TPP(環太平洋戦略的経済連携協定) | ポーターのローカーボダイエット実践記

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)

この数日、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関する議論が過熱しています。


基本的に加盟国間の関税をゼロにし、相互の貿易を拡大しようというのがTPPの基本的な考え方です。


輸出立国の日本では、相手国の関税がかからなければ輸出競争力が増すので、工業サイドは大歓迎。


FTA(2国間以上の自由貿易協定)に乗り遅れた日本は、このままではFTA協定をどんどん広げている韓国との競争力が益々低下するとの危機感から、ここで一気にTPPを活用して遅れを取り戻そうという考えです。


それは良いことなのですが、農水省は大反対。これまで高い関税を掛け、外国の農産物がなるべく日本に入らないようにしていたのが、TPPに参加すれば安い外国産の農産物が日本にどどっと輸入されるからです。


そうなれば、2万人の農水省の職員、20万人のJA職員の仕事も利権もなくなるので、彼らは焦っているのです。


日本の農政は、零細兼業農家を守り大規模化を遅らせ、消費者にコストの高い農産物を買わせてきました。


お米でいえば、外国産米は関税がゼロになると約100円/kgで買えるのですが、日本のコメは300~400円。


それで日本は外国産米に700%以上もの高率関税をかけています(その代償にミニマムアクセス米といって一定量の外国産米を輸入していますが、それは一般の消費者にはお米としては供給されません)。


お米の消費量は年間約900万㌧なので、消費者はざっくり2兆円もの国産プレミアムを負担している計算です。


それに加えて、10兆円の農産物生産高に対して、国・地方合わせて5兆円もの税金を補助金として投入しています。


つまり、我々消費者は国産の農産物を食べるために、僅か45兆円の税収から約10%も国内農業の保護のためにお金を支出していることになります。


そしてそれ以上に問題なのが、日本人の大半が「日本の農産物は安全。外国人が日本の安全で美味しいお米や野菜を欲しがっている」という大いなる誤解です。


既に低農薬栽培技術が確立している米国や、ドイツの近代農法を学んでいる中国に比べ、日本の農作物は諸外国の7倍もの化学農薬を使用し、更に多量の化成肥料と畜産堆肥によって発がん物質の硝酸態窒素に汚染されています。


TPPに米国だけでなく中国も参加してくるとなると、彼らは「我が国の農作物は安全だが、日本のそれは危険な食べ物だ」と訴えて、自国農産物の拡販を図ってくるでしょう。


そうした中で、農水省は、TPPに参加すると日本の食糧自給率は14%にまで低下するとの試算をしていますが、ほんとうにその程度で済むのか?という見方も専門家の中にはあるようです。


農業関係者からは大反発を食らうでしょうが、私はこれを機会に日本の農業を変えるべきだと思っています。


外国産の農作物との熾烈な競争によって、徹底した低コスト化と、安全安心の実現のために、日本農業ができることは沢山あると思います。


ローカーボ食治療をしている私個人にとっても、現在極めて高価な牛肉や大豆製品が安く買えれば、家計が大いに助かります。


ローカーボ食には欠かせない葉物野菜も、農薬や硝酸態窒素に汚染されていない安全なものになって欲しいと思います。


そんな訳で、当分TPPの行く末に目を離せない状況が続きそうです。