<東証株式相場 概要>
●日経平均
2日の日経平均は続落、終値は前日比37円98銭(0.10%)安の3万8236円07銭だった。前日の米ハイテク株安を引き継いだ売りが先行したが、その後は一時上昇に転じるなど、前日終値近辺で方向感の乏しい展開が続いた。
朝方に日経平均の下げ幅は300円を超え、節目の3万8000円を下回る場面があった。ただ、売り一巡後は日本株の根強い先高観を背景とした押し目買いが優勢になった。 連休前の持ち高調整で海外短期筋などの売り方の買い戻しも株価指数先物に入り、相場を下支えしたとの見方があった。
米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決め、パウエル議長は記者会見で利上げの可能性は低いと強調した。市場では想定していたほどタカ派寄りではなかったとの受け止めが多く、株式相場には一定の支えとなった。ただ、4月の米雇用統計の発表(3日)などを控え、東京市場が休場の間に米国など海外の相場が大きく動く可能性があるとの警戒から、持ち高を一方向に傾ける動きは出にくかった。
東証株価指数(TOPIX)は続落、終値は前日比0.87ポイント(0.03%)安の2728.53だった。
東証プライムの売買代金は概算で4兆2061億円、売買高は14億9274万株。東証プライムの値下がり銘柄数は936、値上がりは645、横ばいは70。
サイバーやTDK、三菱商が下げた。一方、関西電や東電HD、Jフロントは上げた。
●新興市場
2日のグロース250指数は続落、終値は前日比3.29ポイント(0.51%)安の642.96だった。1日の米ハイテク株安を受けて新興株も売りに押された。あすから大型連休の後半となり、持ち高整理の売りも出やすかった。
指数は上昇する場面もあった。1日の米長期金利の低下は成長期待が高いグロース市場の銘柄の支えとなったものの、国内の長期金利は2日午後に上昇に転じたため買いは続かなかった。日本が祝日となる3日には4月の米雇用統計が発表される。3月の同統計発表後は、米利下げが後ずれするとの見方から米長期金利が上昇した経緯があるだけに金利上昇が逆風となる新興株の買い控えにつながった。
グロース市場ではデータセクやQPS研究所が下落した。一方、TWOSTや売れるネットは上昇した。
●国内市況
:株式、債券、為替市場
:話題株ピックアップ【夕刊】
(1):AOKIHD、日本ライフL、タカラトミー
(2):高島屋、レーザーテク、三越伊勢丹
(3):住友ファーマ、INPEX、ストリームM
<市場別、出来高・売買代金>
<市場別、値上がり・値下がり銘柄数>
<指数、日中推移>
<米10年国債金利>
<日本10年国債金利>
<為替:ドル円>
<WTI原油先物>
<気づいたニュース>
【其の一】
●為替:ドル円
①円急騰、一時153円台 FOMC後に4円超上昇
⇒ ブルームバーグ ロイター 日経
②円は156円台に下落、早朝の急騰幅縮小-介入の有無話せない 神田財務官
③異次元円安「予想超える変化」、輸出企業も戸惑い-業績にプラスでも
※「かなり懸念」「日本にとっていいわけない」「ほどほどの円高を」
スズキ、望ましくない為替レートは1ドル155円超-TDKは160円超
④ドル売り浴びせ、早朝の奇襲に介入観測再び 最大効果狙う
【其の二】
●経済指標など
①日銀3月会合議事要旨、利上げは「引き締め転換でない」、情報発信丁寧に
※「緩和的な金融環境継続」の認識共有、利上げ後も円安傾向が続く
将来的に国債購入減額し、保有残高も縮小させていくこと望ましい
⇒ ブルームバーグ ロイター 日経
②消費動向調査、4月は4月は1.2ポイント低下の38.3、7カ月ぶりマイナス
