布良の船大工を主人公に描かれた小説四部作です。

  モデルは、豊崎栄吉(屋号:船吉)さんのお祖父さんです。


   青木繁が《海の幸》を描いた明治時代の、布良・相浜の漁村の様子がよく分かります。
布良・相浜の漁村日記  布良・相浜の漁村日記


布良・相浜の漁村日記  布良・相浜の漁村日記

クリップ 黒潮の恵みを受けて、鮪の延縄漁をはじめ古くから 好漁場として知られる布良の海。

   布良崎から南西には、 布良瀬と呼ばれる暗礁が広がっています。

   布良瀬は複 雑な潮の流れを呼び、豊かな海の恵みをもたらしてき た一方で、

   船の難所としても知られ、「布良の鬼ヶ瀬」 として恐れられた場所でもあります。  

明治初期、その鬼ヶ瀬を望む房総半島南端の漁村、 豊の浦の

船大工の次男坊である満吉の成長を軸に、大火で焼けた村の再生を願う村人の心、

海がもたらす恵 みと厳しさ、子を思う家族や周囲の人々のまなざし、

一途に夢を追うことの強さや尊さが描かれています。

  著者である岡崎氏は、「天と地を測った男 伊能忠敬」(2003年 くもん出版)などの著書があります。

  現在は東京にお住まいですが、20年ほど前に館山に居を構え、その頃

  館山市図書館にて布良村の延縄漁や富崎村の古文書などの資料を目にし、

  鬼ヶ瀬を舞台とした物語を書きたいと強く思い、古い資料を丹念に掘り起こしながら

  15年もの時間をかけてこの物語を世に送り出したのだそうです。

  画家の小林豊氏は「せかいいちうつくしいぼくの村」(1995年ポプラ社)などでも知られています。

  著者の岡崎氏とともに布良の海を訪れて描かれた挿絵からは、

  懐かしい漁村の香りが漂ってくるかのようです。

小学校高学年以上を対象とした児童書ですが、大人でも楽しんで読むことができます。

なお、この本は第51回(平成17年度)青少年読書感想文全国コンクール中学校の部の

課題図書にも選ばれています。   (館山市図書館HPより)


パソコン 発行元・くもん出版のHP には、<〝創り手〟のメッセージ>が詳しく紹介されています。

   ぜひ、こちらもご参照ください。