『嫌われる勇気』の概要と感想

 

開いていただきありがとうございます。

初めてのブログですが、ゆるりと書いていこうと思います。

 

今回は、『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健)の概要と感想についてです。

では、早速まず概要から。

 

【概要】

まず、概要を箇条書きで簡単にまとめたものが以下です。(ざっくりなので省いているものもあります)

  1. 原因論ではなく、目的論
  2. 感情が先に芽生えているのではなく、そう解釈しているだけ
  3. 与えられたモノ自体に目を向けるのではなく、それ自体をどう使うかが大切
  4. 劣等感は、成長を促すものでもあるから、悪いものではない
  5. 劣等感を言い訳にするのは良くない
  6. 変わりたいと言いつつ、何もしないのは、多少の不自由があっても現状に満足していて楽だから
  7. 自慢は特別であろうとして、相手を支配しようとしている表れ
  8. 他者の課題と自分の課題を切り分けて、他者の課題には踏み込まないこと
  9. 褒めるという行為も上下関係の表れ、感謝を伝えて対等な関係に
  10. 自己受容、次に他者信頼、その次に他者貢献することで、誰でも幸せになれる
  11. 人生は刹那の連続
以上です。ざっくり簡単に挙げただけなのに、結構ありますね。
番号ごとに説明しますので、気になった番号を是非ご覧ください。
 
 
1と2
『嫌われる勇気』は、アドラー心理学を基に分かりやすく書かれたもので、目的論が大前提にあります。
「過去の出来事(育った環境など)が原因で、苦しいから引きこもっている」というのは原因論で、
「引きこもるために、過去の出来事を苦しいと解釈している」というのが目的論です。
引きこもったら周りから心配される。引きこもったら他人が優しく接してくれる。そのために過去の出来事を苦しいと解釈している、というのがアドラーの考え方です。
 
3~5
世の中の多くの人が、何かしらの劣等感を抱いているかと思います。
ここで言う劣等感とは、自分が理想とする状態と現状を比べた際に、感じるモノであり、決して人と比較したモノではありません。劣等感を抱くことは決して悪いことではなく、むしろ自分の理想の状態が見えやすくなるので、成長を促すモノとなり得ます。
しかし、劣等感を言い訳にして、何かを語るのは劣等感コンプレックスと言い、良くないようです。(例:背が低いからモテない、学歴が低いから成功出来ない)
アドラーによると、見方を変えたり与えられたモノ自体に目を向けるのではなくどう使うか、が大切だと言います。
例えば、背が低いことは、他者に威圧感を与えないという長所になるし、学歴が低いから勉強をする、という感じです。
 
現状の不満や○○したい、などを口にしながらも、何も変えない人は、結構いるかと思います。
アドラーは、変わりたいと言いつつ、何もしないのは、多少の不自由があっても現状に満足していて楽だからと言います。
これも目的論に繋がってくるところがありますね。
例えば、外に出たいと言いつつ、ずっと引きこもっているのは、自分が傷つかなくて楽だから、といったことです。
 
7と9
よく、叱らないで褒める、と語られますよね。
これは対等な関係でしょうか?
アドラーによると、叱ることも褒めることも上下関係の表れだそうです。
叱ることはもちろん、褒めることも、相手の能力を下に見ていたから褒めるのであって、対等な関係とは言えません。
ではどうすればいいか。感謝を伝えることが大切なようです。
また、よく人に自慢する人もいますが、それも支配の表れだそうです。自慢して、自分はこんなにも凄いんだと披露することで、上下関係の上に立とうとしているのです。
 
人からの評価を気にしてしまう、誰かに言われた言葉ですぐに傷ついてしまう。このような人は少なくないかと思います。
そんな人には、是非、「他者の課題と自分の課題を切り分けて、他者の課題には踏み込まない」を意識してもらえたらと思います。
例えば、友達と話していて、自分の意見を否定されたとします。しかし、その否定は友達の思考回路から出たモノ、すなわち友達の課題であって、自分にはどうすることもできません。なので、そういう考え方もあるんだーと考え、その友達に振り回される必要はないのです。
また、友達が何か悩み事をしていた時、それにあまり首を突っ込まない方が自分のためです。ついつい否定してしまったり、意見を押し付けてしまうこともあるかもしれませんが、最終的に行動するのは友達です。とはいえ、放置しておけというわけでもなく、選択肢を与えるということをすれば良いのです。こういう考え方ややり方もあるよ、と提示することで、援助できます。
 
