房日新聞 2009.6.16.
blog 布良・相浜の漁村日記

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館山市布良の布良崎神社(藤森益樹宮司)で14日午後、

老朽した神輿の改修作業終了を神前に報告する「奉告祭」が

あった。地区のシンボルともいえる神輿の披露とあって、

都会に出た若者らも多くがこの日に合わせて帰省。

高齢者が多い同地区は、久々に活気を取り戻した。

当日は布良青壮年会の呼びかけに応じ、市内の天満神社、

熊野神社などから約40人の青年らが「助っ人」として参集。

一緒に神輿を担ぎ、奉告祭に花を添えた。

改修は約30年ぶり。地元住民らの寄付金400万円ほどと

宝くじの助成金250万円を使い、漆の塗り直しや金属部分の

再メッキを行なった。神輿は同日、富崎公民館前で

氏子らに引き渡され、町内を練り歩いて神社へ。

ピカピカに輝く神輿を、住民らは拍手で出迎えた。

奉告祭を終えると若者らが神輿を担ぎ、

1時間にわたり境内でもみ合った。囃し唄の後に続く

「オイサ、オイサ」の勇壮なかけ声が、海辺の町に響きわたった。

神社の氏子総代、小宮源吉さん(73)は、

「予定通りに改修が終わり、ほっとしている。

人口が減る一方の中、これだけの改修ができるのは

最後かもしれない。大字に使っていきたい」と感慨深げに話した。

布良出身で、現在は市原市に住む会社員、吉田寛さん(32)は、

「親父や祖父も担いできた神輿がきりになり、うれしいの一言です。

4歳のせがれにも、将来この神輿を絶対に担がせます」と話していた。