画像引用元:eiga.com

 

 

◼️原題:Infinity Pool

◼️監督:ブランドン・クローネンバーグ

◼️出演:アレクサンダー・スカルスガルド

     ミア・ゴス

◼️2023年 カナダ 🇭🇷 🇭🇺 118分

 

 

 

 

「アンチヴァイラル」「ポゼッサー」など独自の世界観を持つ作品で

カルト的人気を集める鬼才ブランドン・クローネンバーグ監督の長編第3作。

スランプ中の作家ジェームズと資産家の娘である妻エムは、

高級リゾート地として知られる孤島へバカンスにやって来る。

ある日、ジェームズの小説のファンだという女性ガビに

話しかけられた彼らは、ガビとその夫と一緒に食事をすることに。

2組の夫婦は意気投合し、

観光客は行かないよう警告されていた敷地外へとドライブに出かける。

実はその国には、観光客は罪を犯しても

自分のクローンを身代わりにすることで罪を逃れることができる

という恐ろしいルールが存在しており……。

「ノースマン 導かれし復讐者」のアレクサンダー・スカルスガルドが

作家ジェームズ、「X エックス」「Pearl パール」の

ミア・ゴスがガビを演じ、「タクシー運転手 約束は海を越えて」

「戦場のピアニスト」のトーマス・クレッチマン、

「月影の下で」のクレオパトラ・コールマン、

「イヴ・サンローラン」などの作品で監督としても活躍する

ジャリル・レスペールが共演。

引用元:eiga.com 

 

 

インフィニティ・プールとは〜🏊

 

 

まず「インフィニティ」とは「無限」という意味で、

どこまでも限りない様を表した言葉。

 

「インフィニティ・プール」とは、外縁が存在しないかのように見せかけたプール。

有名なのが、シンガポールのマリーナベイ・サンズ。

 

プールサイドから眺めると、プールの外縁部が景色に溶け込んで見える。

プールと景色の境目が分からない。 

 

つまり、本作は自分というものが分からない、自分は何者なのか?という

「アイデンティティ(自己同一性)」について触れた映画であろう。

 

 

本作では、自分のクローンが次々と作られる。

つまり、クローンは全部、自分の中にいる色んな自分として表現されているように見えた。

 

弱い自分、強い自分などなど…。

 

 

主人公の作家ジェームズは、資産家の娘である妻エムと結婚。

 

妻エムの父親が出版社の社長であるがゆえ、

ジェームズは作家という肩書きがある。

 

ジェームズには、こういった「虎の威を借る狐」的な部分、

つまり弱い自分がある。

 

ジェームズは、自分の色んなクローンと戦いながら(殺しながら)

”本当の自分”というものを見出していく。

 

そう考えると、人間が成長していく映画と言えるかもしれない。

 

しかし、最後は本当のジェームズ?クローンのジェームズ?(笑)

 

 

 

 

監督自身のアイデンティティの揺らぎ?

 

 

本作は「アンチヴァイラル」(2012)「ポゼッサー」(2020)に続く、

ブランドン・クローネンバーグ監督、3作目の映画。

 

父親はあのデヴィッド・クローネンバーグ監督!!!

『ザ・フライ』(1986)が有名でしょうか?

 

 

 

ブランドン・クローネンバーグ監督の才能もすごいと思いますが、

お父様が、あのお父様なのでね〜

 

アイデンティティクライシス、

アイデンティティの揺らぎが起こるのは当然でしょう〜

 

本作で、思春期でもない監督自身のアイデンティティの揺らぎを感じてしまいました〜

 

 

クローネンバーグ親子、かなり興味あります〜

これから色々見ていきたいです〜✨

 

 

 

 

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