<東証株式相場 概要>
●日経平均
20日の日経平均は続伸、終値は前日比456円55銭(1.37%)高の3万3675円94銭だった。前日の米株高や日銀の金融緩和姿勢を好感した買いが優勢だった。取引時間中に一時は7月3日の年初来高値を上回った。もっとも、午後に入ると、高値警戒感から売りが出て伸び悩んだ。
前日の米株式市場でダウ平均が過去最高値を更新するなど、主要株価指数は上昇した。米連邦準備理事会(FRB)による2024年の早期利下げ観測が支えで、米株高をきっかけに東京市場では買いが優勢となった。
日銀は前日まで開いた金融政策決定会合で現状の緩和政策の維持を決めた。会合後に植田和男総裁が早期の政策修正に踏み込んだ発言をしなかったことも支援材料となった。売り方の損失覚悟の買い戻しを巻き込み、日経平均の上げ幅は一時600円を超えた。
ただ、午後に入ると伸び悩んだ。年初来高値圏で推移しているとあって利益確定や戻り待ちの売りが出たほか、主力ハイテクの一角がさえなかったことも上値を抑えた。
東証株価指数(TOPIX)は続伸、終値は前日比15.57ポイント(0.67%)高の2349.38だった。
東証プライムの売買代金は概算で4兆1823億円、売買高は16億4478万株。東証プライムの値上がり銘柄数は956と全体の6割弱を占め、値下がりは630銘柄、横ばいは74銘柄。
ファストリや信越化が買われた。川崎汽やトヨタ、三菱UFJも高い。一方、デンソーや東エレク、ソフトバンクグループ(SBG)は下げた。
●新興市場
20日のグロース市場250指数は続伸、終値は前日比1.57ポイント(0.23%)高の688.17だった。日経平均株価が年初来高値を一時上回るなか、大型の主力株に資金が向かいやすく、新興株を物色する動きは限られた。
グロース市場ではマクビープラやサンバイオ、バードマンが上昇した。一方、QPS研究所やウェルスナビ、フリーは下落した。
【新規上場】
①ロココ
20日にスタンダード市場へ新規上場したロココは、公開価格(1128円)を28円(2.48%)下回る1100円で初値を付け、終値は初値比157円(14.27%)高の1257円。
②ナイル
20日にグロース市場へ上場したナイルは、公開価格(1680円)を140円(8.33%)下回る1540円で初値を付け、終値は初値比280円(18.18%)安の1260円。
③エスネット
19日にグロース市場へ上場したエスネットは、上場2日目の20日に公開価格(730円)の2.7倍にあたる1956円で初値を付け、終値はS高となる初値比400円(20.44%)高の2356円。
●国内市況
:株式、債券、為替市場
日銀ハト派で長期金利5カ月ぶり低水準-株戻り高値接近
:話題株ピックアップ【夕刊】
(1):クラボウ、イーレックス、スズキ
(2):リンテック、山一電機、NTTデータ
(3):売れるネット、ネクストーン、WTOKYO
<市場別、出来高・売買代金>
<市場別、値上がり・値下がり銘柄数>
<指数、日中推移>
<米10年国債金利>
<日本10年国債金利>
<為替:ドル円>
<WTI原油先物>
<気づいたニュース>
【其の一】
●国内経済指標
①貿易収支、11月は7769億円の赤字 市場予想下回る赤字幅
※輸出0.2%減、輸入11.9%減-貿易収支7769億円の赤字
景気のけん引役不在、輸出は相当弱い印象
⇒ ブルームバーグ ロイター
②11月の白物家電出荷額は前年同月比1.4%増 2カ月ぶりプラス
③コンビニ売上高、11月は前年同月比0.1%減 1年9カ月ぶりマイナス
④11月訪日外国人は244万人、コロナ前と同水準=政府観光局
【其の二】
ダイハツが生産中の全車種の出荷停止、終了分含め64車種で不正
※トヨタ向け22車種も含む、トヨタ株は一時下げに転換
トヨタグループで不正行為相次ぐ-日野自や豊田織でも
⇒ ブルームバーグ ロイター
<今週の推移>
●S&P500
●東証日経平均
<今日の売買>
なし
<PF成績(○日本株)>
●評価損益:前営業日比:<累計>
⇒12月18日:-0.60%:+10.57%
⇒12月19日:+0.32%:+10.92%
⇒12月20日:+0.30%:+11.25%
<ひとりごと>
●本日の日経
●年の瀬が近づくも
歪んだ(自ら歪めた)話題、続くもんだな.......
