2019年3月21-23日、慶応大学G-Labにおいて、Mentalization-based Treatment ベーシックトレーニングがアジアで初めて行われました。メンタライゼーションの創始者、ピーター・フォナギー教授、アンソニー・ベイトマン教授のお二人による3日間にわたる直接指導でした。
日本全国から、精神科医、心理士、看護師、子どもの支援者、司法、犯罪領域の支援者など多彩な参加者70数名が3日間の課程を無事修了しました。


MBTにおいて臨床家がどのような姿勢でどのように介入するかということを体験的に理解できる内容でした。両先生は自身によるロールプレイを繰り返し実演しました。
講義の中でも、具体的な事例を要所に入れ、これまで書籍を読むだけでは明確に理解しきれなかった多数の点が明確になりました。フォナギー教授の高著で例示されている、ご子息が「椅子を戦車に見立てて遊ぶシーン」まで実演され、今回の日本でのトレーニングにかけるお二人の熱意に、参加者も自然と熱気を帯びていきました。

 

 


心理状態のリフレクションが困難な患者(お二人は全篇にわたってクライアントのことをPatientsと呼びます。MBTが医療的診療であるという認識の表れでもあるでしょう)を、メンタライジングの4つの軸(次元)に沿って、少しずつでも軸の片方に偏ったメンタライジングに変化をきたせるよう援助する方法を教示しました。そのために、認識論的信頼(epistemic trust)を作り上げていくことが何より大切であることを改めて強調しました。

 


3日間の教えを簡単にまとめることはできません。しかし日本のメンタライゼーションの歴史の大きなターニングポイントとなったことは間違いありません。今回のトレーニングは募集開始24時間以内に満席となりました。メンタライゼーションを強く志しながら参加が叶わなかった多くの臨床家の皆さん、来年3月、第2回ベーシックトレーニングを開催すべく交渉を重ねています。ぜひ来年はご参加ください。