http://www.asahi.com/national/update/0807/TKY200808070382.html?ref=reca

夫と結婚してから四年四ヶ月。
その間に三人の子供を授かり、無事出産、みな元気に育っています。
妊娠しやすいカップリングみたいです。
妊娠・出産・育児を休みなく続けているわけで、
身体的に本当に大変ですが、とてもありがたいことです。

世の中には、御自身の子がなかなか授からず、
とても深い悲しみを抱えて生活されているご夫婦も沢山いらっしゃると思います。
妊娠しやすい私なんかには、その本当の辛さは、理解できないのでしょう。

けれど、私は代理出産というものに賛成する事ができません。
推進派のお医者さんは「不妊治療」とおっしゃいますが、
なかなか授からず頑張って不妊治療に通って
(とても辛くて大変、金額的にも負担だときいています)、
やっと妊娠・出産されている方
と、
同じ「不妊治療」という呼び方で括らないでほしいです。

お金を払って貧しい女性の体を一年近く買い取るのは、治療でもなんでもないと思います。
患者さん自身の体にはなんの変化も治癒もないのです。
これって治療ですか?

一方代理母には妊娠出産で身体的にとても負担がかかります。
食べ物、飲み物に気を使い、薬を飲むのにも注意が必要。
不安になったりイライラしたり、つわりもあるし、
後期には腰骨が割れるように痛み歩くのもつらい。
お腹も張って苦しくて、寝返りも打てない。眠れない。

自分と愛する人とお腹のなかで動いている赤ちゃんの為なら頑張れますけど、それでも大変です。
それを他人の為にしろといわれても、私にはできません。
そんな大変で負担になることを、自分の欲望の為に他人にさせたいとも到底思えません。

親になるってどういうことでしょうか?
なぜ、子供が欲しいのでしょうか?


赤ちゃんは可愛いですよね。
本当に素晴らしい。
ずっとずっと見ていても飽きない。
でも親は「可愛い」って眺めてるだけではいけません。
赤ちゃんはそのうちどんどん大きくなって、言葉を話し、社会にでて、人を愛し、また赤ちゃんを生み出します。
そう、れっきとした一つの人格、一人の人間です。
私はいつも不安です。
親として、この子達が幸せな大人になれるように、
知恵と優しさと強さを子供達の中に芽生えさせ、育てなければなりません。
自分が歩んで来た人生のなかで得た教訓。
人の愛し方。
社会のルール。
傷ついたり、悲しかったりした時にも、生きていく術を。
私なんか本当にたいした人間じゃない。
沢山まわりの人に迷惑も心配もかけたし、
財産が築けてるわけでもない。
それでもやらなきゃいけない。

ちゃんと御手本になれるように、
まっとうに生きなくちゃ。
子供に何かあったとき、頼れる存在にならなきゃ。
愛情を絶やさず与え続けなきゃ。
間違っていることは、たとえ憎まれても、
正してあげなきゃ。
いつもプレッシャーです。
さっきの叱り方はよくなかったかも。
こうしてあげればよかったのに。
いつも一人反省会。

子供が1番大人の欲求は二の次。

親ってそんなものですよね。

さて、代理出産は日本では認められていませんが、法を犯してまで、されているわけですが、
親になりたい人が、法を犯していいのでしょうか?
代理母になる人は、お金の為に身体を売り、身体も心も大変な負担になるわけですが、
人の親になる人がそんな仕打ちを他者にして良いのでしょうか?

お金払ってるから、貧乏な人も助かるし、問題ない?
仕事を依頼して報酬を払うのと、
お金で人の臓器を借りて一年拘束するのが同じというひとに、
命の尊さ・人生の時間の貴重さが理解できるとは思えません。

欲望の為にルールと倫理を踏みにじる人が、親として子供の御手本になれますか?
子供の人格・人生を尊重できますか?

欲しい!他の人は当たり前に持ってるのに私が持てないのは酷い!
鞄やアクセサリーならお好きにされれば良いですが、赤ちゃんには人格と人生があるのです。
可愛いオーダーメイドの御人形。
可愛い服を着せて連れて歩きたい。
可愛いベビーグッズを買ってお部屋を飾りたい。
それは自分の望みであって、赤ちゃんの望みではないです。
そんなドリームばかりの理由ではなくて、
後継ぎ問題でまわりからプレッシャーをかけられ追い詰められて…
みたいな人も多いかと思いますが、やはり同じだと思います。

子供を、自分や回りの人間の為の道具として作りだす。
私は肯定できません。

以前代理出産で有名な女性タレントさんが、
日本の制度を変えるべきとおっしゃっているのをテレビでみましたが、
私は変えるべきは法制度ではなく、社会の「家族」にたいする意識だと思います。

子のいない夫婦を一人前と認めない。
後継ぎを作ろうとやっきになる
(皇室でもない一般人の苗字が一個へったからと言ってなんなのか?と個人的には思います。お墓は永代供養だってあるし)。
養子に否定的。


そんな日本にまだ残っている古い価値観が、子のいないご夫婦にプレッシャーを与え、
追い詰めてしまうのではないでしょうか?

子がいなくても幸せな結婚生活・家庭はきずけます。
どんな人でも、なにかしら、望んでも手に入れられないものがあるのではないでしょうか。

「私はあれも持っていない、これも持っていない」と不幸になげくより、
自身の持っている幸せを大切にできたら、
「いかに幸せアイテムをそろえるか?」に固執しないで生きていけるのではないでしょうか?

「子供がいれば幸せになれる」は間違いです。
子供は自分を幸せにしてくれるアイテムでも魔法の呪文でもないですよ。
逆だとおもいます。
「子供は幸せにしてあげなければならない存在で、自分は子供の幸せの為に消耗するアイテム」
だと私は思います。

言いたいことが沢山あって、長々まとまらない文章になってしまいました。

インドでうまれた赤ちゃん。
早くお父さんのところで暮らせるといいな。
そして、お父さんとお祖母さんから、本当の愛情を注がれて成長できればいいな。
いつか、自分の誕生のいきさつをしっても自分を見失う事なく生きていける人になれるように、お父さんお祖母さんは、しっかり愛してあげて欲しい。