とある昼下がりの警察署。

金曜日だったからか、外には免許証の更新にきたらしい人がたくさんいた。


混んでたら嫌だなぁ…。


そんな事を思いながら呑気に中へ入っていくと、2台並んだ端末の前に行列が出来ていた。


私も並ぼうと思って最後尾を見ると、何やら貼り紙がある。


どうやら、予約してる人はその端末に免許証を読み込ませて、申請用紙を出力するらしい。



ふむ…、予約……??



脳裏をかすめた「免許証更新のお知らせハガキ」にはこう書いてあった。


令和7年8月4日から○○県の免許更新は予約が必要です。
 更新期間内の受付日時、更新場所を予約して下さい。


うん、令和7年の8月から変わるのか、なるほどなるほど。


そう軽く流して更新にきたけど、そこはかとなく予約必須の匂いがしてる。



ふむ…、ここではないな。



行列には並ばず、そそくさと窓口へ行って予約してない旨を伝えると、にわかに緊張感が走った。


窓口の人:
「えっっ!?予約してないんですか??」


めっちゃ驚かれる。


私:
 「8月から予約が必要らしいですけど、今回は予約しないで来たんです。」


窓口の人:
 「あの、令和7年から予約制になってまして…。」


私:
 「ですよね?でもまだ3月だし…。えっと……。」



……………。



ちょっとまったー!
(ねるとん紅鯨団?)


今年って、令和8年なの??
 (これぞ和暦トラップ)



恥ずかしいのと若干パニクってたので、冷静に切り返す。


「そうなんですね…?あと4日で期限なんですけど、当日受付などは…...(震)」


“はぁ、そんなん知りませんよ”


……とでも言いたげな冷ややかな視線を受けたけど、ここで引き下がってはもう後がない。
 (更新はお早めに)


うつむき加減で、渾身の困ったオーラを出してみる。
 (一世一代の迷演技)


すると…、何時間かかるかは分からないけど、当日受付があるということで番号札を渡してくれた。
 (天使降臨)


あい、わかった…。おとなしく待ちましょうぞ…風鈴チリン…
(もはや無の境地)


隅のベンチに陣取り、スマホで他の警察署の予約枠を確認しながら長期戦を覚悟する。
(⚠️朗報:他の警察署でもいいらしい)


ああ、何故私は、兵糧を持たずに来たのか!
(大げさ)


その事が悔やまれてならない。


時は既に14:30。
受付時間は16時まで。


これは、もしや…。


私…、詰みましたか?