「対処療法だけをしても
問題の本質に迫らなければ
根本解決はできない」
と説く人が、心理カウンセラーには多いです。
私は違う意見を持っています。
ほとんどの問題が対処療法だけで解決します。
対処療法だけでは一時しのぎ
でしかないので無駄
というのは、
40度の熱があるのに解熱剤を
処方しないのと同じことです。
風邪は高熱が出たとき
解熱剤を服用すれば
あとは自然治癒力で回復します。
心の問題も同じです。
今現在の苦しみに対処する
方法がわかれば、
クライエントさんは
自力で問題を解決して
いくことができます。
そもそも、心の苦しみのほとんどが
「また、昔みたいなことが
起きたらどうしよう」
という未来に対する不安か、
「あいつのこと許せない。
私が不幸なのは、あいつのせいだ」
と過去に囚われているか
のどちらかであることが多いです。
だから、不安や怒りが出てきた時の
対処法がわかりさえすれば
苦しみは簡単に軽減できます。
また、不登校や夫のDVなど、
現在進行形で問題が
起きている場合であっても
不登校の子どもにどのように接するか？
DV夫とどのように対峙するか？
という対処法なしでは
解決することはありません。
対処法では一時しのぎにしかならない。
問題の本質を探って根本解決する必要がある。
と主張している方々の
「問題の本質」とは、
問題の「原因」を指すようです。
ですが、原因がわかったところで、
問題が解決することは稀です。
むしろ、ありもしない原因を
作り出してしまって
余計に苦しくなるのがオチです。
（アメリカでは、
問題の原因を探った際に
偽の記憶が作り出されて
余計に苦しくなった。
と訴訟が起きています）
私はカウンセリングをしている時
相談者さんにとって
どうなることが幸せなのか？
という視点で、
相談者さんのお話をお聴きしています。
言葉だけでなく、
表情や何気ない仕草の
中から、それを見つけ出します。
人は、問題を通して
自分の本当の幸せに
たどり着きます。
問題の原因を探る
ことがカウンセリングの目的
ではありません。
カウンセリングの目的は、
相談者さんが、
自分の幸せにたどり着くように
促すことだと、矢野は考えています。
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