こんな場末まで、連日遠路はるばるのご来場ありがとうございますm(_ _)m

小沢識者会見絡みの動きは、ほぼ分析通りの展開となって一安心です。
個人的には展開に一安心と言うより、分析が外れなくて一安心(笑)

さてこの一連のお祭り騒ぎ、私自身はTweeter(https://twitter.com/FumiHawk )で眺めてたんですが、とにかくマスコミ報道に一喜一憂する方が多く、しかもリーク(?)報道合戦だったため矛盾したりずれたりした情報が大量に錯綜して、頭を抱えた方も多かったと思います。

ですので、特に分析やメンタル系のエントリーを書かない時は、そういった情報の見方と、マスコミ等の世論操作の仕方などを書いて、読者の方々の情報リテラシーの向上をお手伝い出来ればと思います。
(洗脳とかメンタルケアにも関係しますので、あながち本ブログで扱ってもおかしくないかと。)


さて、第一回の今回は『人は無色透明な事実より、好みの色の真実を見たがる
です。
具体的に言うと、疑似科学や理論のすり替え等によるウソについて・・・って感じでしょうか。

まず大前提として「世の中には無色透明な情報は滅多にない。」と言うことが重要です。
情報はそれを発信する、もしくは伝える人のスタンスや属性によって、(意図的か無意識かは別にして)必ず色が付きます。
なぜなら「事実は一つでも、真実は見る角度によって異なる」からです。

例えばある人がジュースを飲んで「リンゴ味」と言った場合、日本人なら「甘くてフルーティーな、ふじとかサンふじの味」を思い浮かべますが、“ある人”が欧米人の場合「リンゴ味」とは「甘いがかなり酸っぱめな、紅玉系の様な味」を指します。
普遍的な感じがするこんなものレベルでも、簡単に情報に色が付いてしまうのです。


無色透明な情報がないと言うことは、意図的に色を付けることが可能だと言うことでもあります。
それは世論誘導等といった情報操作(スピン)が程度の差こそあれ日常当たり前に行われている事の証左でもあります。

CMは商品を魅力的に見せて購買意欲をそそるようにスピンをかけるものですし、グルメ番組は紹介したお店に関心を持つよう視聴者に仕向けます。
ブランドものの紹介記事は、その商品を持つことがステータスであるという価値観を植え付けるためにあるかもしれませんし、ビジネス書は著者の営業宣伝のために書かれたものかもしれません。


そして情報操作の基本は「操作されたと思わせない」です。
言い換えれば「自分でそう考えた思わせる」ことです。
そのためには、都合良く色付けした情報を「真実である」と思わせなくてはなりません。
これを実現する戦術は多々ありますが、その中でもよく使われるのは「ウソの情報を真実だと信じ込ませる」ことです。

ここからが本題。

ではどのように「ウソを信じ込ませる」か?
しかも「騙されている思わないように」です。

情報操作の場面で、このような目的のために利用する代表的テクニックは以下の通り。

(1)真実を語っているが、不都合な部分だけ伏せる
(2)前段の正論を展開、後段では前段と関係ない主張を前段と関連するように話して不都合な解説を回避
(3)相手の信じたい物を、さも論理的(科学的)であるかの様な説明を付けて提示

・・・他にもあるけど、これ以上は勘弁してくださいな(^^;


このなかで、(1)は日常よく利用されるテクニックです。
セールストークなどはこの最たるもの。
特に通販の時に見受けられます。
(「×××な時、こんな簡単に解決出来ます!」っていうけど、×××な時なんて滅多にないとか。)

これに引っかからないためには、出所の異なる複数の情報に当たることです。
紹介記事と、Webサイトと、ネットでの評判を比べて・・・等々、皆さんもよくやっているはず。
複数の情報ソースが同一方向に操作されない限り、見破るのは難しくありません。
逆に言えば、大規模に操作されると見抜きにくいと言うことです。