10

幸せになるには、自分を好きになるには、他人から嫌われる勇気を持つには具体的にどうすれば良いか。

アドラーは、自己受容、次に他者信頼、その次に他者貢献することで、誰でも幸せになれると言います。

 

自己受容は、自己肯定感とは違います。

自己肯定は「出来ないのに出来る」と暗示することで、ある意味自分自身に嘘をついている状態です。

自己受容は、出来ない自分を、ありのままに受け入れて、出来る限り前に進もうとすることです。

自分が出来ること・出来ないことを明白にして、また、変えれること・変えられないことを明白にして、その状態を受け入れるのです。変えれることは変えていけばいいし、変えられないことは見方を変えます。

 

信用と信頼もまた、意味が異なります。

信用は、条件が付いたうえで、信じること。信頼は無条件で信じることです。

信じた結果悲惨な目に合っても、それは他者の課題であり、自分にはどうすることもできません。そこは線を引いて信じ続ける。そうすることで、他者と対等な関係が築けます。

 

他者貢献は、人から与えられるモノばかりを気にするのではなく、自分が他者に何を与えているかを気にすることです。

それを自覚して、自分の価値を自分で決めることで、自分には生きている価値があると認めることが出来ます。

例えば、「誰からもお礼を言われないけど、手伝った」は、お礼を言われることに注目するのではなく、自分が手伝ったことに注目するのです。また、たとえニートだったり引きこもりだったとしても、存在していることに価値があります。行動だけでなく、そこに居るということから、私たちには生きてる価値があるのです。

 

11
アドラーによれば、人生は刹那の連続だそうです。
過去ばかり、あるいは未来ばかり、気にするのではなく、今を生きろと。
行動するのも見方を変えるのも、今出来ることです。過去や未来の不安を理由に変わらないのではなく、今この瞬間から、変わろうということです。
 
 
以上が『嫌われる勇気』を簡単にまとめたものです。
何か、言葉足らずであったり説明不足であったり、解釈違いなどあったら、是非仰ってください。
(私はあまり説明が上手いわけではないので、、、)
これは、アドラー心理学の考え方であり、この考え方が絶対というわけではありませんし、他の考え方を否定しているわけでもありません。様々な考え方があっていいと思いますし、選択肢の一つとして、取り入れてもらえたらと思います。
 
【感想】
私の感想を書いていきます。
 
結構、アクティブな本ですよね。ガツガツ行け!みたいな。特に目的論はまじかーと思いました。
私はもともと原因論派で、辛いからバイト辞めたり、辛いから不登校になったり、もう心当たりを挙げたらキリがありません。まあでも、後悔はしていません。目的があって辛いと解釈していたとしても、結局辛いと感じていることに変わりはないのですから。
でもこれからは、辛い時は思いっきり落ち込んで、少し落ち着いたら、どんな目的があるのか、自問自答してみようかなって思います。自問自答した末に見えた目的で、自分のことが嫌いになりそうだったら、気持ちを切り替えようかなって思います。
例にも挙げた「傷つかないために引きこもってる」とか、別にそれでもいいじゃんって思いますし、全てをシャットアウトしたい時だってあります。
 
ただ、8の「他者と自分の課題を切り分ける」は結構有効だなと思いました。私自身、他人の目を気にしすぎたり、傷つきやすい部分があるので、都度、これは誰の問題だ?と冷静に考えていくことで、軽くなるかもって思いました。
 
本当に追い込まれた時って、視界が狭まって白黒思考になって、考える余裕すらないけど、
少し冷静になった時とか、変わりたいなって思った時、アドラー心理学の考え方をしてみて、自分を癒そうかなって思いました。
他者信頼とか、一番難しいし、一生出来る気しないけど、、(笑)
でもまあ、ゆるりゆるら、やっていこうと思います。
 
 
 
次はどんなブログ書こうかな。
読んでくださった方、ありがとうございました。