
サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院をモチーフに
制作し続けています。
現地に足繁く通えなくても、こうした楽しみは
なんともいえません。
三月上旬まで恵比寿で展示中。
日本スペイン交流400周年事業「日本におけるスペイン年」を記念して、スペイン・ロマネスク・アカデミー(日本) 略称 AREJ は、スペイン・ロマネスク美術講座を開講しています。
次回、4月23日(水)の「彫刻」です。
日本においては、ロマネスクについての文献(翻訳ものも含め)一番多いのはフランスですが、昨年末イタリアのロマネスクに関する書籍が刊行され興味深く読みました。
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尾形希和子 『教会の怪物たち ロマネスクの図像学』 講談社 2013 より↓
<怪物たちのイメージは西洋中世を通じて、そしてロマネスクの時代にはいっそう、聖堂の重要な部分に描かれている。>
<ロマネスクの怪物は「聖なるもの」「本質的なもの」として存在しえた。>
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次回講座では数多くのスペイン・ロマネスク彫刻の事例を取り上げ、その中でロマネスク彫刻の本質に迫ります。
「見る聖書」ともいえる、聖書を主題にしたものはもちろんのこと、世俗の風景、そして怪物たちも登場します。
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お気に入りのコーヒーは、スターバックスのイタリアン・ローストで、お気に入りのスタッフのいるお店でいつも購入して、自宅でいれる。
あの独特のロゴマークを久しぶりにあらためてじっくり見る。
「あれ、人魚の足って、もっとはっきり見えていなかったかしら?」
「それに、この王冠は単にデザインだろうか?」
いつも見ているマークにちょっとした疑問を持ったら、
『教会の怪物たち ロマネスクの図像学』にこれに関する記述を見つけて驚いた。
「スターバックスのロゴに採用された二股の尾を両手で上げ持つ人魚(セイレーン)は、彼らの祖先とは何のかかわりもない借り物であるが、これもまたあっという間に世界を席巻してしまった。さて、スターバックスの人形がかぶり、『ポリフィスの愛の戦いの夢』にも言及されている王冠は何を表しているのだろうか。人魚が王冠を頂く理由の一つは、ギリシャ・ローマ神話に由来するトリトンの伝説が人魚の役割に影響を与えたとためだと言われている。」
(尾形希和子著、講談社、2013年)
さて、スターバックスは15世紀の古い木版画を元にしたと言われる初期のロゴはなんとも魅力的。
その後、王冠の星が加わり、今は人魚のへそから下を隠したデザインに変更されたとのこと。
キリスト新聞
「ロマネスク美術が、建築から彫刻や絵画に至るまで、すべて宇宙の空間的、時間的秩序の表現であるとすれば、その美術の中核をなすのは、当然、その宇宙の支配者である神キリストであらねばならない。神の姿は何処に現れるのか。神の家としての聖堂においては、その建築空間の中心をなす祭室の半円蓋中央壁面が、当然神の座の位置するところである。」
(『体系世界の美術11 ロマネスク美術』より)
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3月8日発行のキリスト新聞にて、AREJ主催の「スペイン・ロマネスク美術入門講座」
の情報が掲載されました。
この講座は「日本スペイン交流400周年記念」イベントの一つであり、スペイン・ロマネスクをじっくり学べる貴重な機会となっています。(参加費無料、資料代別途500円)
今月18日は、「建築」を取り上げます。ロマネスク美術の背景や建築の基本構造などとともに、いくつかの事例をみていきます。
月一回のペースで在東京のスペイン大使館(六本木)にて行われます。
ただいま今月の申し込みを受付中。事前に会員登録が必要です。
パリは何度訪ねても再訪したいと思う魅力あるところ。
だから、スペインへの直行便(イベリア航空)がなくなってから、パリ経由で行くことが断然多い。
それでもいつもスペイン滞在が中心だから、ロマネスクを訪ねるために南仏まで足を延ばすことができなくて、フランスのロマネスクのレプリカを集めた、パリのシャイヨー宮 建築・文化財博物館 シテ・ド・ラーキテクチュール・エ・デュ・パトリモワンヌ Cité de l'architecture et du patrimoine
を5年前に訪ねた。
(参考:メゾン・ミュゼ・デュ・モンド
)
入口で思わず、ブラボーと叫ぶ。
すばらしい!!!!!レプリカとは思えない。
それにこんなにたくさん。
コンクのサント・フォワ教会のタンパンも。
モワサックのサン・ピエール修道院付属教会のタンパンも。
サン・マルタン教会の「壁画」も。
ここは私個人としても思い出深いところ…30年前にここシャイヨー宮でパーティに招待されたことがある。
さて、フランスは美術館にレプリカがあるのに対し、スペインではバルセロナのモンジュイックの丘にある、国立カタルーニャ美術館のロマネスク・ブースMuseu Nacional d'Art de Catalunya
には、
数多くの磔刑像や聖母子像ばかりではなく、祭室の壁画までも剥がして持ってきたのだから驚く。
この美術館で有名な「座せる全能の神キリスト像」がボイ渓谷タウイのサン・クリメント教会の壁画ごとこちらに持ってこられた時のことについて、
林ふじ子さんの著作『スペイン―プレロマネスク紀行』から:
―キリストさまを持って行かれたのはいつ?
「俺がこんな小さいときだった」
―村のみんなはどう思ったでしょう?
「みんな泣いたよ」
(中略)
ピレネーでも最も山深いこのあたりには、ロマネスク以前のキリスト教遺跡はほとんどないのです。しかもここにロマネスク絵画の最高傑作が生まれたというのは一体どういうことなのでしょう。
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移転時期は、1922-1924年のこと。
フランスにしてもスペインにしても、ロマネスクそのものの聖堂や修道院を直に見るためには山奥まで足を運ばなくてはならない。
そうしてたどり着くまでの手間や時間も合わせて、対面した時の思いは格別なものとなるのか…

