バックの中に、いつも読みかけの本が入っている。
ヒマがなく1行も読めない日もあれば、
銀行やちょっとした待ち時間に1ページづつ読んで
その積み重ねで読み終えてしまう日もある。

あまりに面白いと、信号待ちに読んでいる時もある。
本

仕事の書類や手帳、財布や化粧道具ですでにバックはかなり重たい。
なのでこれに1冊加わるとなおさら重い。
なのに無駄に持ち歩くのだ。

ここまでくると、一種の中毒か、病気?

ああ、でもランナーが毎日走るように、
書道家が毎日筆を持つように、本だって毎日読みたくなるのだ。


実はようやくこの歳になって、わかったことがある。

何十年も「続ける」という行為に、神は手を差し伸べて下さるのだ。
(特別な神は持たない無神論者の私でも、こんな時だけ神がいる)

「読む」ことも、一つの修練であるのだ。
これだけやってきたことに、応えてくれる日がいつかやってくる。

スポーツもろくに出来ない、ときどき天然の
こんな抜けてる私でも、たったひとつ読むことにかけてはスペシャリストだ。

本

本屋でパラパラとページを繰れば、軽いものなら内容はだいたい頭に入る。
ななめ読みで要は1冊読んでしまえる。
数時間居れば何冊かすでに読み終えている。
経済的でラクチンだし、本を探す楽しみが数倍になる。

じっくり読みたい本、資料にしたい本、また読み返したい本だけ買うのだ。

ランナーズハイ、という言葉があるが、
リーディングハイもあるんじゃなかろうか?

単純に、本屋で本を探して読みふけっている時間が楽しい。
気が付くと閉店時間になっていることもある。

本

あぁ、世の中に、無駄なことは何もない。

ひとつのことに一生かけて取組む職人に、ずっと憧れてきたけれど、
私にも一つくらいは「続けていけること」を神は与えてくださったのだ。


感謝。







この後の人生は、今度は少しは
読み手である自分の、理解度を上げる作業に従事しよう( ̄ー ̄)