画像引用元:eiga.com
◼️原題:El Sur
◼️原作:アデライダ・ガルシア・モラレスの同名小説
◼️監督:ビクトル・エリセ
◼️出演:オメロ・アントヌッティ
ソンソレス・アラングーレン
◼️1983年 🇪🇸 95分
「ミツバチのささやき」のビクトル・エリセ監督が、
同作から10年を経た1983年に発表した長編監督第2作。
イタリアの名優オメロ・アントヌッティを迎え、
少女の目を通して暗いスペインの歴史を描いた。
1957年、ある秋の日の朝、
枕の下に父アグスティンの振り子を見つけた15歳の少女エストレリャは、
父がもう帰ってこないことを予感する。
そこから少女は父と一緒に過ごした日々を、内戦にとらわれたスペインや、
南の街から北の地へと引っ越した家族など過去を回想する。
2017年、世界の名作を上映する企画「the アートシアター」の第1弾として、
監督自身の監修によるデジタルリマスター版が公開。
引用元:eiga.com
シュブリエルの振り子
切ない物語でした…
児童・思春期女子の敏感な内面が表現されていました〜
内戦の影響もあってか、過去に囚われている父親。
その父親は、水脈や鉱脈を探り当てる占いに使う”振り子”を使用し、
村人からの尊敬を集めていた。
私は、その”振り子”から「シェブリエルの振り子」を連想しました〜
「シェブリエルの振り子」とは、よく知られた「観念運動」の概念。
オーストリアの心理学者シュブリエルが発見したと言われています。
「観念運動」とは、頭の中で考えたことを無意識下で体の一部を動かすこと。
有名なのは、5円玉を一本の紐に結びつけて、
手を動かさずに「動け」や「止まれ」など念じて動かす方法。
集中力を高めるのにもいい方法ですが、
無意識をコントロールする”催眠術”にも使われます。
映画の中の父親は、”振り子”を使用し、
自身の無意識下の過去をコントロールしたかったのでしょうね…。