誰もいない教室。しまった、早く来すぎたな。

ミィこと私は誰一人居ない教室でそう思う。

とりあえず家に戻るのも馬鹿らしいので、席に荷物を降ろす。

そのまま太陽の光に導かれるように、私は窓際に立つ。

人間は日光に当たることで幸福感を得るらしいが、多分本当だろう。現に私は幸せだからだ。

誰もいない教室は、いつも使っているのに違う気がして、何となく新鮮。そう、この気持ちを表すには

「五月雨を 集めて速し 最上川 ミィ」

という感じか。ははっ、どや顔が抑えられない。

でも抑えなくたっていい。だって一人だもの。

「うん、超COOL私」

あ、そだ。ドアに黒板消し挟んでおこう。誰が引っかかるかな。

~準備中~

ふはははは。これが一番最初にきたやつの特権なり。あぁ、神になった気分だ。

私がささやかな優越感を味わっていると、開きっぱなしの窓から野球部の声が聞こえてきた。

「おーぱいおっぱいおっぱい…」

そういや、なんでおっぱいおっぱい言いながら走るんだろう。いい加減胸離れしろ、子供め

「野球部は おっぱい魔人 最上川 ミィ」

というかみんな遅いなぁ。さすがにおかしくないか。

時計…そいやこの教室時計壊れてんだ。

仕方ないので携帯を開く。

と、そこで、皆が来ない理由がわかった。

「そういえば 今日遠足だ 最上川 ミィ」