(2)は、政治家とか市民団体がよく使うテクニックですね。
例えば「戦争は良くない!だから無防備都市宣言する!」とか、「日本では少子化が大問題になっている。だから日本は外国人を移民として受け入れるべきだ!」とか。
前者の場合「戦争は良くない!」は正論ですが、無防備都市宣言したから戦争が無くなる分けじゃないですし、後者の場合「少子化が問題となっている」事は事実ですが、その解決方法はまず出生率の増加を促すべきであるし、そもそも少子化が国力の衰退に繋がら無いことも考えられます。仮に人口が1%減っても、生産性が2%上がればとりあえずは衰退しませんので。
この論法は、日本の左翼系の言論で多く見られます。

そして(3)ですが、これは疑似科学等でみられるテクニックです。
「水は話しかけると美味しくなる」とか「植物は会話出来る」とかのアレです。
この手の話の大本は「バクスター効果」というやつです。

バクスター効果とは、バクスターさんが1960年代に唱えた(けど10年位後に科学的に否定された)説で、
要約すると「植物は人間の心が読める」ってやつです。
この説は否定されていますが、一部の人達に根強く信仰され、途中どんどんブラッシュアップされて現在では極めて洗練された(ぶっちゃけ、人が騙されやすい)理論になってきています。
科学的には既に否定されているにもかかわらず、未だにバクスター効果が信憑性を持って語られる。
もっと言うなら今の方が当時よりずっと信じている人が多いのは、ひとえに「植物だって生きているんだから、心が読めるはずだ」と信じたい人達に、「あなたの信じている事は正しい」と理屈付けをしたからです。
これは、主観的感覚により近い論理的情報に接すると、思考停止して盲信しやすいという人間の感情的傾向を利用したものです。
つまり「これ美味しい・・・よね」と思っていたものに対して、料理評論家に「それは○○の水と××の砂糖を使っているから云々」と言われ、「ああ、やっぱり美味しいんだ」と信じる構図と一緒。
この例だと、素材が良いから美味しいとは限らないにもかかわらず理論的(評論家の言)に、もっともらしい説明を受け、それが自分の感覚に近かったため、心理的抵抗を簡単に乗り越えて浸透したわけです。

最近マスコミ報道で「子供の犯罪が増えている!」などと言われることもありますが、これを信じている人が多いのも同様。
これは、ニュースで子供の凶悪犯罪が多数流されていることから、主観的感覚として「子供の犯罪が多いな」と思っていたところに、TV局的には有識者であるコメンテーター(笑)が「増えた!」というのですんなり信じてしまいます。
でも実は、統計上は子供の犯罪の急激な増加はありません。この間に起こっているのは、神戸の小学生殺人事件といった大事件を洪水のように繰り返し報道しただけ。報道時間や量は長くても、報道される事件の件数はそれに比例していません。

私自身は、その理屈を押しつけられない限り他人が勝手にバクスター効果を信じる事に反対はしませんし、日本は八百万の神やら付喪神(つくもがみ)やらの居る国ですので、植物と意思疎通が出来ると言ったバクスター効果の類が浸透しやすい余地があるのは仕方ないと思っています。
まあ、針やら人形やら包丁やら家具やらが神様になるなら、サボテンやら樹やら水がしゃべっても不思議じゃないですけどね(^^;

でも、同時にバクスター効果が浸透したような構図は、情報操作手法として有効であり、絶えず利用されていると言うことも認識しておいて頂きたいのです。

いずれにしても、情報操作と思考停止は綿密に関係していますので、情報を見たら複数ソースを読んで考えるクセを付けましょう。
そうすることが、騙されないコツです。

特に政治絡みで騙されたら、そのツケは騙された人の人生で払うのはもちろん、日本国民全員に連帯責任になってしまいます。
ゆめゆめ、「ためしに」とか「一度くらい」といった思考停止で大きなツケを背負うことになりませんように。






・・・既に背負ってしまってるんですけどね、去年の衆院選で(T^T)

さてさて、昨日のエントリーで書いたとおり小沢氏は不起訴でした。
昨日の分を読んでいる方にとっては、既定路線ですね。

・・・なのですが、東京地検特捜部の記者会見を見て落胆する人が多いようなので、
その辺をきちんと分析しようかと。

読み終わったあと、特捜部の本気に背筋が寒くなること請け合いですよ(^^;


えっ、小沢氏の記者会見?
あんなの、酔っぱらいの酔ってないと同じで特に見るべきものナシですね。
まあ、自己弁護に終始する+既存の言い訳の使い回しは当たり前ですし。
強いて上げれば、「虚偽記入」と「裏金問題」をわざとすり替えて無実だったと言ってる。
とはいえ、これも想定通り。


