<東証株式相場 概要>
●日経平均
12日の日経平均は小幅に続落、終値は前日比22円98銭(0.06%)安の3万8797円51銭だった。前日の米ハイテク株安を受け、東京市場でも値がさのハイテク株の一角に売りが先行し、日経平均の下げ幅は500円を超える場面があった。もっとも下値は堅かった。外国為替市場での円安・ドル高を受け、輸出関連銘柄を中心に押し目買いが入った。値がさ株のファストリが大きく上昇したこともあり、日経平均は取引終了直前に上昇に転じる場面があった。
前日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下げが目立ち、日本株との連動性が高まっているエヌビディアも2%安となった。東京市場では東エレクなどに売りが波及した。日銀は11日、上場投資信託(ETF)の買い入れを見送った。東証株価指数(TOPIX)の11日午前終了時点の下落率はETF買い発動の基準とみられる「2%」を上回っていた。日銀のETF買いという需給の支えがなくなるという懸念も重荷として意識された。
売り一巡後は下げ幅を縮小し、日経平均は大引け間際には上げに転じる場面があった。日銀の植田和男総裁が12日午前の参院財政金融委員会に出席し、3月の政策修正の可能性に関して肯定する姿勢を示さなかった。同日の東京外国為替市場で円相場は円安方向に振れ、輸出採算の悪化懸念が和らいだことが相場を下支えした。相場の先高観は強く、チャート上では25日移動平均(3万8500円前後)を下値支持とみた個人などからの買いも入った。
東証株価指数(TOPIX)は続落、終値は9.59ポイント(0.36%)安の2657.24だった。
東証プライムの売買代金は概算で4兆7860億円、売買高は18億2973万株。東証プライムの値下がり銘柄数は529、値上がりは1079、横ばいは48。
ソフトバンクグループ(SBG)やKDDI、中外薬が下落した。三井物やルネサスの下げも目立った。一方、ダイキンやアドテスト、ソニーGは堅調に推移した。
●新興市場
12日のグロース市場250指数は4営業日ぶりに反発、終値は前日比14.28ポイント(1.94%)高の751.57だった。同日の日経平均株価が軟調に推移したなかでも、新興市場では人工知能(AI)関連銘柄に買いが入り指数を支えた。市場では「AI関連銘柄は先高観が強く、下がったところで買いを入れたい個人投資家は多かった」(証券関係者)との見方があった。
グロース市場ではラボロAIやKudanが上昇した。北米に拠点を開設すると発表したカバーの上げも目立った。一方、GENDAやTWOSTは下げた。
●国内市況
:株式、債券、為替市場
:話題株ピックアップ【夕刊】
(1):広済堂HD、カーブスHD、Vコマース
(2):日セラ、レンゴー、大同特鋼
(3):DMP、FFJ、セック
<市場別、出来高・売買代金>
<市場別、値上がり・値下がり銘柄数>
<指数、日中推移>
先物、値動き荒いね
<WTI原油先物>
<気づいたニュース>
【其の一】
●日銀の金融政策を巡る思惑
①日銀の3月マイナス金利解除予想が急増、4月とほぼ二分-サーベイ
※3月解除予想は38%、4月は54%-4月までに解除との見方が9割超
賃金と物価、政治日程踏まえると3月の可能性高い
②日銀、平均賃上げ率が23年大きく上回ればマイナス金利3月解除-報道
③デフレから脱却したとまでは認識していない=鈴木財務相
④日銀総裁、決定会合は「今週の追加的情報で総合判断」
※13日は大企業、15日は連合など春季労使交渉の結果を念頭においた発言
⇒ ブルームバーグ 日経
⑤日銀が3月マイナス金利解除の是非議論、春闘集計踏まえ判断-関係者
※コンセンサスには至らず、解除と見送りの両シナリオを準備-関係者
連合は15日に春闘の第1回回答集計を公表、要求は30年ぶり5%超え
【其の二】
●国内経済指標
①国内企業物価2月は前年比0.6%上昇、36カ月連続プラス 伸び率拡大=日銀
②大企業の景況感、1-3月はマイナス0.0 4期ぶりマイナス
【其の三】
男性育休取得率、300人超企業に公表義務 法案閣議決定
