<東証株式相場 概要>
●日経平均
24日の日経平均は3日続伸、終値は前日比907円92銭(2.42%)高の3万8460円08銭だった。終値での3万8000円台回復は18日以来。中東情勢への警戒感が和らいだことや米長期金利の上昇一服で前日の米株式相場が上昇し、東京市場でも幅広い銘柄に買いが入った。半導体関連を中心にハイテクのグロース株の上昇が目立ち、日経平均は取引終了にかけ上げ幅を広げ、この日の高値で終えた。
中東情勢ではイスラエルとイランの双方が攻撃に抑制的な姿勢をみせている。23日発表の4月の米購買担当者景気指数(PMI)が前月から低下し米国のインフレ再加速への懸念を高める結果ではなかったとの見方から米長期金利が低下し投資家心理が上向いた。半導体関連銘柄で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%高となり、東京市場でも半導体関連に買いが入った。東エレクは7%高となり、1銘柄で日経平均を200円あまり押し上げた。 外国為替市場で円相場が1ドル=154円台後半と円安基調が続いていることも支えとなり、輸出採算の改善に期待した買いもトヨタなど輸出株に入った。
米テスラが23日に発表した2024年1-3月期決算は売上高や1株利益が市場予想を下回った。一方、低価格な新製品の開発などのてこ入れ策を示したことで、同日の時間外取引でテスラ株は急伸した。市場では「日本時間今夜の米株式市場でテスラ株が急伸するとの期待が、日本のハイテク株の上昇につながった」(証券関係者)とみていた。
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸、終値は前日比44.50ポイント(1.67%)高の2710.73だった。
東証プライムの売買代金は概算で4兆5513億円、売買高は17億4055万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1195、値下がりは402、横ばいは55。
ルネサスや信越化、HOYA、三井物、東京海上、ニコンが買われた。一方、IHIやオービック、レゾナックは売られた。
●新興市場
24日のグロース250指数は反発、終値は前日比4.96ポイント(0.76%)高の655.60だった。中東情勢への警戒がいったん和らいだことで23日に米ハイテク株が上昇したことを受け、日本の新興銘柄にも買いが入った。
グロース市場では前日に株式分割を発表したGENDAが上昇した。一方、トライアルやカバーは下落した。
24日にグロース市場へ上場したレジルは、公開価格(1200円)を5円(0.41%)上回る1205円で初値を付けて、終値は初値比65円(5.39%)安い1140円だった。
●国内市況
:株式、債券、為替市場
:話題株ピックアップ【夕刊】
(1):野村マイクロ、KOA、ニコン
(2):HOYA、NOK、ラインヤフー
(3):ソフトバンクG、良品計画、INPEX
<市場別、出来高・売買代金>
<市場別、値上がり・値下がり銘柄数>
<指数、日中推移>
<米10年国債金利>
<日本10年国債金利>
<為替:ドル円>
<WTI原油先物>
<気づいたニュース>
【其の一】
企業向けサービス価格、3月は前年同月比2.3%上昇 伸び率は拡大
※前月比では0.8%上昇
⇒ ロイター 日経
【其の二】
IHI原動機 燃料消費率の測定データを改ざん 国交省が調査へ
※2003年以降に製造された国内向けの船舶用エンジン
およそ1900台のうち、1500台余りでデータの改ざんが行われていた
⇒ ブルームバーグ NHK ロイター 日経
【其の三】
4月の社債発行額が過去最高、金利先高観で投資資金は3年債に流入
※海外企業含む社債発行額、23日時点で55%増の2兆2000億円に
米バークシャーやソフトバンクG債への需要が総額押し上げに寄与
【其の四】
●運用計画
①朝日生命の24年度計画、超長期債残高は400億円減少へ-平準買い基本