まず最初に、昨日のおさらい(今日の話に直接関係する部分)


(A)今回検察が検討をしていたのは政治資金規正法違反に関する部分(最重要)

(B)本件の本命は基本的に「脱税」「収賄」、場合によっては公安マター

以下を読む前に、これを頭に叩き込んでおいてくださいね。

で、こっからが本題。

2/4の18時から東京・霞が関の法務・検察合同庁舎で行われた、東京地検特捜部長の記者会見要旨は以下の通り。
(47ニュース、毎日jp、
読売オンラインの元記事からまとめました。)

---ここから---

(1)小沢氏の不起訴理由

収支報告書の虚偽記入は作成・提出の義務がある会計責任者と、
実際にそれを書く事務担当者が中心となる。
それ以外の人を共犯に問うためには、責任者や事務担当者との共謀が必要だ。
(共謀と評価するためには)共犯者の行為を通じて、(小沢氏)自ら犯罪を行う意思が求められる。
だが、それを公判で立証し、有罪にする証拠がなかった。 [47ニュースより]


(2)事件の動機

今回の事件をひと言で言えば、陸山会が2004年10月に東京都世田谷区の土地を買ったが、
その際の購入原資になる収入、(小沢氏に返済した)支出を報告書に記載せず
原資の隠ぺいを図った。[47ニュース]

土地購入の原資を隠すことが目的[読売オンライン]


(3)問題の4億円について

小沢氏にいったん帰属した金を、陸山会に貸し付けている。金の由来が何なのか、
今日の段階では申し上げられない。公判で明らかにする。[47ニュース]

原資が何も分かっていなければ、起訴とならない。
(土地代金の原資となった)4億円は陸山会の前に一度、小沢議員に帰属している。
どういう金かは公判で明らかにする。[読売オンライン]


(4)問題の金にゼネコンからの資金が含まれているか

原資については具体的なコメントは控える。[47ニュース]

(原資に水谷建設からの5000万円が含まれるのか)コメントできない。[毎日jp]

それは言えない[読売オンライン]


(5)原資解明がなければ形式犯として批判されるのでは

原資の実態は公判請求の重要な判断材料だった。[毎日jp]


(6)資金についての小沢氏側の説明について

(原資が個人資産という説明に対しては)否定も肯定もしない。
(小沢氏の説明を認めているかは)必ずしも、そういうことではない。[47ニュース]

(個人資産とする)小沢氏の説明をそのまま認定しているわけではない。[毎日jp]

今日の時点では否定も肯定もしない。必ずしも小沢議員の説明をそのまま認定しているわけではない[読売オンライン]


(7)捜査は終結か

現時点で立件すべきものはすべて処理した。[47ニュース][毎日jp]

具体的なことは念頭にない。現時点で立件すべきものは立件した[読売オンライン]


---ここまで---


怖いですねぇ、特捜部殺る気満々じゃねぇか。
先ほどの(A)(B)を頭に叩き込んでおけば、これほど怖い会見もないですよ。

今回の不起訴は「告発されていた政治資金規正法違反(虚偽記入)」についてのみです。
これは説明するまでもなく不起訴理由を述べた(1)を見れば明らかです。
この発言からは「政治資金規正法違反はザル法なので、共犯による公判の維持は困難」という検察の判断が伺えます。

発言(2)(5)からは「実は、問題の本質は政治資金規正法違反ではない」事が判ります。
政治資金規正法違反だけなら問題は(虚偽記入)ですから、「原資の隠ぺいを図った(2)」事ではなく、隠蔽を共謀したかどうかです。
そこさえ押さえられれば原資の実態はさほど重要じゃない。
でも「原資の実態は公判請求の重要な判断材料(5)」と言っています。
つまり「本来、金の白黒はともかく意図的に虚偽の記載をしたかどうかが重要なのに、その金が白か黒かまで含めて捜査してますよ」と言っていることに他なりません。