<株価に影響?「噂」と「イベント」>
●2023年11月:首相、NTT巡る規制「抜本的に見直す」 衆院予算委
※自民党は11月中にNTT法のあり方に関して提言をまとめる方針
●2023年12月13日頃:トヨタなどがデンソー株を売り出しへ、約2億5637万株
※売り出し価格は12月13日にも決定
⇒ デンソー、発行済み株式4.17%・2000億円上限に自社株買い
※取得期間は2024年4月23日までの予定
●2023年12月18-19日:日銀、金融政策決定会合
●2023年10-12月:ソニー「PS5」販売台数、10─12月期までにPS4累計上回る見通し
⇒ ブルームバーグ 日経
●2023年:国際課税ルール導入めざす 130カ国・地域、最低税率は「15%以上」
●2023年:キオクシア、北上工場に1兆円規模の新製造棟を22年4月着工
●2023年内:中国CATL、容量2倍の新電池技術 電動航空機やEV向け
※年内には電気自動車(EV)用を量産へ
●2023年内:TSMC第2工場も熊本、総投資額は1兆円以上の見通し-報道
※23年内に詳細を決める方針
●2023年内:政府が資産運用会社の新規参入を促進、「骨太の方針」原案-報道
※年内に抜本的な改革プランを策定すると読売新聞が報じた
●2023年度中:政府、行政データ管理の国産クラウド 2022年秋に開発着手
※2023年度中にも仕様を決定
●2024年までに:政府 アナログ規制、99%撤廃決定 24年までに9000件改正
※法律や政省令を2024年の通常国会までに改正する
法令を修正する工程表は年内に定める
●2024年1月22-23日:日銀、金融政策決定会合
●2024年1月:「マンション節税」防止へ 国税庁が相続税の計算ルール見直し
※来年1月からの適用を目指して議論を進める
●2024年2月:TSMC進出の熊本で半導体関連展示会初開催 24年2月
●2024年3月16日:北陸新幹線、金沢―敦賀3月16日開業 JR西日本・東日本
●2024年春:CCCと三井住友FG、Vポイントに統一 サービス統合
※2024年春に統合
会員数はTポイントが約7000万人、Vポイントは約2000万人
統合後の会員数は単純合算で約9000万人。
1億人を超える会員を持つPonta(ポンタ)や楽天と同規模の勢力に
●2024年春:セブン銀がATMをプラットフォームに地銀7行と提携-口座開設など
※セブン-イレブンに行けばいろんな窓口業務できる世界へ-松橋社長
24年春から顔認証機能でカードの要らない入出金取引も開始へ
●2024年4月:保険証、24年秋にマイナンバーカードと一体化 政府発表
スマホで保険証、24年4月開始めざす アンドロイド端末
●2024年:スペースXとKDDI、スマホと衛星直接通信 国内どこでも
※衛星通信とスマートフォンを直接つなぐサービスを2024年をメドに始める
ソフトバンクは今秋から国内でスターリンクの法人向け代理販売を始める
●2024年:VW、全固体電池をドイツで生産へ 大量供給見込む
⇒ 2025年以降に全固体電池を搭載するEVを発売する方針
●2024年末:台湾UMC、シンガポール新工場の用地使用権取得
※同総投資額は50億ドル(約6300億円)、2024年末までに量産開始
●2025年:ソニーグループとホンダ、EVで提携 新会社で25年販売開始
●2025-2026年:ソニーGが金融子会社のスピンオフ検討、上場前提で2-3年後に
●2025年:ルネサス、パワー半導体に900億円投資 大型基板で量産 生産能力2倍に
●2025年4月13日:大阪万博 開催(10月13日まで) 約2820万人の来場を見込む
●2026年:日銀「デジタル円」、3メガ銀と実証実験へ 23年春から
※2年間ほど実験を進め、26年にも発行の可否を判断
●2026年後半:イビデン新工場、半導体部品26年後半にも量産 インテルに対応
※データセンターに使うサーバー向け製品などの需要が旺盛
●2027-2028年:トヨタ、EV150万台達成に自信-需要増視野に生産体制も準備
※全固体電池は耐久性の課題を克服、27-28年の実用化にチャレンジ
HVからEVへの移行ペース踏まえ、3年後の需要予測立つ-副社長
⇒ ブルームバーグ ロイター 日経
●2030年1-6月ごろ:政府が大阪IR計画を認定、国内初のカジノが29年秋以降開業へ
※開業:2029年秋から冬ごろ
※開業時期は2030年1-6月ごろの見通し
大阪知事、IR開業ずれ込み「国の審査遅れたから仕方ない」
※30年1-6月ごろにずれ込む見通し
●数年先:EUがAIに包括規制(案) 世界で初、顔認証利用に事前審査も
※成立までに数年かかる(2021年4月から)可能性も。
<●備える●>
①コロナウィルス感染動向
⇒ コロナウィルス新規感染者数
⇒ コロナ終息 ⇒ 金融緩和も終息 ⇒ 不景気の株高も終息 ⇒ 景気上昇の株高への引継ぎ?
