6月5日_ヨセミテ旅行4日目 ミストトレイル・バーナル滝 | アメリカ研究留学日記 in メリーランド

アメリカ研究留学日記 in メリーランド

夫の研究留学のため、夫婦と子供一人で渡米しました。
東海岸、ワシントンD.C.近郊のメリーランド州に住んでいます。
英語が苦手な夫、できない妻、知らない子供のアメリカ奮闘記です。

今日はヨセミテ国立公園で過ごす最後の日です。今日は滝のしぶきを浴びながら歩くミストトレイルを歩き、バーナル滝の上まで行きます。

ミストトレイルのトレイルヘッドには駐車場がないため、まずはヨセミテビレッジに向かい、駐車場に車を停めてシャトルバスに乗ります。公園内の道路からは今日も見事なヨセミテ滝が見えました。主人は当たり前のようにスルー。今日で最後というのに、勿体ない!

 

連日の疲れから、朝少し遅くロッジを出発したため、ビレッジの駐車場には11時前位に着きました。すると駐車場が全く空いてない!今日は夏休み前の平日なのに、こんなにも駐車場が空いてないなんて、夏休みや週末はどれほど混んでいることか!恐ろしいです。駐車場で延々ぐるぐる回っていても時間がもったいないので、主人と娘は車に残って駐車場スペースを探し、私はその間にスーパーに食料を買いに行きました。

 

何とか車を停め、買い物も済ませて合流し、シャトルバスに乗ってトレイルヘッドに向かいました。ミストトレイルのトレイルヘッドはおととい行ったネイチャーセンターの近くにあります。ハイキングを終えた後にネイチャーセンターに寄ってジュニアレンジャーのバッジをもらう予定です。

 

トレイルヘッドに向かう途中の橋から見えた景色。展望ポイントでも何でもない所ですが、いい景色です。

 

トレイルヘッドに向かう道の途中、先程の川を横に見ながら歩きます。

 

トレイルヘッド付近には川の展望所があり、轟轟と流れる澄んだ川は、時間が経つのを忘れていつまでも眺めていられます。

 

さて、ハイキング開始です!道はずっと上り坂で、開始早々結構きついです。気温は低いはずですが、日差しがきつく結構暑いです。

 

歩き始めて10分程しか経っていませんが、ずっと上り坂なので結構バテてきました。最初の展望ポイントでちょっと休憩。

 

短時間で結構高くまで登ってきました。先程の川がだいぶ下に見えます。

 

また歩き始めましたが、それなりに勾配がある上り坂が続くので、なかなか前に進みません。また10分程歩いて今度はバナナ休憩をしました。日陰は涼しい~。

 

休憩後、さあまたがんばろう!と歩き始めたところ、前方に人だかりができており、みんな下を向いていました。今度は何の動物かと近寄ってみると、蛇でした!

 

蛇は道のすぐ下にいたので、じっくりと見る事ができました。蛇の形をよく見ると、頭は三角、尾の先はボコボコしていました。これは・・・、ガラガラヘビ!?かなり危険な毒蛇ですが、ガラガラヘビはこちらを気にする様子もなく、しばらくすると林の方に帰って行きました。

 

またしばらく上り坂を歩き続けると、やがて下り坂や平坦な道になりました。延々続く上り坂はひとまず落ち着いたようです。その先には橋がかかっており、眺めが良いので一息つきました。こちらは川上の方の景色。

 

川下の方も素敵な景色です。

 

橋のすぐ横にはゆっくり休憩できそうな岩場があったので、ここで昼ご飯を食べる事にしました。他にもたくさんの人がここで休憩していました。

 

迫力ある川を見ながら、川の音を聞きながらの贅沢なランチタイムです。

 

お昼ご飯を食べていると、すぐにリスが寄ってきました。よくここで食べ物をもらっているためか、とても人に慣れています。いや、慣れているどころか、隙あらばリュックの中身をあさるんじゃないかというくらい、私達やリュックに接近してきました。ダメだよ!

