『対等でいたい』
あなたは言ったけれど
果たして
対等だったことは、あったのかしら
稼ぐことが正義のあなたにとって
あなたよりも稼いでいない私は
あなたよりも下じゃないのかしら
お金を使って愛情表現しようとするあなたに
私は、あなたにとって価値のある
どれだけのものを返せたのかしら
全然
返せなかったのかしら
コスパの悪いオンナだと思われていないかなって
いつもいつも怯えていた私
メリット・デメリットで
全てを論破するあなたが
私のことだけ、その理論を採用していないと
思うほど私は馬鹿じゃないわ
図太くもないわ
何も捨てないあなた
全てを捨てた私
上へ上へ向かうあなた
横へ横へ広がる私
タテとヨコの糸は
布を織りなすって
誰かが歌っていたわ
ねぇ
ねぇ
どうして私たちには
それができなかったのかな
今でも
あなたが迎えに来てくれないかなって
願ってしまうの
私の中から出てくる言葉は
もっと愛してるって伝えたかった
もっと大切だよって伝えたかった
あなたは
私を見ては
罪悪感を感じていたのね
あなたは
罪悪感から逃れるために
私を忘れるのでしょう？
二度と思い出さないぐらいに
記憶の奥底に閉じ込めるのでしょう？
それでもいいよ
私は
罪悪感もすべて引き受けて
あなたの知らない私を生きるわ
それが
私ができる
ただ一つの復讐
あなたのことを嫌いになりたくない
私が好きになったあなたを
どうしても
嫌いになれない
いくら酷くても
いくら憎くても
あなたを嫌えない私が
私に強いていることは
自分を傷付けること
私のことを傷つけるあなたを
切り捨てる
なんてことは
私にはできないから
いくら傷付いても
あなたを嫌いになるよりも
あなたを愛さなくなるよりも
何倍もいい
傷付けても
いいよ
いいよ
あなただから
いいよ
あなただから
全部捨てたけど
あなただから
最後にやっぱりなにもなくても
それでも
あなただから
いいよ
カナリヤ（8：35～）
を聴いていたら
溢れて止まらなくなった