②経済指数の動向
⇒ 決算、PMI、消費者指数(信頼感指数、物価指数)、GDP
③セリクラ
①予兆
・一定の価格帯から上がれずに横ばい推移。その中で上髭が散見。
・出来高水準が上がった価格帯で売買が活発。その後、急落局面が来る。
②到来
・相場全体が悲観的な投げ売りに
・株価急落と同時に出来高が増加
⇒ 売買代金5兆円前後(東P)
⇒ 一段深掘りしても出来高が大して増えないのであれば打ち止めの可能性も
③終幕
・売りがなくなり株価上昇
・出来高減少。板が薄い
・VIX指数40台以下を持続
④相場が底入れするパターン
①債券利回りが下がる
②VIXが凄く高くなった後でゆっくり下がりはじめる
③①②のコンビネーションが起きた時
<●相場が動く要素(上昇or下落)●>
①出来高(代金)急伸
②毎月第2金曜日
日本株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ SQ週の「魔の水曜日」 売り方の仕掛けを警戒
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第2金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第2金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
③毎月第3金曜日
米株のSQ(先物・オプションなど決済期日の特別清算指数)
⇒ メジャーSQ(3、6、9、12月の第3金曜日)
⇒ SQ(上記以外の月の第3金曜日)
⇒ ボラティリティが大きくなる傾向あり
●大型株は影響を受けやすい
▼▲日本株も影響を受けることあり▼▲
④MSCI(世界株価指数)
モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出する
株価指数で、MSCIワールドインデックスとも呼ばれる。
機関投資家が多く採用していることから、注目されている。
構成銘柄は四半期ごとに見直され、2月・5月・8月・11月は大きな入れ替えを実施。
新たに指数に組み入れられた銘柄には、組み入れ変更後にパッシブ連動資金
(市場の平均的リターンを追求する運用筋の資金)による大きな買い需要が発生。
入れ替えの銘柄発表は、入れ替え月の15日前後に、銘柄の入れ替えは同月末日。
⑤上場投資信託(ETF)の決算
7月第2週は、主要な日本株の上場投資信託(ETF)の決算日が集中
「分配金支払による売りが、7月1週~2週頭」に出て、株価が下落する傾向あり。
⑥上昇or下落
インフレ=金利上昇 ⇒ 金融関連銘柄は上昇
デフレ=金利下落 ⇒ 金融関連銘柄は下落
⑦夏枯れ相場
出来高減少、ボラティリティが高くなる傾向あり
夏枯れ相場に挑む際の心得
①事前にPFを整理(ブラッシュアップ)
②事前に現金ポジ高める
③押し目拾い銘柄の選択と集中
④買い時は第3水曜日から金曜日?
⑧米レーバーデイ
レーバーデイ(9月の第1月曜)3連休明け
米国の機関投資家が夏季休暇から職場へ戻る
新たなトレンド生まれる傾向がある
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
⑨有事(戦争)
①エネルギー、コモディティ(金など)関連上昇
②砲声で買い
③安全資産とされる国債が買われ、金利低下
④サイバー攻撃、セキュリティ関連が上昇
⑤ボラ高く、値動き荒くなる
⑥エネルギー、コモディティ(金など)関連下落、株価上昇
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
<●暴落相場(コロナ相場)で学んだこと●>
①個人の「思い」や「ファンダメンタル」より、「相場の値動き(波)を優先視」
②業績に関係ない理由での株価暴落は、底値で拾える「チャンス」
③保有銘柄暴落時(下げ止まらない)は、持ち続けず「損切り」
⇒ 「資金不足」を招き、次の「チャンス」を逃してしまう。
<●上昇相場の銘柄選び方●>
①「世の動き」から、業績寄与が連想される銘柄の期待感と割安感
⇒ 実態経済(現状の業績)より、期待感が優先される。
⇒ 世の動き(相場)に逆らうと波には乗れない。進化論と同じ。
⇒ 私情を優先すると痛手を負う。
<●経済回復の構造●>
①企業業績の回復(PMIや決算)
②消費者指数(信頼感指数、物価指数)が上昇
③GDPが上昇