でも、人が食べ物を与えるから味を覚えてこんな風に寄って来るようになるんですよね。悪いのは人の方なんです。"Keep wildlife wild"(野生動物は野生のままに)、国立公園でよく見る言葉です。

 

この先は川を横目に見ながらのトレイルになります。

 

しばらく歩くと、目指すバーナル滝が見えてきました!

 

ここから先はミストトレイルという名前の通り、滝のしぶきでビシャビシャに濡れるようです。引き返してくる人の中には、雨に降られたかのようにびっしょり濡れている人がチラホラいました。また、むき出しの岩のままだと滑って危ないためか、この辺りから階段になっていました。

 

ずっと登り階段が続くのできつそうですが、階段の幅が狭いので、人とすれ違うために少し待ったりしてゆっくり登るのできつくはありません。結構高くまで登りましたが、滝の上はまだ先です。

 

滝に近づくにつれ、風が強くなりミストも小雨のように降り注ぐようになってきました。階段や手すりはビショビショに濡れていて、滑らないように注意して歩かないといけません。滝のミストのおかげでこの辺りはたくさん草が生えていました。

 

日向を登っている時は暑いので、ミストがかかって気持ちいいのですが、日陰に入るとミストと風で一気に体が冷えます。雨風(雨じゃないんですけど)はどんどん強くなり、このままでは風邪をひくかもしれないのでジャケットを着ました。日向と日陰の寒暖差が激しいです。

 

少し広い場所に出たのでちょっと休憩。滝のてっぺんから滝つぼまで、滝の全貌が見えました。足元には虹も見えます。

 

そしてここにペットボトルが捨ててあるのに気付きました。よし!ジュニアレンジャーの出番だ!しかしこんな所にごみを捨てて行くなんて、その神経が分かりません。

 

ここから先はミストがかからないためか、道の様子がちょっと変わりました。歩きやすい整備された階段はなくなり、ごつごつした岩を登っていくようになりました。さらにその先はこんな道!絶壁の細ーい道です!

 

手すりがあるから何とかなりますが、この手すり、こんな岩場なのに本当に頑丈に作られているんでしょうか?

 

そして滝の上に着きました!

 

川の下流方面も上流方面もいい眺めです。

 

滝のそばから下をのぞき込むと結構な落差でした。

 

滝の上は広場になっていたので、濡れたジャケットを乾かしつつ、ジュニアレンジャーの問題集を仕上げました。

 

問題集を解いている途中、リスがすぐ横の岩の上に登ってきました。誰かにもらったのか、落ちていたのを拾ったのか、人の食べ物と思われるものを頬袋から直接口に移してモグモグ食べ続けていました。相当人馴れしているので、こんな至近距離で撮影できました。

 

しばらく広場で過ごし、帰ることにしました。帰り道はずっと下り坂なので、体力的に楽でどんどん進めます。その代わり腰や膝がガクガクしてきました。

 

下まで降りた後、すぐ近くのネイチャーセンターでジュニアレンジャーのバッジをもらいました。

 

ちなみに、娘にバッジをくれた上の写真の女性はメーン州(北東の一番端の州)出身でした。主人が、この夏にメーン州に行く計画を立てていると言ったところ、女性は真っ先にアーケディア国立公園に行くのかと尋ねてきました。メーン州といえばアーケディア国立公園というくらい、メーン州の人達はアーケディア国立公園のことをとても誇りに思っているようです。(アーケディア国立公園については後日記事にします。)

 

シャトルバスに乗ってビレッジに戻り、お土産などを買って車に戻った時点で時刻はすでに17時半になっていました。これからサンフランシスコまで4時間程かけて戻らないといけないので、すぐに出発してもかなり遅くなってしまいます。すぐにでもサンフランシスコに向けて移動したいところですが、主人が、当初行く予定にしていた有名な展望台「グレイシャーポイント」に行けなかったことを心残りにしていました。しかしビレッジからグレーシャーポイントまでは車で1時間以上かかるので、今からグレイシャーポイントに寄ってからサンフランシスコに戻るとなると、下手すると日をまたいでしまう事にもなりかねません。でも、もう二度とヨセミテに来ることはないかもしれないし、この機を逃すと一生グレイシャーポイントからの眺めは見られないと思われるので、今日だけはちょっと無理をしてグレイシャーポイントに行く事にしました。

