにするくらい、
純粋に愛してくれる人。
今彼が住んでいるところと、日本は13時間の時差がある。
こっちが夜なら、あっちは朝。
私もあっちも仕事をしてて、なかなかSkypeのタイミングがつかめない。
2年半以上ずっと一緒にいた生活から、ほぼシングルのような生活に後戻り。
― 寂しすぎるよ。。。 -
『あと数か月したら一緒に住めるよ。そしたら、死ぬまでずっと一緒なんだから。』
冷静で、大人な彼の言葉には、返す言葉がいつも見つからなくなる。
耐えきれなくなって、相談しやすいKに連絡した。
「やばいよーーー寂しすぎてやってしまったーー」
『まぢかーー!最後までやったの?』
「ううん。ゴムなかったからさすがに最後までは・・・」
『あぁ、ならいいんじゃん?』
浮気や不倫の定義は人それぞれである。
入れたら不倫になるのか?
そもそも自論としては、相手に対する信頼感が旦那を越え、肉体関係を持ったら不倫とする。
Kは職場の上司と関係を持ってしまったばかり。
奥さんも子どももいる。
『でもさぁ、寂しいよね―――』
「いやぁ、やばい。なんか性欲がやーーばい。秋だから?」
『年齢もあるよね。30手前で、生理前とか胸パンパンで痛いもん。こんな事今までなかった』
「あーーそーゆーのもあるのか。女性ホルモン無くなれー」
『いや、動物である以上しょうがないよね。』
「ほんまそれ。しかもうちら肉食だしね。」
2人で酔っぱらってこーゆー話をすると、はしたなさが半端ない。
『いやーまじおっさん超やばかった。上手だし、落ち着いてる。』
「まーじで?あたし一度も年上経験ないわーー」
『え?そうなの??』
「うん。同じ年か年下だけ。年上も経験したいな―――――」
『あんた結婚してるんだけどね、一応。』
「あ、せやね。笑」
はちきれそうな思いをガス抜きするには、Kと話すのが一番だ。
「あーー会いたいな――」
『どっちに?w』
「え、若い方。」
『いやーー、ダメだよって言いたいとこだけど、気持ち分かるから何も言えねぇ。笑』
「はぁ、なんか他に没頭できること見つけよう。
結婚してから、子ども産むこととか、旦那を支えなきゃとか思って、
全然自分自身の充実とか考えなかったわ。」
『そっかー、結婚てほんと色々あるんだね。』
「特に女はね。。」
『あたしもさ、あのおっさんに言ったんだよ。You can't have everythingて。』
「だよね。。欲望を全部満たそうとしたら、きっと誰かをものすごく傷つけたりして。。。」
『うーーん、むなしいけどさ。そーなっちゃうよね。』
そんな話をしながらも、あきらめたくない自分を守りたかった。
誰も傷つけずに、自分自身も最高にハッピーでいること。
未熟で不完全な心と体を引きずって、家路についた。
