Mercury Hiromiです。
杖 5~クンバカルナの戦い
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カードの意味
ラーヴァナとヴィビーシャナの間の兄弟であるクンバカルナは、ラーマに対して争いを挑んでいきます。それは絶望から生まれた行動でした。
ラクシャサの軍隊は、ここ数日の間に破壊されていました。兵士が後から後からスリランカから連れ出されましたが、毎回壊滅させられました。ヴィビーシャナが恐れていた通りでした。
その昔、ブラフマーによって、クンバカルナは、呪いをかけられ、永遠の眠りにつかされていました。しかしラーヴァナが呪いの緩和を求めたので、ブラフマーは、9か月間の眠りと1日だけの目覚めを繰り返すという呪いに変更しました。ラーマとの間に戦争が起こったときクンバカルナの眠りは、まだ6か月しか経っていませんでした。しかしラーマ軍に敗走させられたラーヴァナは、クンバカルナを目覚めさせるよう命じたのです。
クンバカルナは、宇宙一巨大な戦士であり、知的で精神的にも非常に優れています。彼は、ヴィビーシャナに、次のように伝えました。「ラーヴァナの無能な失態によって、兵士たちは災難にあったが、戦争は彼らに責任があり、私は無私の心で自らの義務を果たすだけである」と。
クンバカルナは、ラーマが神であることはわかっていますが、彼の国の為に命を差し出すほどに尊敬すべき人物だとは思っていませんでした。ただ、彼自身の恵まれない生活に不満を抱いていた為、ラーマの手による死は、保障された解放であると考えました。たしかに、解放は保障されますが、彼の人生と引き換えです!これは、神への道としては奇抜な方法ですが、そうでなければ多くの命を奪うことになるため、クンバカルナはこの紛争の道を選びました。ラーマはこれを理解し、彼の民に対する勇敢な忠誠心にも満足したのです。
*『ラーマーヤナ』は、古代インドの大長編叙事詩です。ヒンドゥー教の聖典の一つであり、『マハーバーラタ』と並ぶインド2大叙事詩の一つでもあります。サンスクリットで書かれ、全7巻、総行数は聖書にも並ぶ48,000行に及んでいます。成立は紀元3世紀頃で、詩人ヴァールミーキが、ヒンドゥー教の神話と古代英雄コーサラ国のラーマ王子の伝説を編纂したものとされています。
この叙事詩は、ラーマ王子が、誘拐された妻シーターを奪還すべく大軍を率いて、ラークシャサの王ラーヴァナに挑む姿を描いています。ラーマーヤナの意味は、「ラーマ王行状記」です。
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