※外貨建て債券は残高維持、オルタナティブは積み増す意向
日銀の追加利上げは年内1回、早ければ7月を想定
②住友生命・24年度運用計画、国内債は超長期中心に数千億円規模で投資、残高は減少
③日本生命、魅力出た30年債「2%しっかり超せば投資前倒し」-24年度
※30年債2%超えてくれば買うチャンス-都築執行役員財務企画部長
2%中心のレンジ上方修正ならアロケーション自体を動かす-都築氏
【其の五】
●設備投資関連
①住友商事、2000億円投じ蓄電池網 再生エネを安定電源に
※伊藤忠商事やENEOSも同様の取り組みを進めている
②旭化成、カナダに2000億円でEV電池材料工場 ホンダ向け
※生産するのはリチウムイオン電池の主要4部材の一つセパレーター
⇒ 日経 ロイター
【其の六】
●EV車関連
①テスラ、日本でモデル3とモデルY価格を30万円値下げ-欧米中に続き
②中国シャオミ初のEV、返金不可受注が7万台突破 「国内に専念」
【其の七】
中国ファーウェイ、自動運転ソフトの新ブランド発表
【其の八】
インドネシア中銀、予想外の利上げ-通貨ルピア下支え
※政策金利を0.25ポイント引き上げ6.25%に-過去最高水準
エコノミスト41人のうち、今回の決定を予想したのはわずか11人
<今週の推移>
●S&P500
●東証日経平均
<今日の売買>
なし
<PF成績(○日本株)>
●評価損益:前営業日比:<累計>
⇒ 4月22日:+ 1.18%:+16.50%
⇒ 4月23日:+ 0.50%:+17.08%
⇒ 4月24日:+ 0.87%:+18.10%
<ひとりごと>
●本日の日経
●日経、騰落レシオ推移
☆120%以上・・・過熱感あり
=100% ・・・売り買い交錯
☆70%以下 ・・・底入れ?
<株価に影響?「噂」と「イベント」>
●2023年11月:首相、NTT巡る規制「抜本的に見直す」 衆院予算委
※自民党は11月中にNTT法のあり方に関して提言をまとめる方針
●2024年までに:政府 アナログ規制、99%撤廃決定 24年までに9000件改正
※法律や政省令を2024年の通常国会までに改正する
法令を修正する工程表は年内に定める
●2024年春:CCCと三井住友FG、Vポイントに統一 サービス統合
※2024年春に統合
会員数はTポイントが約7000万人、Vポイントは約2000万人
統合後の会員数は単純合算で約9000万人。
1億人を超える会員を持つPonta(ポンタ)や楽天と同規模の勢力に
●2024年春:セブン銀がATMをプラットフォームに地銀7行と提携-口座開設など
※セブン-イレブンに行けばいろんな窓口業務できる世界へ-松橋社長
24年春から顔認証機能でカードの要らない入出金取引も開始へ
●2024年4月:保険証、24年秋にマイナンバーカードと一体化 政府発表
スマホで保険証、24年4月開始めざす アンドロイド端末
●2024年4月11日:日米比首脳、4月11日にホワイトハウスで会談
日米が半導体調達で協力へ、中国依存を低減 首脳会談の共同声明に
※予定される首脳会談で、半導体調達での特定国への依存度を下げるため
供給網構築に向けた協力を確認する方針を固めた
●2024年4月22日:コクサイエレ、ロックアップ解除
●2024年4月25-26日:日銀、金融政策決定会合
●2024年6月:バス・トラックに運転記録装置、26年から義務 まず新型車
※道路運送車両法の保安基準を今年6月にも改正
●2024年6月4日:インド総選挙4月19日から、モディ氏3期目狙う 6月4日一斉開票
⇒ ブルームバーグ ロイター
●2024年6月13-14日:日銀、金融政策決定会合
●2024年7月:ファストリ株、柳井会長がウエート基準日前後に一部売却 次回7月に思惑も
※次回基準日は7月末、キャップは10%に引き下げられるため
超過回避のハードルは高まる
●2024年7月26日-8月11日:パリオリンピック開催
●2024年7月30-31日:日銀、金融政策決定会合