③日本車4社の4月米新車販売8%増 トヨタはHVけん引
【其の三】
金融庁が「保有株ウォッシュ」検証へ、持ち合い株式の開示で制度対応も
※「純投資」に区分や売る気配なしの疑わしいケースも-新発田参事官
大手損保の削減実行と開示注視、身内に甘い運用会社の姿勢も問題視
【其の四】
上場企業の7割120社が増益 24年3月期、食品・機械など
※1日までに日経経済新聞が2024年3月期決算を集計
【其の五】
ユニクロ、4月国内既存店売上高は前年比18.9%増 夏物好調
⇒ ロイター 日経
【其の六】
●自社株買いなど
①住友商、発行済み株式の1.6%・500億円上限に自社株買いを決議
⇒ ブルームバーグ ロイター
②丸紅、発行済み株式の2.3%・500億円上限に自社株買いを決議
【其の七】
SKハイニックスのAIメモリー半導体受注、25年分はほぼ埋まる
⇒ ブルームバーグ ロイター
<今週の推移>
●S&P500
●東証日経平均
<今日の売買>
●買い
9552:M&A総研(買い増しN)
6196:ストライク(買い増しN)
●売り
9552:M&A総研(損切N)
6196:ストライク(損切N)
<PF成績(○日本株)>
●評価損益:前営業日比:<累計>
⇒ 4月29日:休場
⇒ 4月30日:+ 1.20%:+16.96%
⇒ 5月 1日:- 0.40%:+16.08%
⇒ 5月 2日:- 0.80%:+15.89%
⇒ 5月 3日:休場
<ひとりごと>
●本日の日経
●日経、騰落レシオ推移
☆120%以上・・・過熱感あり
=100% ・・・売り買い交錯
☆70%以下 ・・・底入れ?
●来週のイベントなど
<株価に影響?「噂」と「イベント」>
●2023年11月:首相、NTT巡る規制「抜本的に見直す」 衆院予算委
※自民党は11月中にNTT法のあり方に関して提言をまとめる方針
●2024年までに:政府 アナログ規制、99%撤廃決定 24年までに9000件改正
※法律や政省令を2024年の通常国会までに改正する
法令を修正する工程表は年内に定める
●2024年4月:保険証、24年秋にマイナンバーカードと一体化 政府発表
スマホで保険証、24年4月開始めざす アンドロイド端末
●2024年4-6月:サムスン電子、今年前半に量産開始-業界最大容量の高帯域幅メモリ
※帯域幅メモリ(HBM)「HBM3E 12H」量産を今年4-6月に開始予定
HBM3Eの販売が年末時点で、HBM全体の3分の2を占めると同社は予想
●2024年6月:バス・トラックに運転記録装置、26年から義務 まず新型車
※道路運送車両法の保安基準を今年6月にも改正
●2024年6月4日:インド総選挙4月19日から、モディ氏3期目狙う 6月4日一斉開票
⇒ ブルームバーグ ロイター
●2024年6月13-14日:日銀、金融政策決定会合
●2024年7月:ファストリ株、柳井会長がウエート基準日前後に一部売却 次回7月に思惑も
※次回基準日は7月末、キャップは10%に引き下げられるため
超過回避のハードルは高まる
●2024年7月26日-8月11日:パリオリンピック開催
●2024年7月30-31日:日銀、金融政策決定会合
●2024年9月19-20日:日銀、金融政策決定会合
●2024年9月30日:自民党総裁任期満了
●2024年10月:楽天グループ 金融事業の大規模再編検討の方針 正式発表
※10月をめどに、楽天銀行、楽天証券HD、楽天カードを一つのグループに
⇒ ロイター 日経 NHK
●2024年10月30-31日:日銀、金融政策決定会合
●2024年:スペースXとKDDI、スマホと衛星直接通信 国内どこでも
