第九の3楽章と4楽章が、

間髪入れずに演奏されることがあると

書きましたが、もう少し詳しく書いてみます。

 

 

あの崇高な美しい3楽章が終わって、

間髪入れずに4楽章に行く場合、

指揮者は上げた腕を下ろさず、

微動だにせず、数秒、その姿勢を保っています。

それでわかります。

 

 

「観客よ。心構えせよ。これから、すぐに次に行くぞ」

 

と注意を促しているように見えます。

こちらに向けている背中の緊張でわかります。

 

 

 

くるぞくるぞーーーガーン

です。

 

 

そして、一挙に、腕を大きく振り上げ

あの不協和音が始まります。

 

 

きたきたきたーーーゲッソリゲッソリ

 

 

私、絶対に、血圧上がってます照れ

 

 

 

それこそ、

昨日も書きましたが、

滑走路をとろとろ進んできて、

一瞬止まり(管制官の許可を待っています)、

許可が出ると、アナウンスで、

「皆様、この飛行機は間もなく離陸します。」

と流れ、

 

くるぞくるぞー

そして、一挙に加速。

きたー

 

なのです。

 

 

この3楽章と4楽章を、

間髪入れずに続けて演奏するやり方、

第九だけではありません。

 

 

第7番交響曲もこのパターンのことがあります。

3楽章スケルツォが、少々、まどろっこしい構成になっており、

終わった後に、一旦、間をとってもいいようにも思うのですが、

一挙に4楽章に行ってもらっても、それはそれで良いです。

 

 

第3番英雄交響曲も、

続けて演奏されることが見られます。

3楽章のスケルツォは、第九に比べて構成が小さいので、

終わると間髪入れずに4楽章に入っていくのは似合います。

4楽章は、第九と同じく変奏曲で長いのですが、

緊張感が持続して、このやり方は聴き応えが出ます。

 

 

第5番運命は、元々、ベートーヴェンが、

3楽章と4楽章は切れ目無しに作っているので、

当然、間髪ありません。

 

 

第6番田園交響曲は、5楽章編成ですが、

3楽章~5楽章が切れ目無しに出来ています。

ベートーヴェンがそのように作っています。

 

 

子どもころ、レコードで聞いていたときは、

みんな同じ間隔で次の曲が流れるので、

そういうものだと思っていましたが、

 

テレビやラジオ放送とか、生のコンサートを聴くようになって、

いろんなやり方を知って、

驚きました。

 

 

今年もあと少し。

 

やり残しがないように。

まだ間に合います!

 

ではまた。

ありがとう  照れ 照れ