●2024年9月19-20日:日銀、金融政策決定会合
●2024年9月30日:自民党総裁任期満了
●2024年10月:楽天グループ 金融事業の大規模再編検討の方針 正式発表
※10月をめどに、楽天銀行、楽天証券HD、楽天カードを一つのグループに
⇒ ロイター 日経 NHK
●2024年10月30-31日:日銀、金融政策決定会合
●2024年:スペースXとKDDI、スマホと衛星直接通信 国内どこでも
※衛星通信とスマートフォンを直接つなぐサービスを2024年をメドに始める
ソフトバンクは今秋から国内でスターリンクの法人向け代理販売を始める
●2024年:VW、全固体電池をドイツで生産へ 大量供給見込む
⇒ 2025年以降に全固体電池を搭載するEVを発売する方針
●2024年11月5日:東証、取引時間15:30まで延伸
●2024年12月18-19日:日銀、金融政策決定会合
●2024年内:パナソニックHD、年内にも次世代電池を米ネバダ工場で量産化へ
※同工場の生産能力10%向上に自信-電池子会社CTO
国内生産是非やりたい、これまで育ててきた自負
2030年度に生産能力を現在の4倍に拡大する計画
●2024年末:台湾UMC、シンガポール新工場の用地使用権取得
※同総投資額は50億ドル(約6300億円)、2024年末までに量産開始
●2025年:ソニーグループとホンダ、EVで提携 新会社で25年販売開始
●2025-2026年:ソニーGが金融子会社のスピンオフ検討、上場前提で2-3年後に
●2025年:ルネサス、パワー半導体に900億円投資 大型基板で量産 生産能力2倍に
●2025年3月?:任天堂が新型ゲーム機を年内発売、8インチ液晶使用-英調査会社
※新型機によりゲーム機用ディスプレーの出荷が1460万枚増加の予測
スイッチにも使われる有機ELの次世代機での使用、24年はない
⇒ ブルームバーグ 日経
●2025年4月13日:大阪万博 開催(10月13日まで) 約2820万人の来場を見込む
●2026年:日銀「デジタル円」、3メガ銀と実証実験へ 23年春から
※2年間ほど実験を進め、26年にも発行の可否を判断
●2026年:ホンダ、次世代EVを26年から投入へ-航続距離480キロ以上
※20年代後半に自動運転システム搭載、一般道で手放し運転一部可能に
脱炭素化でEV販売は着実に増加、出遅れ気味の日本勢は開発急ぐ
⇒ ブルームバーグ ロイター
●2026年4月:任天堂、マリオの新作映画26年4月公開 宮本茂氏指揮
●2026年後半:イビデン新工場、半導体部品26年後半にも量産 インテルに対応
※データセンターに使うサーバー向け製品などの需要が旺盛
●2027年まで:米アマゾン、27年までに日本で2兆2600億円投資-データセンターなど
●2027年末:TSMC熊本第2工場稼働、台湾から500人雇用 1700人体制
※第1工場と合わせて3400人が働く
第2工場は27年末に初回の出荷を行い29年末に整備を完了
整備完了から10年以上継続生産する計画
●2027-2028年:トヨタ、EV150万台達成に自信-需要増視野に生産体制も準備
※全固体電池は耐久性の課題を克服、27-28年の実用化にチャレンジ
HVからEVへの移行ペース踏まえ、3年後の需要予測立つ-副社長
⇒ ブルームバーグ ロイター 日経
●2030年1-6月ごろ:政府が大阪IR計画を認定、国内初のカジノが29年秋以降開業へ
※開業:2029年秋から冬ごろ
※開業時期は2030年1-6月ごろの見通し
大阪知事、IR開業ずれ込み「国の審査遅れたから仕方ない」
※30年1-6月ごろにずれ込む見通し
●数年先:EUがAIに包括規制(案) 世界で初、顔認証利用に事前審査も
※成立までに数年かかる(2021年4月から)可能性も。
<●備える●>
①コロナウィルス感染動向
⇒ コロナウィルス新規感染者数
⇒ コロナ終息 ⇒ 金融緩和も終息 ⇒ 不景気の株高も終息 ⇒ 景気上昇の株高への引継ぎ?
