新卒で入社した会社の同期が亡くなった。

58歳。早すぎる死だ。
胆管癌だった。

 

彼の死をきっかけに、
死について、そして生について
改めて考えてみた。

 

 

矢野が癌の宣告を受けて最初にしたこと

私は2012年に、下顎歯肉癌の手術を受けた。
癌の宣告を受けて、私が最初にしたことは、

 

私が死んだら家族に
どれだけの遺産が残るか
生命保険や預金を調べることだった。

 

私が死んでも
7歳と4歳の息子が大学まで行けるか?

妻が貧困せずに暮らせるか?

 

自分が死ぬ不安や恐怖は感じなかった。
ただ残される家族のことが心配だった。

 

 

 

次に私が考えたのは、
自分が今まで築き上げてきた
心理療法の知識や技術を
後世に残したい。

そのことで、自分が死んだ後も
人々を幸せにし続けたい。


ということだった。

 

それで、術後に3冊の本を出版した。

残念ながら、どの本もあまり売れなかったが、
必要としてくれている人には
少数ではあっても届いたと思いたい。

 

 

 

 

 

今考えてみると、これらはみな、
自分のためにしたことではない。
人のためにしたことだ。

 

でも、人のためにこれらをしていたとき
私は死の恐怖を忘れ
幸せであったことは間違いない。

 

 

「生きていてほしい」と願ってくれている人のために生きたい!

さて、亡くなった友人Uに話をもどそう。

 

胆管癌ステージⅣ。

標準療法(手術、抗がん剤、放射線)は効果なし。

おそらく余命宣告も出ていたことだろう。

 

同期の中で、兄貴的な存在だったKさんが、
同期のLINEグループをつくってくれた。

 

おそらく、楽しかった同期との日々を思い出すことで、
Uに闘病の苦しさを少しでも軽くしてもらおう
という思いからだろう。

 

LINEで、各自が思い出を語り、
現況を報告しあった。

 

皆が、Uに元気になってほしいと願った。

 

 

Uは生涯独身だった。

だから、彼が亡くなっても経済的に困る人はいない。

 

おそらくUは
「苦しいおもいを続けるくらいなら、死ぬのも悪くないな」
と思っていたことだろう。

 

それが、同期とLINEでやりとりしていて
 

「こんなにも多くの人が、
『俺に生きていてほしい!』
と願ってくれている。

それなら、その人たちにために
もうひと頑張りしよう!」

と思ったのかもしれない。

Uは、治験薬にチャレンジすることを決めた。

 

治験薬というのは、まだ認可がおりていない薬だ。

効果があるのかどうかわからない。
もしかすると、ひどい副作用で苦しむだけかもしれない。

治験薬の被験者になるということは、
自分の体を人体実験に差し出すということだ。

 

でも、Uはその道を選んだ。
生きていてほしい!
と願う、親や友人たちのために。

 

結局Uは、治験前の検査を受けて、
その結果が出る前に天に召された。

 

「君に生きていてほしい!」
という多くの人の愛に包まれて
安らかな想いで旅立ったことだろう。

 

自分が死んでも自分は困らない

私たちは、自分のために生きているのではない。

 

その証拠に、
自分が死んでも、自分は困らないし、悲しくもないのだ。

 

なぜなら、困ったり悲しんだりする自分は
もう存在していないのだから。

 

あなたが死んで困るのは、家族だ。
悲しむのは、家族や友人だ。
あなた自身ではない。

 

では、私たちは何のために生きているのか?

 

長くなりました。続きは次回。

 

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