陸上競技でめったなことでは破られないだろう と思える記録がいくつかある。ボルトの3大会連続3冠といったものではなく、純粋に数字としての記録のことだ。ボルトの100メートル9秒58、200の19秒19や女子100でフローレンス・グリフィス・ジョイナーが1988年の全米選手権に出した10秒49なんかは当分破られそうにない。もうひとつ特筆すべき記録がある。男子走り幅跳びの8メートル95という記録だ。今回のリオでの優勝記録が8メートル38だ。遠く及ばない。8メートル95が出たのは1991年の東京での世界陸上だ。それまでの世界記録は1968年にビーモンが出した8メートル90で、不滅の記録と言われていた。この記録は空気抵抗が少ない高地で出たものなのも、破りにくい理由だったが、それを東京の国立競技場で超えたのは特筆に値する。この大会で、カール・ルイスが8メートル90を出して世界タイ記録を出した直後にマイク・パウエルが8メートル95を跳んで、観衆の度肝を抜いた。