さらに発言(3)(5)からは「原資の実態解明はまだ途中であるが、それなりに解明は進んでいる」事が判ります。
「原資の実態は公判請求の重要な判断材料(5)」なのに不起訴と言うことは、原資の実態解明はまだ途中であると言うことです。
しかし「金の由来が何なのか(中略)公判で明らかにする。(3)」と言っているので、それなりに解明が進んでいると推定出来ます、明らかに出来なければ公判維持は難しいので。

発言(6)からは「本命は現在進行形である」事が判ります。
起訴前の案件については情報秘匿の義務があります。
言い換えれば、「起訴後や終わった案件ならある程度話していい」と言うことです。
なので不起訴で既に終わったなら、「否定も肯定もしない」とはなりません。
仮に小沢氏の説明が真実であったなら、含みを持たせると名誉毀損なり信用毀損で訴える余地を作ることになります。
また、他の三人絡みで言えないなら「公判で明らかにする」と言います、てかその前に別の件でそういってますし。

そして最後、発言(4)(7)からは「政治資金規正法違反は終わったが、他はこれからやる」事が判ります。
「現時点で立件すべきもの(7)」、すなわち「告発されていた政治資金規正法違反に関するもの」は全て処理したと言うこと。
全て処理したのに、言えないこと(4)があるのは、さてなぜでしょう(^^;


まとめると

1)政治資金規正法違反については公判維持困難のため不起訴で処理した

2)問題の本質は政治資金規正法違反ではない

3)原資の実態解明はまだ途中であるが、それなりに解明は進んでいる

4)本命は現在進行形である

5)政治資金規正法違反は終わったが、他はこれからやる

ほら、やっぱり特捜部殺る気満々じゃねぇか(爆)
油断せず臨戦態勢なのがよく分ります。

これらの分析は、昨日のエントリーや各種情報と概ね合致します。
完全な正解といくか判りませんが、少なくとも世間で思われてるような「無理筋捜査」だの「検察大敗北」だのと言った事態でないのは間違いないといっても差し支えないでしょう。

なので、もっと特捜部のお尻を叩いて殺る気をさらに上昇させるのが得策です。
ええ、歪みないくらいにお尻を叩くべきでしょう(爆)

というわけで、この会見は見てお通夜になるのではなく、特捜部の殺る気をワクテカしながら正座して見るのが正しい作法と思う所存です(笑)


何度も言いますが、「無色透明な情報なんて無い」「事実は一つでも、真実は見る角度によって違う」のです。
当然「情報には多少の差はあれど発信者の意向が混じる」ものです。

私の分析が100%正しいなどとは言いません。
この分析も含めて情報を複眼的に見て検討する習慣を是非付けて頂きたいものです。



【分析に使用した元データ】

・東京地検特捜部長の記者会見要旨(47ニュース)
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020401001020.html

・陸山会事件:特捜部長「有罪得る証拠ない」(毎日jp)
http://mainichi.jp/select/today/news/20100205k0000m040082000c.html

・小沢氏不起訴、地検特捜部長の一問一答(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100204-OYT1T01493.htm?from=rss&ref=rssad
さて2/4の検察祭りを前に、報道機関が揃って小沢氏不起訴を報じてます。
で、かなり良識派の方々に大きな動揺が走っています。

なので、心安らかに明日を迎えて頂けるよう、この件についての分析を載せたいと思います。
あっ、このブログはメンタルケアに関するブログですよ(^^;
ただ、院長の私がもう一つの仕事として科学鑑定等々をやってるので、こういうのの分析もそちらの実益+趣味でお送りしております。

まず最初に結論をいくつか。

1)明日の起訴はほぼ無いが、これはある意味既定路線。

2)検察側からのリークは、原則としてない。(罰則もあり得るから)

3)情報をリークしているのは小沢側の検察関係者(存在は過去に多数指摘されている)。

4)不起訴の情報を流す目的は「国民に終息と思わせて、怒りの矛先を小沢から検察へ向けるため」。


ここまででもう書かなくてもいいかなと思いますが、一応今回の件に関して詳細を。


まず、報道されている「不起訴」の対象は政治資金規正法違反で告発された件です。
これは各報道共通しており、リーク元が同一であると推定出来ます。

ちなみにこの政治資金規正法違反に関して、小沢氏は市民団体から昨年1件、今年1件の告発を受けており、
両方とも受理されています。
この2件の告発、罪状が内容が若干違います。
1件は虚偽記入について、もう1件は秘書の共犯としての告発です。

