<東証株式相場 概要>
●日経平均
 15日の日経平均は6日続伸、終値は前週末比324円68銭(0.91%)高3万5901円79銭だった。約33年11カ月ぶりの高値となった。日本株の根強い先高観を背景とした買いが日経平均を押し上げた。上げ幅は一時400円を超え、取引時間中としては1990年2月22日以来となる、節目の3万6000円を上回る場面もあった。
 日経平均の上げ幅は6営業日で2600円を超えた。朝方は短期的な過熱感を警戒した売りが出たが、ほどなくして上昇に転じた。海外勢を中心とした株価指数先物への買いがファストリなど現物株を押し上げた面があるものの、日本国内がデフレ脱却に向かうとの観測も投資家心理の支えとなった。新たな少額投資非課税制度(NISA)開始などを背景に、個人投資家を中心とした買い意欲の強さも相場を支えたとの見方もあった。
 バリュー株の上昇も目立ち、業種別では海運や証券、鉱業などが買われた。東証株価指数(TOPIX)のバリュー指数は前週末比43.26ポイント(1.55%)高い2831.01で終え、2023年9月に付けた過去最高値(2816.86)を更新した。東京証券取引所は15日の取引終了後に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について開示した企業の一覧表を公表する予定で、資本効率に課題のある企業の変化への期待が高まっていることも追い風となった。
 東証株価指数(TOPIX)は8日続伸、終値は先週末比30.37ポイント(1.22%)高2524.60と、連日で昨年来高値を更新した。
 東証プライムの売買代金は概算で4兆143億円、売買高は15億5966万株。東証プライムの値上がりは1299銘柄。値下がりは321銘柄、横ばいは36銘柄。
 海運の郵船、商船三井、川崎汽は大幅高となった。大和や野村も高い。一方、資生堂やサイバー、ネクソンは下落した。
●新興市場
 15日のグロース市場250指数は続伸、終値は前週末比1.37ポイント(0.19%)高710.13だった。同日午後に日経平均株価が一時3万6000円を上回るなかで投資家心理が強気に傾き、東証グロース市場の銘柄も次第に買いが優勢となった。もっとも、資本効率の改善が期待される東証プライム市場の銘柄と比べると、PBR(株価純資産倍率)が高い東証グロース市場銘柄への個人投資家の関心は低いままで、東証グロース市場250指数は下落する場面も目立った。
 グロース市場ではQPS研究所やウェルスナビが上昇した。一方、ジーエヌアイやインフォRは下落した。
●国内市況
  :株式、債券、為替市場
  :話題株ピックアップ【夕刊】
    (1):マネフォ、松屋、サーラ
    (2):チヨダ、ビックカメラ、北の達人
    (3):ケイブ、サインポスト、アイデミー

<市場別、出来高・売買代金>
  

<市場別、値上がり・値下がり銘柄数>
  

 

 

<指数、日中推移>
  
<米10年国債金利>
  
<日本10年国債金利>
  
<為替:ドル円>
  
<WTI原油先物>
  
 

 

<気づいたニュース>
【其の一】
   12月工作機械受注は前年同月比9.9%減、12カ月連続マイナス
    ※23年通年の受注額は前年比16%減の1兆4860億円、3年ぶりマイナス
     半導体や自動車関連需要が低迷したほか、中国の景気減速が影響
      ⇒ ロイター  日経
【其の二】
   ●東証関連
    ①株式市場注目の2024年制度変更、新NISAや株価意識経営、取引延長
      ※新NISAで日本株に年2兆円資金流入の可能性-SMBC日興
       取引時間延長で一定程度の流動性向上期待できる-JPモルガン
    ②資本効率改善計画、プライム市場の49%が開示-東証
      ⇒ ブルームバーグ  ロイター  JPX
【其の三】
   楽天証社長、年初の口座開設は約3倍「すごい勢い」-新NISA効果
    ※「口座開設の動きの勢いは例年と全然違っている」-楽天証の楠社長
     みずほ証券との提携強化で「資産形成層を引き寄せたい」-楠氏
【其の四】
   パナソニックHD、年内にも次世代電池を米ネバダ工場で量産化へ
    ※同工場の生産能力10%向上に自信-電池子会社CTO
     国内生産是非やりたい、これまで育ててきた自負
     2030年度に生産能力を現在の4倍に拡大する計画
【其の五】
   韓国、世界最大規模の半導体製造拠点建設へ-68兆円の投資計画発表
    ※ソウル近郊に半導体製造団地、自国向け半導体供給の安定図る
     サムスン電子やSKハイニックスが20年にわたる投資を主導
 

 

<今週の推移>
 ●S&P500
  
 ●東証日経平均
  


<今日の売買>
 ●買い
    6223:西部技研(再)
    9616:共立メンテ(再)
 ●売り
    3038:神戸物産(利確)
    5851:リョービ(利確)