※取得率の目標値も100人超の企業は公表が義務に
【其の四】
●賃上げ関連
①日本生命が5.5%の賃上げ、内勤職約2万人対象-2年連続で最大規模
※月額給与5000円増、実務層は同額上乗せの1万円-賞与は6%アップ
傘下のニッセイアセットマネジメントの初任給は32万5000円に
②ルネサス、定期昇給を半年延期 人員削減も実施
⇒ 日経 株探
③ルネサス、最高益下の賃上げ延期 従業員から反発の声
【其の五】
第一生命H、ベネフィトTOB成立-5月に完全子会社化、2900億円
※発行済み株式総数の48.74%が応募、TOB成立下限15.44%を上回る
第一生命Hは非保険事業強化へ、国内人口減で生保事業の環境厳しい
【其の六】
韓国大手、次世代DRAMで積層競争 日系企業に商機も
【其の七】
中国不動産開発の万科をジャンク級に、一段の格下げも-ムーディーズ
※万科の全ての格付けを引き下げ方向で見直し中
S&Pとフィッチではなお投資適格級の格付け
<今週の推移>
●S&P500
●東証日経平均
<今日の売買>
●買い
8306:三菱UFJ(買い増し)
●売り
なし
<PF成績(○日本株)>
●評価損益:前営業日比:<累計>
⇒ 3月11日:- 1.91%:+20.04%
⇒ 3月12日:+ 0.51%:+20.25%
<ひとりごと>
●本日の日経
●日経、騰落レシオ推移
☆120%以上・・・過熱感あり
=100% ・・・売り買い交錯
☆70%以下 ・・・底入れ?
●想像してみましょう
春闘(賃上げ)を取り巻く状況を考えてみれば....
従業員のモチベーションアップ、どうすんだろう?
この報道を見た投資家の目にどう映るか.....(とりあえず、監視銘柄から除外)
想像力を働かしましょう!
①ルネサス、定期昇給を半年延期 人員削減も実施
⇒ 日経 株探
②ルネサス、最高益下の賃上げ延期 従業員から反発の声
<株価に影響?「噂」と「イベント」>
●2023年11月:首相、NTT巡る規制「抜本的に見直す」 衆院予算委
※自民党は11月中にNTT法のあり方に関して提言をまとめる方針
●2024年までに:政府 アナログ規制、99%撤廃決定 24年までに9000件改正
※法律や政省令を2024年の通常国会までに改正する
法令を修正する工程表は年内に定める
●2024年3月4日頃:春の日経平均入れ替え:国内大手証券の予想
※新規採用予想:ディスコ、ZOZO、ソシオネクスト
入れ替え銘柄は3月4日ごろに発表され、
3月29日の終値ベースでインパクトが発生
日経平均、ソシオネクストなど3銘柄採用 定期見直し
※採用:ディスコ、ソシオネクスト、ZOZO
除外:宝ホールディングス、住友大阪セメント、大平洋金属
4月1日の算出から反映
●2024年3月16日:北陸新幹線、金沢―敦賀3月16日開業 JR西日本・東日本
●2024年3月18-19日:日銀、金融政策決定会合
●2024年3月21-26日:トライアルHD、東証グロース上場へ 売上高10年で倍増
※公開価格の決定は3月11-15日、上場日は同21-26日のいずれかを予定
●2024年3月25日:「日経半導体株指数」の公表開始について
※算出・公表を2024年3月25日に開始
●2024年春:CCCと三井住友FG、Vポイントに統一 サービス統合
※2024年春に統合
会員数はTポイントが約7000万人、Vポイントは約2000万人
統合後の会員数は単純合算で約9000万人。
1億人を超える会員を持つPonta(ポンタ)や楽天と同規模の勢力に
●2024年春:セブン銀がATMをプラットフォームに地銀7行と提携-口座開設など
※セブン-イレブンに行けばいろんな窓口業務できる世界へ-松橋社長
24年春から顔認証機能でカードの要らない入出金取引も開始へ
●2024年4月:保険証、24年秋にマイナンバーカードと一体化 政府発表
スマホで保険証、24年4月開始めざす アンドロイド端末
●2024年4月22日:コクサイエレ、ロックアップ解除
●2024年4月25-26日:日銀、金融政策決定会合
