いい本を読みました。
僕が今まで読んだ小説で5本指には入ります。
一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者（ツナグ）」。
生者たちは、さまざまな理由で死者との再会を願います。
感謝を伝えたい者
謝りたい者
真実を確かめたい者etc...
死者と一夜を過ごすことで、
生者の後悔の気持ちは
死者と共にあの世へ帰っていきます。
亡父に僕が伝えたいこと
さて、この本を読んで考えました。
「死者と会えるとしたら、誰と会いたいだろう？」
答えはすぐに出ました。
僕が31歳のときに亡くなった父です。
なぜ、父と会いたいのか？
感謝の気持ちを伝えるため？
父にしてしまったこと、
してあげられなかったことを謝るため？
どちらもありますが、
それだけではないように思いました。
それは何なのか？……
… 幸せを分かち合いたい …
人は本当に
美しいものを見たとき
美味しものを食べたとき
嬉しいとき
幸せなとき
それを誰かと共有したくなります。
そして、共有する相手は
自分の大切な人、愛する人がいい。
僕の人生は、とっても幸せだと思います。
その気持ちを父と共有したい。
父が亡くなってから28年経ちます。
その間にあったことを父に話したい。
楽しかったことだけでなく
辛かったことも伝えたい。
成功したことだけでなく
失敗したことも伝えたい。
喜びだけでなく
悲しみも伝えたい。
それらが全部あって
幸せな人生だったと伝えたい。
そのことで、父も自分の人生を幸せだったと思えるような気がするのです。
いや、父はこう言うかもしれません。
「今際の際に、お父さんも同じことを思ったよ。
つらかったことの方が多かったけれど、
それも全部ひっくるめて幸せな人生だった。
お前が同じように幸せになってくれて良かった。
やっぱり親子だな」
死者に会えるとしたら誰と会いたい？
それはなぜ？
死者と会えるとしたら、
誰と会いたいですか？
なぜ、その人と会いたいのですか？
それを考えてみることで、
あなたの後悔の気持ちが成仏してくれるかもしれません。
また、あなたが人生で大切にしていることがわかることでしょう。
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