<PF成績(○日本株)>
 ●評価損益:前営業日比:<累計>
      ⇒ 1月15日:+ 1.58%:+16.32%


<ひとりごと>
 ●本日の日経
   
 ●世相
   台湾総統選、与党の頼氏が勝利 中国の圧力のなか民進党3期目に
    ⇒ ブルームバーグ  ロイター
 

 

 

<株価に影響?「噂」と「イベント」>

●2023年11月:首相、NTT巡る規制「抜本的に見直す」 衆院予算委
        ※自民党は11月中にNTT法のあり方に関して提言をまとめる方針
●2023年内:TSMC第2工場も熊本、総投資額は1兆円以上の見通し-報道
        ※23年内に詳細を決める方針

●2024年までに:政府 アナログ規制、99%撤廃決定 24年までに9000件改正
         ※法律や政省令を2024年の通常国会までに改正する
          法令を修正する工程表は年内に定める

●2024年1月22-23日:日銀、金融政策決定会合

●2024年1月:「マンション節税」防止へ 国税庁が相続税の計算ルール見直し
         ※来年1月からの適用を目指して議論を進める

●2024年2月:TSMC進出の熊本で半導体関連展示会初開催 24年2月

●2024年3月16日:北陸新幹線、金沢―敦賀3月16日開業 JR西日本・東日本

●2024年3月18-19日:日銀、金融政策決定会合

●2024年春:CCCと三井住友FG、Vポイントに統一 サービス統合
       ※2024年春に統合
        会員数はTポイントが約7000万人、Vポイントは約2000万人
        統合後の会員数は単純合算で約9000万人。
        1億人を超える会員を持つPonta(ポンタ)や楽天と同規模の勢力に

●2024年春:セブン銀がATMをプラットフォームに地銀7行と提携-口座開設など
       ※セブン-イレブンに行けばいろんな窓口業務できる世界へ-松橋社長
        24年春から顔認証機能でカードの要らない入出金取引も開始へ

●2024年4月:保険証、24年秋にマイナンバーカードと一体化 政府発表
       スマホで保険証、24年4月開始めざす アンドロイド端末

●2024年4月25-26日:日銀、金融政策決定会合

●2024年6月13-14日:日銀、金融政策決定会合

●2024年7月30-31日:日銀、金融政策決定会合

●2024年9月19-20日:日銀、金融政策決定会合
●2024年9月30日:自民党総裁任期満了
●2024年10月30-31日:日銀、金融政策決定会合

●2024年:スペースXとKDDI、スマホと衛星直接通信 国内どこでも
      ※衛星通信とスマートフォンを直接つなぐサービスを2024年をメドに始める
       ソフトバンクは今秋から国内でスターリンクの法人向け代理販売を始める

●2024年:VW、全固体電池をドイツで生産へ 大量供給見込む
      ⇒ 2025年以降に全固体電池を搭載するEVを発売する方針

●2024年11月5日:東証、取引時間15:30まで延伸

●2024年12月18-19日:日銀、金融政策決定会合
●2024年内:パナソニックHD、年内にも次世代電池を米ネバダ工場で量産化へ
       ※同工場の生産能力10%向上に自信-電池子会社CTO
        国内生産是非やりたい、これまで育ててきた自負
        2030年度に生産能力を現在の4倍に拡大する計画

●2024年末:台湾UMC、シンガポール新工場の用地使用権取得
       ※同総投資額は50億ドル(約6300億円)、2024年末までに量産開始
●2025年:ソニーグループとホンダ、EVで提携 新会社で25年販売開始

      ソニー・ホンダEV、北米で生産 25年にネット販売

●2025-2026年:ソニーGが金融子会社のスピンオフ検討、上場前提で2-3年後に
●2025年:ルネサス、パワー半導体に900億円投資 大型基板で量産 生産能力2倍に

●2025年4月13日:大阪万博 開催(10月13日まで) 約2820万人の来場を見込む

●2026年:日銀「デジタル円」、3メガ銀と実証実験へ 23年春から
        ※2年間ほど実験を進め、26年にも発行の可否を判断

●2026年:ホンダ、次世代EVを26年から投入へ-航続距離480キロ以上
      ※20年代後半に自動運転システム搭載、一般道で手放し運転一部可能に
       脱炭素化でEV販売は着実に増加、出遅れ気味の日本勢は開発急ぐ
        ⇒ ブルームバーグ  ロイター
●2026年後半:イビデン新工場、半導体部品26年後半にも量産 インテルに対応
        ※データセンターに使うサーバー向け製品などの需要が旺盛

●2027-2028年:トヨタ、EV150万台達成に自信-需要増視野に生産体制も準備
         ※全固体電池は耐久性の課題を克服、27-28年の実用化にチャレンジ
          HVからEVへの移行ペース踏まえ、3年後の需要予測立つ-副社長
           ⇒ ブルームバーグ  ロイター  日経

