先日、名古屋市にある東山植物園を訪れた際、思わぬ出会いがありました。
それは、岐阜県・白川郷の伝統家屋「合掌造り」の家。
まるで時間がゆっくりと巻き戻ったかのような、どこか懐かしさを感じさせる風景が、植物園の一角に静かに佇んでいたのです。
この合掌造りの家は、実際に白川郷から移築された本物の建物で、木の温もりと自然の調和を今に伝えています。
三角形の大きな茅葺き屋根は、豪雪地帯ならではの工夫。
雪が自然に滑り落ちるよう急な角度がつけられていて、その美しいシルエットは見る人の心を惹きつけます。
訪れたのは冬の終わり。
周囲の木々はまだ葉を落としていましたが、足元には寒椿が咲き、控えめながらも鮮やかな色合いを添えてくれていました。枯れ枝越しに見える合掌造りの家が、まるで墨絵のような趣を醸し出していて、しばし見入ってしまいました。
正面から見ると、木の格子戸や障子が印象的で、家の中を覗いてみたくなるような雰囲気。
石畳の小道や灯籠も設置されていて、和の空気感がしっかりと再現されています。
都市の喧騒を忘れて、ほっと一息つける場所です。
植物園という自然に囲まれた空間の中で、白川郷の家屋がこうして保存されていることに驚きつつ、改めて日本の伝統建築の美しさに触れることができました。
季節ごとに景色も表情を変えるので、春には桜、夏には青々とした緑とのコントラストも楽しめそうです。
名古屋にいながら、遠く白川郷を旅したような気分になれるこのスポット。ぜひお散歩がてら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。







