つらいことも苦しいことも悲しいことも理不尽なこともたくさんあったはずなのに、いま結晶のように残っているのは圧倒的な幸福感だった。
『彼女が最後に見たものは』まさきとしか著 より

つらく悲惨な人生だとしても

死の瞬間は

圧倒的な幸福感が結晶している

そう思いたいし、

おそらく、そうなんだと思います。

 

人の脳には

自分がしてきたことを正当化する

という性質があります。

 

死の瞬間

おそらく私たちの脳は、

「いい人生だった」

と自分の人生を正当化すると思います。

 

どんな人生でもいい。

どうせ、最後は

「いい人生だった」

と圧倒的な幸福感に包まれて

昇天するのだから。

 

 

 

私が好きな小説は、

人の喜怒哀楽すべてが

表現されているもの。

 

喜怒哀楽なんて軽い感じの

ものばかりではなく

憎しみ・孤独・絶望……

そしてその先にある希望。

 

それらが描かれた作品が好きです。

 

 

今回ご紹介する

 

『彼女が最後に見たものは』

まさき としか著

 

は、そんな小説です。

 

 

私の心に染み入ってきた

文章をご紹介し、

それに対する私の考えを書いてみます。

 

 

 

 

死ぬことを考えた。そのときだけ真っ暗に閉ざされた目の前が開け、光に照らされた一本の道が現れた。心のすみにほんのりとともる希望と安堵。死ぬことを考えることで、死を先送りにすることができた。

 

カウンセリングで、

死にたいと思っている人に

する質問があります。

 

「どうやって死のうか

具体的な方法を考えたことがありますか?」

 

そんなこと聞いていいの?

 

と思うかもしれませんが、

死を具体的に考えると

死を先送りにすることができるのです。

 

 

 

 

 

背後からなにかが迫ってくる気配が強くなる。罪悪感、後悔、やましさ、申し訳なさ……。追いかけてくるのは自分自身の感情だった。

 

そうなんだよな。

 

追いかけてくるのは、

いつも自分自身の感情なんだよ。

 

だから逃げることはできない。

 

 

気持ちを受け止めて

 

「つらかったね。

もう大丈夫だよ」

 

と、抱きしめてあげるんだ。

 

 

 

 

 

俺は被害者なのだ。そう思わないと、生きることを放棄してしまいそうだった。

 

被害者意識に陥っている限り

幸せになれない。

 

と、よく言われます。

 

被害者意識に陥っている人に

この言葉を言ってはいけません。

 

その人は、自分は被害者だと思うことで

自分を守っているのですから。

 

「自分のせい」

だと思ってしまったら、

憎しみや怒りの矛先が

自分に向くことになります。

 

ただでさえツライ状況なのに、

そこに自分を責める気持ちが

上乗せされたら

生きていけないのです。

 

 

だから、被害者意識に陥って

他人を責めている人に

自省を強いてはいけません。

 

被害者意識に陥ってしまっているのは、

その人が今幸せでないからです。

 

幸せになれば

もう人を責める必要はなくなるのです。

 

 

被害者意識から抜け出さなければ

幸せになれないのではありません。

 

幸せになってからでないと

被害者意識から抜け出せないのです。

 

順番が逆なんです。

 

 

いろいろなことを

あらためて考えさせてくれた小説でした。

 

今なら、Kindle Unlimited で読めます。

カウンセラーさんは必読だと思います。

 

 

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