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朝日放送系列のTV番組『朝だ!生です旅サラダ』の看板コーナー、『海外マンスリー』では今週から、ドブロブニクをかわきりに、クロアチアが取り上げられている。

早速、録画を拝見したが、同じく旅を扱った番組でも、CFがあるなしでは、かくまで映り様が違うことを、とことん思い知らされた。

たとえば、ドブロブニク旧市街で理容業を営む、ある好々爺は、かつてNHKで放映した番組では、鹿爪らしく、ユーゴスラビア内戦の証言者として登場していたが、『旅サラダ』では、幼児の理容にいそしむ、陽気な床屋のおじいさんとしての登場である。

『旅サラダ』でも、あるレストランのオーナーの証言を通して、もちろん、ユーゴ内戦にもふれてはいるが、あくまでも申し訳程度である。

だが、視点、趣旨はどうであれ、どちらも、その時点でのドブロブニクであることはまぎれないし、極東の濁世を忘れ、束の間の極楽気分に浸るのが、主たる目的なら、たしかに、ユーゴ内戦のことなど、さらりとやり過ごすのが賢明だ。

もっとも、外面だけでなく、短い滞在ながらも、ドブロブニクの人々の内面に少しでも近付こうとして、市場、スーパー、史跡、博物館など、あちこち奔走した挙げ句に、私が、辿り着いたのは、旧市街にある図書館だった。

図書館は、市場、スーパー、書店などと共に、その土地の人々を考察するための、重要なしるべである。

そこに足を踏み入れて、しこたま驚かされたことはといえば、セルボクロアチア語に翻訳された書籍の、意外なまでの豊富さである。旧体制の下で、商売っ気抜きで、ひたすら究明心から、これだけのものが翻訳されていたとは、である。

セルボクロアチア語の辞書を首っ引きにしながら、書籍タイトルの意味をたしかめつつ館内を逡巡していると、地元の利用者らしき人から、「Što vi čitate?」と声をかけられ、ややあって、状況から意味をつかみとることができたが、そのフレーズは、On the road、即席で身に付けた、数少ないクロアチア語のフレーズの一つになった。



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