Episode 35. ちょっとしたレールはいいのだ

夏に北海道の農業高校を下調べしていたころ、お電話で話をお聞きしたら
「よろしければ学校案内資料をお送りしましょうか?」と言ってくださった学校の先生。
その資料の送り状に、「将来を決める進路選択なので」と書いてくださってました。
その選択の重さをひしッと感じちゃいました。

「お医者さんのおうちはお医者さんになってしかるべき」という暗黙のルール。
「会社の経営者の息子はやはり社長になるために」という帝王学。
「代々続いている造り酒屋」という職人気質。
それぞれの家庭にそれぞれの事情があるもんですな。

不本意ながらその職業を選択する人。
親の背中を見て、自分もそうあろうとその道に進む人。
反骨精神を発揮し我が道を突っ走る人。
こうなってくると、その人の性格や育った環境いろいろ絡んできますな。

日本のほとんどの大人はサラリーマン。
そのサラリーマンは、上を見上げると果てしなく遠い天上世界が見え
下にはすぐそこまで来ているせちがらい世の中。
そんな親を見て育った子供たちは何を思うのか??

私たちの世代はバブルを知っている世代なので、
見栄と淡い期待を常に抱えて生きているわけですが
(そうじゃない人ももちろんいるんだけどね)
私たちより15年ぐらい後の人たちは、かなり現実的で
過度な期待もしないし欲にまみれガツガツもしてない。
(これは私だけの印象ではないはず。。)

そしてそのまた15年ぐらい後の人たちというのが息子たちの世代。
幼くてまだまだよくわかりませんが、割とぬるく育っちゃってるのかしらぁ?
我が家は決してぬるくはないつもり・・・
ぬるく育てる余裕はあまりなかったので

世の中不景気不景気と小さいころから言われ続け大きくなってるから
そのあたりはよく理解していることみたいな気がするな。
昔みたいに「とりあえずいい大学出とけばなんとかなるわ」
などとぬるいことを考えていると、後が怖いとうちの息子も理解している。
そこで農業という選択肢は彼にとって明るい展望へ向かうレールであるようだ。

なので、次は具体的な通過地点学校へのレールを敷かなくちゃ。
あれこれ考えたけど、やっぱり唯一の知り合いがいる道東。
直線距離なら100キロ離れてないし、
離れてるけど飛行機に乗るほど遠くないし
(もちろん飛行場の管轄としては完全に違うエリアだけど)
電車で近くまで行けるし、
(遠回りだから2時間以上かかるけど)
なによりその学校の生徒さんが穏やかな様子だったことが確認できたので
道東の学校に私は決めました。
なのでそのレールを敷こう

どうやって敷こうかしらぁ~