②経済指数の動向
⇒ 決算、PMI、消費者指数(信頼感指数、物価指数)、GDP
③セリクラ
①予兆
・一定の価格帯から上がれずに横ばい推移。その中で上髭が散見。
・出来高水準が上がった価格帯で売買が活発。その後、急落局面が来る。
②到来
・相場全体が悲観的な投げ売りに
・株価急落と同時に出来高が増加
⇒ 売買代金5兆円前後(東P)
⇒ 一段深掘りしても出来高が大して増えないのであれば打ち止めの可能性も
③終幕
・売りがなくなり株価上昇
・出来高減少。板が薄い
・VIX指数40台以下を持続
④相場が底入れするパターン
①債券利回りが下がる
②VIXが凄く高くなった後でゆっくり下がりはじめる
③①②のコンビネーションが起きた時
<●相場が動く要素(上昇or下落)●>
①出来高(代金)急伸
②毎月第2金曜日
日本株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ SQ週の「魔の水曜日」 売り方の仕掛けを警戒
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第2金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第2金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
③毎月第3金曜日
米株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第3金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第3金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
▼▲日本株も影響を受けることあり▼▲
④MSCI(世界株価指数)
モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出する
株価指数で、MSCIワールドインデックスとも呼ばれる。
機関投資家が多く採用していることから、注目されている。
構成銘柄は四半期ごとに見直され、2月・5月・8月・11月は大きな入れ替えを実施。
新たに指数に組み入れられた銘柄には、組み入れ変更後にパッシブ連動資金
(市場の平均的リターンを追求する運用筋の資金)による大きな買い需要が発生。
入れ替えの銘柄発表は、入れ替え月の15日前後に、銘柄の入れ替えは同月末日。
⑤上場投資信託(ETF)の決算
7月第2週は、主要な日本株の上場投資信託(ETF)の決算日が集中
「分配金支払による売りが、7月1週~2週頭」に出て、株価が下落する傾向あり。
⑥上昇or下落
インフレ=金利上昇 ⇒ 金融関連銘柄は上昇
デフレ=金利下落 ⇒ 金融関連銘柄は下落
⑦夏枯れ相場
出来高減少、ボラティリティが高くなる傾向あり
夏枯れ相場に挑む際の心得
①事前にPFを整理(ブラッシュアップ)
②事前に現金ポジ高める
③押し目拾い銘柄の選択と集中
④買い時は第3水曜日から金曜日?
⑧米レーバーデイ
レーバーデイ(9月の第1月曜)3連休明け
米国の機関投資家が夏季休暇から職場へ戻る
新たなトレンド生まれる傾向がある
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
⑨有事(戦争)
①エネルギー、コモディティ(金など)関連上昇
②砲声で買い
③安全資産とされる国債が買われ、金利低下
④サイバー攻撃、セキュリティ関連が上昇
⑤ボラ高く、値動き荒くなる
⑥エネルギー、コモディティ(金など)関連下落、株価上昇
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
⑩3月はボラ高
①MSQ
②年金のリバランス
年度末を控え、年金(GPIFなど)はPFのリバランス行う
信託銀行の動きは年金基金などの売買を反映するとされる。
③米国
4月の納税を控え、納税資金捻出売りを警戒
<●暴落相場(コロナ相場)で学んだこと●>
①個人の「思い」や「ファンダメンタル」より、「相場の値動き(波)を優先視」
②業績に関係ない理由での株価暴落は、底値で拾える「チャンス」
③保有銘柄暴落時(下げ止まらない)は、持ち続けず「損切り」
⇒ 「資金不足」を招き、次の「チャンス」を逃してしまう。
<●上昇相場の銘柄選び方●>
①「世の動き」から、業績寄与が連想される銘柄の期待感と割安感
⇒ 実態経済(現状の業績)より、期待感が優先される。
⇒ 世の動き(相場)に逆らうと波には乗れない。進化論と同じ。
⇒ 私情を優先すると痛手を負う。
<●経済回復の構造●>
①企業業績の回復(PMIや決算)
②消費者指数(信頼感指数、物価指数)が上昇
③GDPが上昇