Mercury Hiromiです。
円盤 10(R)~涅槃
・モチベーションの欠如が生じそうです。
・社会や家族との関係に混乱することがありそうです。あなたの人格のどのような側面を開発する必要があるのか、そういう観点からみてください。
・お金の損失、財産または株式のような資産を処分しなければならない状況になるかもしれません。
カードの意味
仏陀は、今や80歳以上になりました。そして、自分の荷物をおろすときが来たと感じていました。「これから3ヶ月過ぎた後に、修行完成者は亡くなるだろう」と入滅を予期しつつも、最期の教えを説き続けます。
その後、パーヴァ村で供養に出された料理がもとで血便が出るような症状になりながらも、彼の忠実な影である彼のいとこアーナンダと一緒に、涅槃を達成するためにクシナーラ村へと出発されました。
アーナンダは、このような残念で粗野な小さな町が仏陀の死に場所としてふさわしいのか疑問でした。仏陀は、「かつては偉大な都市であったので、十分ふさわしいのだ」と言いました。
仏陀の皮膚は、輝き始めていました。そして、 紀元前483年、インドの暦ヴァイシャーカ月(4月~5月)の満月の日のことでした。その日は、仏陀が生まれた日でもあり、悟りを開いた日でもありました。
アーナンダが、差し迫った出発のために泣き叫び始めました。そして、慰めの叱責を受けました。これがまさに仏陀の教えでした -悲しみは欲望から出てくる、たとえそれが仏陀をひきとめておきたいという高貴な願望だったとしても。
そのニュースは広まり、多くの人々が、仏陀の見送りにクシナーラ村に集まってきました。仏陀は、そのような観光名所のようになったことを喜んではいませんでした。仏陀に対して、単に物理的に近づくことは、仏陀の道を歩むことほどの意味はないと顔をしかめられました。
アーナンダの深まる憂鬱のため、仏陀が発言しました。
「恐らく、そなたたちは『師の言葉はもう聞けない。師はもうおられないのだ』と言うかも知れない。しかしそのようにみなしてはならない。アーナンダよ、そなたたちのために説いた教えと戒律とが、私の死後、そなたたちの師となるのだ。」
「アーナンダよ、そなたは清らかな信仰からそのように語る。修行完成者はこのように認識している。《この修行僧の集まりにおいては、1人の修行僧にも疑念が起こっていない。この5百人の修行僧のうちの最後の修行僧でも聖者の流れに入り、堕落から身を守り、至高の智に到達する》と。
さあ、皆にもう一度思い出させよう。一切の事象は衰滅していくものである。心して修行に励みなさい。」
*仏陀の生涯は、2千年以上もの間、アジアで最も人気のある物語となっています。苦しみから逃れるための道を示し、神として歓迎された仏陀についてのこの物語は、アジアの中核ともいえる物語となっています。
インドでさえ、約5世紀にもわたって、主に仏教国でした。人類の歴史に非常に大きなインスピーレーションを与えた仏陀は、神以外の何者でもありませんでした。または、敬虔な人々は、そう考えました。しかし、仏陀自身は、自分が神になるとか、または神と一体化するということに興味はありませんでした。
仏陀は三大宗教の創設者の一人でした。三大宗教は、驚くような長い年月を耐えてきました。仏教は、世界の信仰となりました。自国、インドではヒンドゥー教という母体に吸収されました。
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