●2030年1-6月ごろ:政府が大阪IR計画を認定、国内初のカジノが29年秋以降開業へ
            ※開業:2029年秋から冬ごろ

            大阪IR「開業は2030年前半に」 米MGMのCEO

            ※開業時期は2030年1-6月ごろの見通し

          大阪知事、IR開業ずれ込み「国の審査遅れたから仕方ない」
           ※30年1-6月ごろにずれ込む見通し
●数年先:EUがAIに包括規制(案) 世界で初、顔認証利用に事前審査も
     ※成立までに数年かかる(2021年4月から)可能性も。

 

 

<●備える●>
 ①コロナウィルス感染動向
   ⇒ コロナウィルス新規感染者数
   ⇒ コロナ終息 ⇒ 金融緩和も終息 ⇒ 不景気の株高も終息 ⇒ 景気上昇の株高への引継ぎ?
 ②経済指数の動向
   ⇒ 決算、PMI、消費者指数(信頼感指数、物価指数)、GDP
 ③セリクラ
  ①予兆
   ・一定の価格帯から上がれずに横ばい推移。その中で上髭が散見。
   ・出来高水準が上がった価格帯で売買が活発。その後、急落局面が来る。
  ②到来
   ・相場全体が悲観的な投げ売りに
   ・株価急落と同時に出来高が増加
             ⇒ 売買代金5兆円前後(東P)
     ⇒ 一段深掘りしても出来高が大して増えないのであれば打ち止めの可能性も
    ③終幕
   ・売りがなくなり株価上昇
   ・出来高減少。板が薄い
   ・VIX指数40台以下を持続
 ④相場が底入れするパターン
  ①債券利回りが下がる
  ②VIXが凄く高くなった後でゆっくり下がりはじめる
  ③①②のコンビネーションが起きた時


<●相場が動く要素(上昇or下落)●>
 ①出来高(代金)急伸
 ②毎月第2金曜日
    日本株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
   ⇒ SQ週の「魔の水曜日」 売り方の仕掛けを警戒
   ⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第2金曜日)
   ⇒ SQ(上記以外の月の第2金曜日)
   ⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
     ●大型株は影響を受けやすい
  ③毎月第3金曜日
  米株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
   ⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第3金曜日)
   ⇒ SQ(上記以外の月の第3金曜日)
   ⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
     ●大型株は影響を受けやすい
     ▼▲日本株も影響を受けることあり▼▲
 ④MSCI(世界株価指数)
   モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出する
   株価指数で、MSCIワールドインデックスとも呼ばれる。
   機関投資家が多く採用していることから、注目されている。
   構成銘柄は四半期ごとに見直され、2月・5月・8月・11月は大きな入れ替えを実施。
   新たに指数に組み入れられた銘柄には、組み入れ変更後にパッシブ連動資金
   (市場の平均的リターンを追求する運用筋の資金)による大きな買い需要が発生。
   入れ替えの銘柄発表は、入れ替え月の15日前後に、銘柄の入れ替えは同月末日。
 ⑤上場投資信託(ETF)の決算
    7月第2週は、主要な日本株の上場投資信託(ETF)の決算日が集中
   「分配金支払による売りが、7月1週~2週頭」に出て、株価が下落する傾向あり。
 ⑥上昇or下落
  インフレ=金利上昇 ⇒ 金融関連銘柄は上昇
   デフレ=金利下落 ⇒ 金融関連銘柄は下落
 ⑦夏枯れ相場
   出来高減少、ボラティリティが高くなる傾向あり
   夏枯れ相場に挑む際の心得
    ①事前にPFを整理(ブラッシュアップ)
    ②事前に現金ポジ高める
    ③押し目拾い銘柄の選択と集中
    ④買い時は第3水曜日から金曜日?
 ⑧米レーバーデイ
   レーバーデイ(9月の第1月曜)3連休明け
   米国の機関投資家が夏季休暇から職場へ戻る
   新たなトレンド生まれる傾向がある

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 ⑨有事(戦争)
   ①エネルギー、コモディティ(金など)関連上昇
   ②砲声で買い
   ③安全資産とされる国債が買われ、金利低下
   ④サイバー攻撃、セキュリティ関連が上昇
   ⑤ボラ高く、値動き荒くなる
   ⑥エネルギー、コモディティ(金など)関連下落、株価上昇

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


<●暴落相場(コロナ相場)で学んだこと●>
 ①個人の「思い」や「ファンダメンタル」より、「相場の値動き(波)を優先視」
 ②業績に関係ない理由での株価暴落は、底値で拾える「チャンス」
 ③保有銘柄暴落時(下げ止まらない)は、持ち続けず「損切り」
   ⇒ 「資金不足」を招き、次の「チャンス」を逃してしまう。


<●上昇相場の銘柄選び方●>
 ①「世の動き」から、業績寄与が連想される銘柄の期待感と割安感
   ⇒ 実態経済(現状の業績)より、期待感が優先される。
   ⇒ 世の動き(相場)に逆らうと波には乗れない。進化論と同じ。
   ⇒ 私情を優先すると痛手を負う。


<●経済回復の構造●>
 ①企業業績の回復(PMIや決算)
 ②消費者指数(信頼感指数、物価指数)が上昇
 ③GDPが上昇