さっき、携帯でニュースサイトを見ていた夫から衝撃的なニュースが。
「ちょっと!これ見て!!」
と言われて目をやった画面には、去年、最後まで迷っていた地元の有名工務店が破産したとの記事が載っていた。
「えぇ〜!?」
本当にビックリ。
説明を読むと、2017年は絶好調で20億以上の売上高があったようだけど、ここ最近のウッドショック&コロナ関係で一気に経営悪化したらしい。
地元での活動的には、それまで表向きは一切そんな気配は無かった。
契約お断り後に配信停止していなかったメルマガでも、住宅見学会のお知らせとかが来ていたので、最終的に契約には至らなかったものの、一時は縁があった立場として陰ながら応援していたのだった。
地元出身の元力士もここで建てていて、この辺りでは本当に有名なビルダーだったんだけどなぁ。
数寄屋造りの和風建築を得意としていて、この辺りで和モダンの家を建てたい人なら絶対に一回は見学に行っているはず。
ただ、凋落の傾向は去年検討を進めていた段階でも多少感じ取れるところはあった。
何軒かあったモデルハウスに赴くと、全体的な作りは素敵だったのだが、ちょこちょこ、例えば何気なく置いてあるインテリア小物とかオブジェとかが悪い意味で古さを感じさせるもので、漂うムードは長らく新しい風が取り込まれていないことを感じさせた。
あとは、ブラインドカーテンの裾がくたびれていたり、紫外線焼けしてちょっと色味が悪くなっていたり。窓のちょっとしたパッキンみたいな部分が剥がれかけていたりとかもした。
どれも些細な点で、ちょっと「ん?」とは思うけど、そこまで大きな不信感は抱かない、でもなんとなく気になるというか…。
まぁ、当時私たちが見ていたのは家そのものの作りの方だったので、その時は
「インテリアの維持管理の担当者が忙しくて、手が回っていないのかな…」
くらいにしか考えなかったけど、逆に言えば、そういうところに気が回らない状態になったら割と末期症状というか、結構アブナイ気もするよな…。
最終的にそこをやめたのは、やはり性能面で住友林業に劣るのと、ウッドショックをはじめコロナもどうなるか分からない、先が読めない時代に小さなビルダーでは今後の保障が不安だったことが大きい。
あとは、営業さんに「住友林業より御社が優れている部分は何ですか?」と聞いた時に「大工の質ですね」と回答されて、それがしっくりこなかったこともある。
(もっと小さな他の工務店さんや、勿論大手メーカーでも大工さんとの連携は強調していたし、敢えて他社との差としてそこを挙げるほど特化しているとは思えなかったのだ。)
実家の親は最初から、
「古い時代の人間だと思うだろうけど、何かあった時のことを考えると大手にしておいた方がいいと思うよ。もちろん大手だから安心とは言えないけど、リスクは少ない方がいい。」
と言っていたが、まさかその「何か」がこんなに早く来るとは…。
ニュース記事のコメント欄を見ると、
「担当者と全く連絡が取れない」
「まだ建築途中なのにどうしよう」
などという不穏な言葉が並んでいる。
自分がその立場だったらやはり血の気が引く思いだろうし、会社には早く何らかの対応を表明してほしいと思う。
同時に、当時間取りを提案してくれていた、親切で才能ある新婚の若い設計士さんや、熱心で真面目だった営業さんは、無事会社を移れているのだろうかとか、いま大丈夫なのかとか心配にもなってしまう。