「なぜ、勉強しなきゃいけないの？
こんなこと将来、なんの役にも立たないじゃん」
中学生になると、
ほとんどの子が、そう思います。
ある日の私と中一の長男の会話です。
「どうして勉強しなきゃならないんだよ。
こんなの何の役にも立たないじゃん。
それに、大抵のことは
インターネットで調べられるんだから、
覚える必要なんかないじゃん」
「そのとおりだよ。
勉強の内容になんて意味はない。
勉強は、人をランク分け
するためにやっているんだから」
「ランク分け？」
「そう、今の日本では、
今に限らず明治以降、
そしてこれからも
人の収入は学歴でほぼ決まる。
つまり、中学から高校の６年間で、
一生の収入がほぼ決まるんだ。
ここに学歴と年収の関係を表した表がある。
55～59歳の年収だから、
最終的な年収と考えていい」
「え？ こんなに違うんだ！」
「そして、これが同じ年代の
大学別年収ランキングだ。
上の表の大卒の平均と比べて
１００万円以上も高い。
どの大学を出たかで、
年収はほぼ決まるんだ」
「だから、勉強していい大学入れ
っていうんでしょ。
そんな人生むなしいじゃん」
「むなしい？
いい大学に入るためだけの
学校生活だったらむなしいよ。
でも、学校は勉強するためだけの場所じゃない。
部活で体を鍛えて、
友だちといい思い出をつくる場でもある。
ガリ勉しろと言っているんじゃない。
毎日まずは30分でいい。
宿題の他に勉強をしな。
６年間の毎日３０分で一生が変わる。
こんな簡単なことは、ないじゃないか」
「でも、大学出てなくたって
お金持ちになっている人いるじゃん」
「いるけど、その多くが
芸能人とかスポーツ選手だ。
スポーツ選手は受験勉強なんか
比べものにならないほど
血のにじむ努力をしている。
そして、何より才能がものをいう。
芸能人は、強運の持ち主だ。
そして、人を惹きつけるカリスマ性がある」
「スポーツ選手や芸能人以外でも
学歴が高くなくたって成功している人
いるじゃない」
「パパの知り合いでも
学歴が高くなくとも
成功している人がいるけど、
その人たちは皆、
芸能人並みの強運と
カリスマ性を持っている」
「結局、人生 運しだいってことじゃん。
俺、運が良くないからダメだ」
「運の良し悪しは、
自分でコントロールできない。
でも努力は自分次第で、なんとでもなる。
だから、勉強して、いい大学に入ることが
最も運に左右されない
実力で勝負できる生き方なんだよ。
そのためには猛勉強する必要はない。
１日30分、宿題の他に勉強することを
習慣化すればいい。
こんな簡単なことで、
人生を変えられること他にはないぞ」
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ただ勉強しろ！
と口うるさく言っても、子どもは勉強しません。
目的が明確でないことに
時間とエネルギーを使いたくないですから。
だから、勉強する目的を
はっきりと教えてやる必要があります。
子どもに理想を言ってきかせることも大切です。
お金で幸せが決まるわけではありませんから。
ですが、世帯年収1500万円くらいまでは、
年収と幸福度は比例します。
世帯年収が1500万円以上の家庭など
全体の数パーセントです。
ですから、日本人のほとんどが
収入さえ増えれば幸福度が増すのです。
だから、中学以上になったら、
社会の現実を教えてやり、
現実社会の中で
幸せになれるようにしてやる
それも親の役目、特に父親の役目
だと思うのです。
大人になってからの勉強も大切
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