苦しまないようにするために
人生の苦しみのほとんどが、
対人関係から生じるものです。
ですから、苦しまないためには、
人と関わらないようにすればいい
ことになります。
不登校、出社拒否などで、
引きこもっている人たちは、
苦しまないように、
人と関わることを避けているのです。
ですが、ここで問題があります。
苦しみの多くが
対人関係から生じるのですが、
幸福の多くも
人とのつながりの中で生まれます。
ですから、苦しまないように
人と関わることを避けている人は、
同時に幸せも遠ざけてしまう
ことになります。
つまり、不登校や出社拒否で、
引きこもっている人たちは、
不幸にならないために、
幸福をあきらめているのです。
そして、近年、
そういう人たちが増えています。
物質的に豊かになった先進国では、
リアルに人とつながらなくとも
ゲームやSNSで、快楽は
簡単に手に入るようになりました。
また、クラブやパーティーで、
たまたま一緒になった人たちと
盛り上がれば、
面倒な対人関係抜きで、
対人関係の楽しさだけ味わう
ことができます。
痛い思いをするリスクのある
学校や職場、恋人との関係を
避けても、快楽や楽しさだけは、
得られる。
でも、それで
本当に幸せなのかな？
幸せは快楽だけでは得られません。
快楽は一時的なものです。
しかも、より強い刺激がないと
満足できなくなっていきます。
継続的に幸せを感じ続けるには
継続的に幸せを感じ続けるには、
「自分は誰かの役に立っている」
という感覚が不可欠なのです。
人は、人を幸せにすることでしか、
幸せを感じられない
ようにできています。
そして、
「自分はこの人の役に立っている。
この人を幸せにしている」
と実感できるようになるには、
相手と深く関わっていく必要があります。
傷ついてもいい。
人と関わっていこう！
嫌な人と無理に付き合う必要はない。
分かり合える人を見つけて、
その人たちとだけ本音で付き合えばいい。
あなたが幸せにしたい
と思う人たちとだけ
深く関わればいい。
その他の人たちに対しては、
別の人間を演じればいい。
そして、
どんな人と分かり合えるかは、
いろいろな人と、
接してみなければわからない。
自転車に乗るのと同じ。
最初から上手くは乗れない。
何度も失敗して、初めて
気持ちよく乗れるようになる。
人間関係も同じ。
何度も失敗したからこそ、
人とのつながりで幸せを感じられる
ようになるのです。
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