で、今回報道は虚偽記入派と共犯派に別れています。
虚偽記入派が47NEWS、読売新聞、TBS、MBS。
共犯派が時事通信、日テレ。

この事からリーク元である小沢側の検察関係者が「詳細に情報を入手しているわけではない」
もしくは「それとなくコッソリ情報提供」していると推定出来ます。

前者なら最高検などの関係者の可能性が高く、後者なら特捜部近辺と思われます。
いずれにしても起訴前の情報流出は検察側にとってデメリットしかなく、
刑事訴訟法47条や国家公務員法の守秘義務等々に引っかかって罰せられる可能性もありますので、
原則としてリーク情報は全て何らかの意図を持って流されたものと言えます。
(なので「リーク」と聞いたら「それで誰が得をする?」と考えるか、「はいはいワロスワロス」が基本)

東京地検は特捜部を総動員しており、これは本件がロッキード事件等と同様の大疑獄事件の可能性があると、
検察側が判断しているからです。(そのための特捜部ですし)
そして罪状は逮捕時まで本人にも明らかにされません。
なので、検察側は「今回、政治資金規正法違反をメインに調査してるなんて一言も言ってない。」のです。
政治資金規正法違反は告発が受理されているので、マスコミがこれを言っているに過ぎません。
現状の検察側の捜査は「政治資金規正法違反+本命」が正解でしょう。

本件の本命は基本的に「脱税」「収賄」、場合によっては公安マター。
これらは隠密裏に時間をかけて捜査する必要があります。
そして出来れば小沢氏側の油断を誘ってさらなるネタを掴みたいと思っている可能性もあります。

なので告発分の政治資金規正法違反は不起訴でも、何らおかしくありません。
検察としては、告発があったおかげで任意の事情聴取が参考人→被疑者にレベルアップしてお得だっただけ。
どうせザル法で立件に多大な労力がかかるくせに罪は軽いので、不起訴でも影響無しと考えているでしょう。

最後に最も重要なところを。
今回の不起訴に関するリークで、最も得をするのは「小沢氏」及び「民主党」です。
現在小沢氏及び民主党は政治生命の危機に貧瀕しています。
たとえ、ここを切り抜けたとしても厳しい状況が続きます。
なので「自分以外に巨悪を作って、自分は被害者になる」戦術を採ったものと推定します。
リークで逮捕に向けた期待感を盛り上げ、検察の強引な捜査を印象づけ、
その後同じリークで不起訴(というより起訴断念)を流すことで、検察の横暴を演出します。
また、期待を裏切られた国民は検察に対して怒りをぶつけるでしょう。
そして国民の怒りに検察は本命の捜査まで断念、小沢氏は高い枕で眠りにつける・・・と。

もし政治資金規正法違反不起訴のニュースが出たときに、怒って検察に非難のメールをしたら小沢氏側の戦術に負けることになります。
正解は「政治資金規正法違反なんてザコはいいから、脱税なり公安絡みなりで頑張って欲しい」と応援メールを出すことです。

情報は操作されます。
それは善悪ではなく、情報を流すのも、情報を作るのも、情報を探るのも人間だからです。
意識的か無意識かは別にして、必ず何らかの方向性があると思うべきです。
ですので、複数の視点を持って物事を眺める必要があるのです。

事実は一つでも、真実は一つとは限らないのですから。


追記1
Tweeterで指摘があって思い出したのですが、現在国会会期中なので国会議員には不逮捕特権があります。
この期間中に訴追(起訴)することは可能ですが、やる場合は逮捕が出来ないので在宅起訴になります。
もし逮捕をしたい場合は「逮捕許諾請求」を所属議院(衆院or参院)で「逮捕許諾決議案の可決」が必要です。
この決議のためには、所属議院の国会議員に対して捜査情報及び証拠の開示をしなければなりません。
これは「別件での捜査と証拠等が共通の場合」、検察にとって極めて不利な状況になることが想定されます。
ですので、本筋でない場合は不起訴等でこの事態を回避することは充分あり得ます。
この点から言っても、明日の小沢氏起訴は確率的にとても低いと想定されます。