※衛星通信とスマートフォンを直接つなぐサービスを2024年をメドに始める
ソフトバンクは今秋から国内でスターリンクの法人向け代理販売を始める
●2024年:VW、全固体電池をドイツで生産へ 大量供給見込む
⇒ 2025年以降に全固体電池を搭載するEVを発売する方針
●2024年11月5日:東証、取引時間15:30まで延伸
●2024年12月18-19日:日銀、金融政策決定会合
●2024年内:パナソニックHD、年内にも次世代電池を米ネバダ工場で量産化へ
※同工場の生産能力10%向上に自信-電池子会社CTO
国内生産是非やりたい、これまで育ててきた自負
2030年度に生産能力を現在の4倍に拡大する計画
●2024年末:台湾UMC、シンガポール新工場の用地使用権取得
※同総投資額は50億ドル(約6300億円)、2024年末までに量産開始
●2025年:ソニーグループとホンダ、EVで提携 新会社で25年販売開始
●2025-2026年:ソニーGが金融子会社のスピンオフ検討、上場前提で2-3年後に
●2025年:ルネサス、パワー半導体に900億円投資 大型基板で量産 生産能力2倍に
●2025年3月?:任天堂が新型ゲーム機を年内発売、8インチ液晶使用-英調査会社
※新型機によりゲーム機用ディスプレーの出荷が1460万枚増加の予測
スイッチにも使われる有機ELの次世代機での使用、24年はない
⇒ ブルームバーグ 日経
●2025年4月13日:大阪万博 開催(10月13日まで) 約2820万人の来場を見込む
●2025年末:巨大ITの独占是正新法を閣議決定 AppleやGoogle念頭
※会期中に成立すれば、2025年末までに施行する見通し
●2026年:日銀「デジタル円」、3メガ銀と実証実験へ 23年春から
※2年間ほど実験を進め、26年にも発行の可否を判断
●2026年:ホンダ、次世代EVを26年から投入へ-航続距離480キロ以上
※20年代後半に自動運転システム搭載、一般道で手放し運転一部可能に
脱炭素化でEV販売は着実に増加、出遅れ気味の日本勢は開発急ぐ
⇒ ブルームバーグ ロイター
●2026年4月:任天堂、マリオの新作映画26年4月公開 宮本茂氏指揮
●2026年後半:イビデン新工場、半導体部品26年後半にも量産 インテルに対応
※データセンターに使うサーバー向け製品などの需要が旺盛
●2027年まで:米アマゾン、27年までに日本で2兆2600億円投資-データセンターなど
●2027年末:TSMC熊本第2工場稼働、台湾から500人雇用 1700人体制
※第1工場と合わせて3400人が働く
第2工場は27年末に初回の出荷を行い29年末に整備を完了
整備完了から10年以上継続生産する計画
●2027-2028年:トヨタ、EV150万台達成に自信-需要増視野に生産体制も準備
※全固体電池は耐久性の課題を克服、27-28年の実用化にチャレンジ
HVからEVへの移行ペース踏まえ、3年後の需要予測立つ-副社長
⇒ ブルームバーグ ロイター 日経
●2030年1-6月ごろ:政府が大阪IR計画を認定、国内初のカジノが29年秋以降開業へ
※開業:2029年秋から冬ごろ
※開業時期は2030年1-6月ごろの見通し
大阪知事、IR開業ずれ込み「国の審査遅れたから仕方ない」
※30年1-6月ごろにずれ込む見通し
●数年先:EUがAIに包括規制(案) 世界で初、顔認証利用に事前審査も
※成立までに数年かかる(2021年4月から)可能性も。
<●備える●>
①コロナウィルス感染動向
⇒ コロナウィルス新規感染者数
⇒ コロナ終息 ⇒ 金融緩和も終息 ⇒ 不景気の株高も終息 ⇒ 景気上昇の株高への引継ぎ?
