当たり前で見向きもされない物、事
畑で作業を始めて4年、様々な事に気が付きました。
世の中でユニバーサルデザインと言われるバリアフリー化の町作り、
家作り等が普通になってきました。でも、よく見るとユニバーサル
デザイン、バリアフリー化は健常者、高齢者でない人が考えていま
すね、障碍者や高齢者の目から進められて居ない所に多少なり矛盾
があります。畑作業をしていて周りの農作業を見ていると楽に作業
が出来るよう様々な機械化が進んでいます。しかし、人にとって筋
肉、関節を使わない状態に長く居ると筋肉が弱くなったり関節が固
まったりしてしまいます、筋肉、関節の弱体化を防ぐ為にもある程
度の運動が必要と思いますね。機械化が進んだ廻り縁の農園で作業
をしている人を見ていると機械が少なかった時に比べ歩く姿、立
ったり、かがんだりする事さえ辛い状態になっています。
高齢になると平らな場所で転ぶ高齢者が多々居ます。それはお腹の
中に有って足を上げる筋肉が衰えている事から来ています。ある高
齢者施設で施設の中に段差を多く作った所があります、その施設に
入った高齢者の多くは施設に入った頃は歩くことがやっとだった人
が半年もすれば階段もスイスイ上がる事が出来るようになり、また、
転ぶ回数は格段に少なくなったそうです。
北海道の辺ぴな所にある水族館で飼育している魚はその辺りに居る
魚だけの水族館で辺ぴさと珍しい魚が居ない事で来館者が少な
かったそうです。その水族館の中に川を模写した施設を作り、その
施設の壁に穴をあけガラスを入れ、来館者の通る通路を下げ、目の
高さにその窓が来るようにしたところ来館者の数が30倍になったそ
うです。水族館の人の話では水の流れの中を魚が泳ぐ事を見る機会
が少ないので来た人の多くが歓声を挙げているようです。
バリアフリー化も農業の機械化もその他の施設も当たり前と考えた
事が実は当たり前で無い事がその裏に潜んでいる事に気が付かない
のが一般的なように感じます。