過去と向き合うって思うよりも難しいこと

過去にいじめられた経験が、僕の心の中に、理不尽や不公平なことに対する憤りを生んでいるのです。その一番の矛先が僕自身でした。あの時に、受けた非人道的な行為や人を人と思ってないような発言を、受け入れてしまった自分の弱さを何よりも憤りを感じたのです。

これは、僕が勝手に想像した無意識の部分のことです。思うに、ふがいない自分をこれ以上、甘やかす訳にはいきませんでした。だって、また、あの時のように同じ状況になってしまったら、また、あの時のように受け入れてしまう自分であっては絶対にならないのです。あんな思いをしたくはないからです。だから、何としてでも自分を変えなくてはいけないのです。

そう思わせるかのように、僕の中では強さを重要視していたんだと思います。あの時以来、仕事に対しても、人間関係にしても、馬鹿にされないためだけを目的としてしまい、自分を追い立てるようになっていたからです。

あの頃の僕は、自分に対して最も厳しかったのです。自分を守るためにと、何もかもを望んでいたし、失敗なんかすれば、どこまでも追い込んでしまっていたのです。

そうやって、自分を詰めていく作業は、きっと心苦しかっただろうし、自分から詰められてしまうことは、何よりも辛いし寂しく悲しいものでした。だから、毎日が苦しかった。何もなくても、辛いと感じていたのです。息苦しさを感じてしまいました。それが、段々と耐えられなくなっていました。生きることって、こんなにも辛いのかと嘆いていました。

そこから解放されたくて、自分の過去と向き合うようになりました。

すると、なんとなくですが、自分がどうしてこんな考え方になってしまったのかが分かるようになってきて、自分でも調べるようになっていました。はじめは、それが自分を解放するための努力をしているようで満足していました。

ですが、だんだんと過去と向き合うことで、過去にとらわれるようになってしまったのかもしれません。あの時、こうしておけばよかった。もっと、こうしておけば、今の自分とは全く違う自分になれていたのになんて考えるようになっていたからです。

過去の記憶の中に生きるとはこのことで、過去のことを悔やみ、自分は幸せになれないとか幸せになる資格がないとか考えてしまうのは、過去に支配されているとしか言いようがないのです。

こういった思いをずっと抱えてきたからこそ、分かるのですが、本人は真剣にそう思っていること。自分が大事なものが見えていないことにも気づいてないし、どれだけ、自分が自分都合で物事を言っているものかも分かっていないのです。

それは、自分だけでは、とても気づきにくいものなんです。

過去と向き合うことは、思い出したくない部分まで思い出すことになります。自分の良いも悪い部分も見えてしまいます。自分の中で、触れて欲しくない部分まで、踏み込まれてしまうこともあるのです。

辛い過去と向き合うだなんて、とても難しいものなんです。

過去は過ぎたこと

これは、僕自身が自分に対して言い続けたことであり、あなたに届くものかは分かりません。ですが、これを自分に言い聞かせたおかげで、現在と過去を分けて考えられるようになりました。

「すべて過ぎたこと。」

そう、過去はもう過去のことなんです。ですので、大きさは関係なく悩みを抱え込むと、こんな単純なことも見失うのです。

自分と向き合うことは確かに難しいものです。ですが、自分に対して思いやりを持って接すれば、決して、無理ではないことです。大事なのは思いやりだということです。自分に対して、思いやりを持てるのかという問題はあるのかもしれませんが、自分に思いやりを持って向き合ってみれば、自ずと、自分の声をじっくりと聞こうとします。自分が話まで焦ることなくゆっくりと待つことが出来るし、自分を理解しようと努めるものだということです。

辛い過去と向き合うときに同時にするべきこと

過去と向き合うことは、自分の内側に意識を向けることになり、どうしても自分の殻に閉じこもりやすくあります。そうなると、些細なことでも大事にしがちなんです。だから、自分は幸せになってはいけないなんて、余計なことまで考えてしまうのです。

だからこそ、自分の内側に意識を向けるときは、同じように外側に意識を向けるのです。

僕自身、心を救われたのは、同じような経験をされた方の話を聞いたり、そうした方々が乗り越える様を目の当たりにしたことで、すごく励まされた気持ちになったし、自分だけではないという思いは、心強くありました。

あなたが辛いと感じることは、誰が何と言おうと辛いことなのです。そこを、咎めることは誰にも出来ないことです。ですが、あなたと同じような苦しみを抱えている人はたくさんいるし、自分の想像を超えるほどの過酷な経験をしながらも、前を向いて活き活きとしている方もたくさんいるのです。

そこに、意識を向けると、苦しみを包み込んでくれる優しさもくれるし、過去を乗り越えるために必要な勇気となる強さもくれるのです。



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メルシー