今日は私にとって、いえ、銀座界隈のハード系パンを愛する人々にとってはお通夜のような日でした。
銀座で唯一と言っていい、地味で堅実で長く愛されたトラディショナルなフランスのパンを作って、高すぎず安すぎず、余分なものを入れず、流行にも過度に乗らず、本当に毎日あってほしいオーソドックスな品揃えで日本国民のパン生活を支えてくれたあの名店が、(説明長すぎ)ついに閉店となったのです。
流行の華やかなパン、映えるパンは作ってないけど、基本的なパンがとても美味しく、粉の味がちゃんとするパンばかり作ってくれたビゴの店。
本当に地味な店だったけど、基本は常連、時にご新規の人々から愛される存在でした。
本拠地の芦屋などにはまだ店がありますが、この銀座ではもう買えないのが悲しいです。
今時の流行のフワフワのパンなんかじゃなくて、素朴な材料で焼いて、噛めば噛むほど風味が広がり、食事を引き立ててくれるビゴさんのパン。
今時流行の甘さ控えめなんかじゃなくて、しっかり甘く、バターもたっぷり使った、洋菓子界の虎屋と言ってもいいような(虎屋さんの和菓子は、甘さ控えめになどせず、しっかりちゃんと甘さを残してあり、上生菓子も大きめに作るのだと社長が主張していました)ガレットブルトンヌをはじめとするフランスの伝統菓子がいつでも置いてありました。
流行で品揃えがコロコロ変わってしまう店も楽しいけれど、いつものあれがいつでも安心して手に入るビゴの店のような存在があるのは、安心できて私は好きでした。
そんなにたくさん消費できるわけじゃないけど、閉店までの最後の3日間、なんだかいてもたってもいられなくて、ちょっとだけ何か買うために通ってしまいました。
そういう人が多かったみたいで、かなり品薄。
最終日の今日、特に食べたいわけじゃなかったけど、ビゴの店定番のバタールを買い納めしました。
フランス人の若いパン職人さんが一人いるのですが、奥さんと赤ちゃんが最後の職場見学(?)にきていました。
クロワッサンやショーソンオポム(アップルパイみたいなもの)も好きでした。
ーーーお店のwebsiteより抜粋ーーーーー
フランスパンの伝導者 フィリップ・ビゴの店
『ビゴの店』として長く親しまれているフランスパンの店、創業者はフィリップ・ビゴ。
現社長の父であり師匠でもあるフィリップが日本でフランスパンの伝承を依頼されたのは1965年。
本物を日本で作りたいパンメーカーDONQ(ドンク)の依頼によりフランスの製法を日本に広めた第一人者として昭和のテレビCMやメディアにも登場した彼が、日本を愛し自分の店を持ちたいと日本に根を張った1号店が兵庫県の芦屋本店となります。
それから50年、ビゴの店として精力的にテナントを増やし、日本の食文化に彩を添え2017年に【現代の名工】を外国人として初めて受賞。
息子と共に第一線で活躍し続けたフィリップは2018年この世を去ります。
現在は息子のビゴ・J・太郎が2代目を引き継ぎフィリップの酵母の気泡がしっかり入った「ビゴのフランスパン」を守り、変わらない味をご提供しています。
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メントール英語発音教室もビゴの店のような存在でいたいと思います。
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英語発音教室「メントール」代表 杉本香七がの書き下ろしコラムです。
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