ビレッジを出て南側の山を上ります。おとといもこの道を上りましたが、今日は時間が遅いのためか通行規制はありませんでした。

 

グレイシャーポイントの駐車場に車を停め、展望所まで少し歩きます。展望所の手前でもすでにいい景色!ハーフドームがすぐ近くに見えます。

 

まっすぐ道を行けば展望所、という所で近道などと言って岩側から展望所に向かう主人。岩登りが好きな娘も登って行きました。

 

そして展望所に着きました!目の前に鎮座するハーフドームを中心に、奥にはシエラネバダ山脈、西側にはヨセミテ滝やビレッジを一望できます。本当にいい眺めです。

 

当初主人は、このグレイシャーポイントまでフォーマイルトレイルという標高差975m、予想時間約4時間の、ひたすらスイッチバックの道が続く鬼のようなトレイルを歩き、グレイシャーポイントからはパノラマトレイルという眺望の良いトレイルを6時間かけて歩いて下山し、ネイチャーセンター付近に降りてくるという無謀な計画を立てていました。達成感はすごいでしょうが、さすがにそれは無理です。

 

本当は早くサンフランシスコに戻らないといけないのですが、今だけは時間の事は忘れてこの素晴らしい景色をじっくり眺めました。

 

さあ、そろそろサンフランシスコに向けて出発しましょう。グレイシャーポイントの余韻や、ヨセミテを去る寂しさにちょっと感傷的になっていましたが、カーナビに表示された距離を見て一気に現実に引き戻されました。ホテルまで210マイル(336km)!!ここからは5時間近くかかるでしょう。時刻はすでに19時、クラクラしそうです。

 

最後の最後になり、やっぱりこのまま素通りするのは惜しくなってきて、車を停めてエルキャピタンとブライダルベール滝をしっかり眺めました。遅いよー。

 

これから公園を北西に抜けて帰ります。晩御飯を何とかしないといけないのですが、ビレッジに寄るとまた時間がかかってしまうので、まっすぐに出口に向かいました。かなり日が落ちて夕焼けが始まりました。

 

公園を出てしばらく走ると綺麗な夕焼けが見えました。時刻は20時20分。夏至が近いうえ夏時間なので夕焼けが遅い!

 

日が落ちると辺りは真っ暗になり景色など全く見えないので、ただひたすら車を走らせるしかありません。そういえば、時間がなくて晩御飯の事を後回しにしてしまったけど、この山の中で何か食べられるかなー・・・。最悪お菓子を晩御飯にすることも視野に入れながら、まっすぐサンフランシスコに向けて走り続けました。

晩御飯だけでなく、ガソリンやトイレの事も気になり始めました。たまにロッジの集落を見つけたりしますが、トイレを借りたり、晩御飯にできそうな食べ物を調達できそうな所はありませんでした。

 

そんな中、突然見慣れた看板が目に飛び込んできました。あれは・・・!!

 

まさかこんな所にサブウェイがあるとは!!すぐに食べられて野菜も少し取れるので、旅行中はよく利用しています。この時はこの電飾の光が後光のように見えました。

サブウェイを見つけて大喜びはしたものの、店内は薄暗く、店員さんは掃除をしている様子。も、もしかしてもう閉店してる・・・?不安を抱えながらお店に入ってみると、まだぎりぎり閉店時間ではないとのこと。滑り込みセーフ!サンドイッチの具を取るためのトングやスプーンなどはもう片付けてあったので、店員さんは使い捨てスプーンを使って作ってくれました。おかげで晩御飯は何とかなりました。

 

車を走らせながら晩御飯を済ませ、あとはひたすらサンフランシスコを目指すのみです。途中の道路が夜間工事の真っ最中で長い時間足止めを食らったり、高速の入り口がややこしくて反対方向に走ったりしながらも、何とかホテルにたどり着きました。はっきり覚えてはいませんが、午前0時を回っていたと思います。

 

今回の旅行はとにかく時間に追われる毎日でした。欲張ってギリギリまで公園にいるからですよね。でも、ヨセミテ国立公園は無理をしてでもたくさんの場所を回りたくなる、素晴らしい景色だらけの場所でした。