億り人。
よく聞くのが、仕事をしながら株式とか不動産の投資で財を築いて、退職した人の話。
この本の作者は、どちらかと言うと投資よりも仕事で成功した例といえるかな。
面白いのは、特に裕福でもない家庭に生まれ、
工業高校を卒業をして専門学校を出て就活もしないフリーターだった点。
内向的で人付き合いが苦手、プレッシャーに弱く、一日にいくつも予定をいれるとつかれてしまう。
とにかく面倒くさいことや苦手なことから逃げてきた。
たまたま営業職で正社員採用された会社で、ある日契約管理の仕事を与えられる。
小さいことが気になる性格が逆に幸いし、数字を見ると顧客の動きが目に浮かんだ。
データ分析が楽しくなって、アクセスで勝手にいろんなシステムを作って作業を自動化してたら、
出世して給料が上がった。
前半はそんな話です。
自分は勉強も仕事も苦手なのに無理して頑張って、けっこうしんどかったから
いやなことを徹底して避けて通っていたら、天職にありつけた、みたいな人生
うらやましいなあ。
本の後半は、退職してひっそりとした億り人生活の様子を語ってます。
漫画/絵本みたいで読みやすい。でも考えさせる。
文学よりもストレートにメッセージが伝わってくる感じで、こういうのもいいですね。