②経済指数の動向
⇒ 決算、PMI、消費者指数(信頼感指数、物価指数)、GDP
③セリクラ
①予兆
・一定の価格帯から上がれずに横ばい推移。その中で上髭が散見。
・出来高水準が上がった価格帯で売買が活発。その後、急落局面が来る。
②到来
・相場全体が悲観的な投げ売りに
・株価急落と同時に出来高が増加
⇒ 売買代金5兆円前後(東P)
⇒ 一段深掘りしても出来高が大して増えないのであれば打ち止めの可能性も
③終幕
・売りがなくなり株価上昇
・出来高減少。板が薄い
・VIX指数40台以下を持続
④相場が底入れするパターン
①債券利回りが下がる
②VIXが凄く高くなった後でゆっくり下がりはじめる
③①②のコンビネーションが起きた時
<●相場が動く要素(上昇or下落)●>
①出来高(代金)急伸
②毎月第2金曜日
日本株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ SQ週の「魔の水曜日」 売り方の仕掛けを警戒
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第2金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第2金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
③毎月第3金曜日
米株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第3金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第3金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
▼▲日本株も影響を受けることあり▼▲
④MSCI(世界株価指数)
モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出する
株価指数で、MSCIワールドインデックスとも呼ばれる。
機関投資家が多く採用していることから、注目されている。
構成銘柄は四半期ごとに見直され、2月・5月・8月・11月は大きな入れ替えを実施。
新たに指数に組み入れられた銘柄には、組み入れ変更後にパッシブ連動資金
(市場の平均的リターンを追求する運用筋の資金)による大きな買い需要が発生。
入れ替えの銘柄発表は、入れ替え月の15日前後に、銘柄の入れ替えは同月末日。
⑤上場投資信託(ETF)の決算
7月第2週は、主要な日本株の上場投資信託(ETF)の決算日が集中
「分配金支払による売りが、7月1週~2週頭」に出て、株価が下落する傾向あり。
⑥上昇or下落
インフレ=金利上昇 ⇒ 金融関連銘柄は上昇
デフレ=金利下落 ⇒ 金融関連銘柄は下落
⑦夏枯れ相場
出来高減少、ボラティリティが高くなる傾向あり
夏枯れ相場に挑む際の心得
①事前にPFを整理(ブラッシュアップ)
②事前に現金ポジ高める
③押し目拾い銘柄の選択と集中
④買い時は第3水曜日から金曜日?
⑧米レーバーデイ
レーバーデイ(9月の第1月曜)3連休明け
米国の機関投資家が夏季休暇から職場へ戻る
新たなトレンド生まれる傾向がある
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
⑨有事(戦争)
①エネルギー、コモディティ(金など)関連上昇
②砲声で買い
③安全資産とされる国債が買われ、金利低下
④サイバー攻撃、セキュリティ関連が上昇
⑤ボラ高く、値動き荒くなる
⑥エネルギー、コモディティ(金など)関連下落、株価上昇
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
⑩3月はボラ高
①MSQ
②年金のリバランス
年度末を控え、年金(GPIFなど)はPFのリバランス行う
信託銀行の動きは年金基金などの売買を反映するとされる。
③米国
4月の納税を控え、納税資金捻出売りを警戒
<●暴落相場(コロナ相場)で学んだこと●>
①個人の「思い」や「ファンダメンタル」より、「相場の値動き(波)を優先視」
②業績に関係ない理由での株価暴落は、底値で拾える「チャンス」
③保有銘柄暴落時(下げ止まらない)は、持ち続けず「損切り」
⇒ 「資金不足」を招き、次の「チャンス」を逃してしまう。
<●上昇相場の銘柄選び方●>
①「世の動き」から、業績寄与が連想される銘柄の期待感と割安感
⇒ 実態経済(現状の業績)より、期待感が優先される。
⇒ 世の動き(相場)に逆らうと波には乗れない。進化論と同じ。
⇒ 私情を優先すると痛手を負う。
<●経済回復の構造●>
①企業業績の回復(PMIや決算)
②消費者指数(信頼感指数、物価指数)が上昇
③GDPが上昇