●2024年6月13-14日:日銀、金融政策決定会合
●2024年7月:ファストリ株、柳井会長がウエート基準日前後に一部売却 次回7月に思惑も
※次回基準日は7月末、キャップは10%に引き下げられるため
超過回避のハードルは高まる
●2024年7月30-31日:日銀、金融政策決定会合
●2024年9月19-20日:日銀、金融政策決定会合
●2024年9月30日:自民党総裁任期満了
●2024年10月30-31日:日銀、金融政策決定会合
●2024年:スペースXとKDDI、スマホと衛星直接通信 国内どこでも
※衛星通信とスマートフォンを直接つなぐサービスを2024年をメドに始める
ソフトバンクは今秋から国内でスターリンクの法人向け代理販売を始める
●2024年:VW、全固体電池をドイツで生産へ 大量供給見込む
⇒ 2025年以降に全固体電池を搭載するEVを発売する方針
●2024年11月5日:東証、取引時間15:30まで延伸
●2024年12月18-19日:日銀、金融政策決定会合
●2024年内:パナソニックHD、年内にも次世代電池を米ネバダ工場で量産化へ
※同工場の生産能力10%向上に自信-電池子会社CTO
国内生産是非やりたい、これまで育ててきた自負
2030年度に生産能力を現在の4倍に拡大する計画
●2024年末:台湾UMC、シンガポール新工場の用地使用権取得
※同総投資額は50億ドル(約6300億円)、2024年末までに量産開始
●2025年:ソニーグループとホンダ、EVで提携 新会社で25年販売開始
●2025-2026年:ソニーGが金融子会社のスピンオフ検討、上場前提で2-3年後に
●2025年:ルネサス、パワー半導体に900億円投資 大型基板で量産 生産能力2倍に
●2025年3月?:任天堂が新型ゲーム機を年内発売、8インチ液晶使用-英調査会社
※新型機によりゲーム機用ディスプレーの出荷が1460万枚増加の予測
スイッチにも使われる有機ELの次世代機での使用、24年はない
⇒ ブルームバーグ 日経
●2025年4月13日:大阪万博 開催(10月13日まで) 約2820万人の来場を見込む
●2026年:日銀「デジタル円」、3メガ銀と実証実験へ 23年春から
※2年間ほど実験を進め、26年にも発行の可否を判断
●2026年:ホンダ、次世代EVを26年から投入へ-航続距離480キロ以上
※20年代後半に自動運転システム搭載、一般道で手放し運転一部可能に
脱炭素化でEV販売は着実に増加、出遅れ気味の日本勢は開発急ぐ
⇒ ブルームバーグ ロイター
●2026年4月:任天堂、マリオの新作映画26年4月公開 宮本茂氏指揮
●2026年後半:イビデン新工場、半導体部品26年後半にも量産 インテルに対応
※データセンターに使うサーバー向け製品などの需要が旺盛
●2027年まで:米アマゾン、27年までに日本で2兆2600億円投資-データセンターなど
●2027年末:TSMC熊本第2工場稼働、台湾から500人雇用 1700人体制
※第1工場と合わせて3400人が働く
第2工場は27年末に初回の出荷を行い29年末に整備を完了
整備完了から10年以上継続生産する計画
●2027-2028年:トヨタ、EV150万台達成に自信-需要増視野に生産体制も準備
※全固体電池は耐久性の課題を克服、27-28年の実用化にチャレンジ
HVからEVへの移行ペース踏まえ、3年後の需要予測立つ-副社長
⇒ ブルームバーグ ロイター 日経
●2030年1-6月ごろ:政府が大阪IR計画を認定、国内初のカジノが29年秋以降開業へ
※開業:2029年秋から冬ごろ
※開業時期は2030年1-6月ごろの見通し
大阪知事、IR開業ずれ込み「国の審査遅れたから仕方ない」
※30年1-6月ごろにずれ込む見通し
●数年先:EUがAIに包括規制(案) 世界で初、顔認証利用に事前審査も
※成立までに数年かかる(2021年4月から)可能性も。
<●備える●>
①コロナウィルス感染動向
⇒ コロナウィルス新規感染者数
⇒ コロナ終息 ⇒ 金融緩和も終息 ⇒ 不景気の株高も終息 ⇒ 景気上昇の株高への引継ぎ?
