小学校から英語を必修化するなど、政 府が英語教育に熱心なのは、これからの時代に英語が出来ないと国際競争力がなくなると考えるからだろう。ある程度は当たっているにせよ、行き過ぎると、それでかえって国力が下がることになる。日本人が英語に弱いのは能力がないからではなく、必要がないからだ。仕事や日常生活で、英語が出来ないと困る場面など、ほとんどの日本人にとって、まったくないだろう。1億3000万人の単一市場があるんだから、ビジネス的にも、英語の必要性は乏しい。国内にいる外国人との意思疎通には役立つが、意思疎通のためになら、外国人の方が日本語を覚える必要がある。英語が出来れば役には立つが、全国民的に英語圏並みに出来るようにしようと思ったら、日本語だけで日常生活や仕事が出来る状況を破壊するしかない。やろうと思えば不可能ではないが、国民全体が英語を今の日本語と同じぐらいに使いこなせるようになるには、2世代はかかるだろうから、その間に国力が劇的に低下して、今GDP世界3位の経済大国の地位からどこまで転落するかわからない。