矢 9~ビーシュマは、シカンディーに直面する(正位置)
ーKeywordー
【カルマの清算】
悪夢は、現実ではありません。
-恋愛-
悲しみや精神的な痛みが生じているならば、それによって、洞察力を得ることができます。
-仕事-
行動によって、あなたは救われます。どんな過去の経験が、あなたを苦しめていますか?
-対人-
報復をしないことが、最善の選択です。
カードの意味
ビーシュマは、彼にとって最大の悪夢に直面します。それは、シカンディーとの戦いです。シカンディーは、パンチャーラ王ドルパダの息子です。カーシー王の娘アムバーの生まれ変わりとされ、女性として生まれたのですが、ヤクシャと性を交換して男性となったとも言われています。アムバーは、自分を不幸に落とし入れたクル族長老ビーシュマを恨み、彼への復習を誓って世を去りましたが、ヴィシュヌ神から来世はパンチャーラ王の子として生まれ、ビーシュマに対する恨みを晴らすことが出来るという恩恵を与えられていた為、ドルパダの子として生まれました。
シカンディンは、ドリタラーシュトラの子の百王子たちやパーンドゥ王の子である五王子とともに、クル族の軍師ドローナのもとで武術を習いました。戦いにおいて、老雄ビーシュマには、シカンディンと戦う意志はありませんでした。彼の運命にさからって、戦うようなことはしなかったのです。これを知ったパーンダヴァは、シカンディンをビーシュマに対抗させます。そして、アルジュナが彼の後ろに隠れてビーシュマを狙います。アルジュナの顔は、彼がすべきだと強制されている物事への大きな恐怖にゆがんでいましたが、矢を放ちます。ビーシュマは、ついに、倒れましたが、その体は、地面にはぶつかりませんでした。非常に多くの矢が、彼を突き刺したので、栄光の戦士のひつぎの中で、それらの矢によって彼の体は支えられたのです。ビーシュマは、アルジュナに放たれた無数の矢に支えられ、その上に横たわりました。ビーシュマは矢のベッドに横たわりながら、一族の崩壊を目撃していました。
*『マハーバーラタ』は、世界3大叙事詩の1つとされています。(他の2つは、イーリアス、オデュッセイア)。『ラーマーヤナ』と並び、インド2大叙事詩の1つです。サンスクリットで書かれており、全18巻あります。
マハー=偉大な、バーラタ=バラタ族、偉大なバラタ族の物語です。バラタ族のなかのカウラヴァ家(クル家)とパンダヴァ家(パーンドゥ家)の争いを軸に物語は進められます。
物語の登場人物が誰かに教訓を施したり、諭したりするときに、神との対話や賢者の助言として、たくさんの教訓が入っています。それらが、インドの哲学、宗教の原点となっており、特に有名なのが神の歌を意味する「バガバッド・ギーター」です。
「バガバッド・ギーター」は、パンダヴァ家の5王子の一人、アルジュナが戦いを前に、親族でありながら敵対し戦うことの虚しさを嘆くのを聴いた賢者クリシュナが語りかける巻を指します。神へ通じる道として、執着を捨て、もろもろの行為をせよとクリシュナは説きます。アルジュナはすべてを神クリシュナに委ねます。
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