「3.11」 | 宇都宮セレクトショップ 「MERCURY Qube」OWNER NIHEI

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「MERCURY Qube(マーキュリー キューブ)」の
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先程2日間の出張から戻りました。











日付が、過ぎてしまいましたが「3.11」。











あの日から、丸4年が経ちました。





















私達の住む栃木県も、とても地震の被害が大きく、知人の家も崩壊。










当時、SHOPの1階の事務所で仕事をしていた私も、










震度6の地震の揺れの大きさと軋む建物の音に、店舗の下敷きになるのでは、





と正直、「死」を意識した瞬間を今でも覚えています。





















そして、その後にメディアで知らされる、あまりにも悲しい惨劇の数々・・・。







津波の為に、お隣の県の方々の安否が不明。






震災の2日前には、茨城の市場と、水族館に行っておりました。





また20代に、3年ほど転勤で過ごした、福島県郡山市という第二の故郷の被害も、




栃木以上でした。









私達の住まいでも、日々変わる「計画停電」で、生活にも支障をきたし、





懐中電灯で部屋を照らし、暗いスーパーに生活用品を買いに行った事も思い出します。












被災地の方の事を思うと心が痛み、人が「生きる」事に必死な中で




「洋服」を売っている場合なのか、と経営者で有る以前に、「人」としての姿について、




葛藤した時期でも有りました。













そんな中、MERCURYの通販でお買上げ頂いた名古屋のお客様から一通のメールを頂きました。











「義援金を贈ることも、思いを届けることも、

あなたの愛はそのエネルギーになる。



そしてあなたが出来る事は、

あなたの仕事をしっかりすることだと思う。



いつものように仕事を続ける事。



美容サロンの人は、美しく髪を切ってあげましょう。


旅館の人は、やさしくお客様をもてなしてあげましょう。


飲食店の人は、温かくお客様に接してあげましょう。


しっかり仕事をして、経済を止めないことです。




あなたはあなたの仕事を、圧倒的な質で成し遂げることです。

経済を活性化する。



そして・・・

いつもの店が今日もちゃんと開いていて、

いつもの笑顔が見える。



そんなことが、多くの人を元気づけるのだと思います。」




















涙が出ました。





そして、この言葉に、心の迷いが無くなりました。

















世の自粛と共に、自分達が一緒に経済を止めては行けないという事。





皆さんの拠り所、「いつもの店」として、運営を続ける事。





胸を張ってお店を開け、誰かが足を運びたい時に「いつもの店」が開いている事。





















それから、計画停電で電気が止まってしまっても、「開けられる時間」だけでもと思い、




2時間だけでもお店を開けた時も有りました。




















一日も定休日を作らず、誰かが寂しくなって、話し相手が欲しくなった時、




寄ってくれればと思い開けました。




関西や、九州の方々にも、通販で沢山、お世話になりました。
















あれから四年。




あの時頂いた言葉と、勇気が、今もお店を続けられている要因の一つです。
















震災による死者と行方不明者は2万1000人を超え、






未来への不安は拭えません。
















ただ、私達のお店を必要としてくれる方々がいらっしゃり、




「FASHION」の楽しさから、何かお客さん達の、次へのモチベーションになるので有れば、




このお店を営む事が、私の使命ととらえ、精一杯、お店を続けて行こうと思っています。


















先程の素敵なお客様とは、今もお付き合いが有り、ONLINE SHOPをご利用頂いております。















この業界に入り19年。




店頭で、お客様の顔を見て、体型を見て、会話をして、




お好みの物や、似合いそうな物を提案し、一緒に考える事が大好きです。















ただ、こちらのお客様と繋がった、あまり得意では無い、




WEBで有る「ONLINE SHOP」の、必要性と有り難さを改めて感じる事が出来ました。




震災という深い悲しみの為に、築けた関係が有ります。













実は、直接、お会いした事は無いのですが、今でもMERCURYをご利用頂いている事、




そして、お電話の声や、一言一言、発してくれるお言葉に、本当に心を温められます。




Yさん、有り難う。


















私達の代では、この震災後の課題は克服出来ないでしょう。













しかしながら、この場所に生まれ、この場所で商売をしている事の意味を感じ、




また明日から、精一杯、時間と人を大切に、頑張って行きます。














震災の被害にあわれた全ての人々に、哀悼の意を表するとともに、





今もなお不自由な生活を送られている方々に、心よりお見舞いを申し上げます。















そして、当たり前では無い今に感謝し、笑顔で生きようと思います。








仁平 達也