②経済指数の動向
⇒ 決算、PMI、消費者指数(信頼感指数、物価指数)、GDP
③セリクラ
①予兆
・一定の価格帯から上がれずに横ばい推移。その中で上髭が散見。
・出来高水準が上がった価格帯で売買が活発。その後、急落局面が来る。
②到来
・相場全体が悲観的な投げ売りに
・株価急落と同時に出来高が増加
⇒ 売買代金5兆円前後(東P)
⇒ 一段深掘りしても出来高が大して増えないのであれば打ち止めの可能性も
③終幕
・売りがなくなり株価上昇
・出来高減少。板が薄い
・VIX指数40台以下を持続
④相場が底入れするパターン
①債券利回りが下がる
②VIXが凄く高くなった後でゆっくり下がりはじめる
③①②のコンビネーションが起きた時
<●相場が動く要素(上昇or下落)●>
①出来高(代金)急伸
②毎月第2金曜日
日本株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ SQ週の「魔の水曜日」 売り方の仕掛けを警戒
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第2金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第2金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
③毎月第3金曜日
米株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第3金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第3金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
▼▲日本株も影響を受けることあり▼▲
④MSCI(世界株価指数)
モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出する
株価指数で、MSCIワールドインデックスとも呼ばれる。
機関投資家が多く採用していることから、注目されている。
構成銘柄は四半期ごとに見直され、2月・5月・8月・11月は大きな入れ替えを実施。
新たに指数に組み入れられた銘柄には、組み入れ変更後にパッシブ連動資金
(市場の平均的リターンを追求する運用筋の資金)による大きな買い需要が発生。
入れ替えの銘柄発表は、入れ替え月の15日前後に、銘柄の入れ替えは同月末日。
⑤上場投資信託(ETF)の決算
7月第2週は、主要な日本株の上場投資信託(ETF)の決算日が集中
「分配金支払による売りが、7月1週~2週頭」に出て、株価が下落する傾向あり。
⑥上昇or下落
インフレ=金利上昇 ⇒ 金融関連銘柄は上昇
デフレ=金利下落 ⇒ 金融関連銘柄は下落
⑦夏枯れ相場
出来高減少、ボラティリティが高くなる傾向あり
夏枯れ相場に挑む際の心得
①事前にPFを整理(ブラッシュアップ)
②事前に現金ポジ高める
③押し目拾い銘柄の選択と集中
④買い時は第3水曜日から金曜日?
⑧米レーバーデイ
レーバーデイ(9月の第1月曜)3連休明け
米国の機関投資家が夏季休暇から職場へ戻る
新たなトレンド生まれる傾向がある
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
⑨有事(戦争)
①エネルギー、コモディティ(金など)関連上昇
②砲声で買い
③安全資産とされる国債が買われ、金利低下
④サイバー攻撃、セキュリティ関連が上昇
⑤ボラ高く、値動き荒くなる
⑥エネルギー、コモディティ(金など)関連下落、株価上昇
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
<●暴落相場(コロナ相場)で学んだこと●>
①個人の「思い」や「ファンダメンタル」より、「相場の値動き(波)を優先視」
②業績に関係ない理由での株価暴落は、底値で拾える「チャンス」
③保有銘柄暴落時(下げ止まらない)は、持ち続けず「損切り」
⇒ 「資金不足」を招き、次の「チャンス」を逃してしまう。
<●上昇相場の銘柄選び方●>
①「世の動き」から、業績寄与が連想される銘柄の期待感と割安感
⇒ 実態経済(現状の業績)より、期待感が優先される。
⇒ 世の動き(相場)に逆らうと波には乗れない。進化論と同じ。
⇒ 私情を優先すると痛手を負う。
<●経済回復の構造●>
①企業業績の回復(PMIや決算)
②消費者指数(信頼感指数、物価指数)が上昇
③GDPが上昇