子どもは、いつの間にか、親と言動が似てきます。
これは、人間には、身近なものを無意識のうちに真似る性質があるからです。
人は知らないものにはなれません。
オオカミに育てられた姉妹は、
オオカミのように四つん這いで歩き、
生肉を食べ、
人が近付くと、歯をむき出して威嚇したのです。
彼女たちは、オオカミに育てられて、人間のことを知りませんでした。
ですから、人間なのに、言動はオオカミになってしまったのです。
別の言い方をすれば、
あなたの育て方しだいで、
お子さんはオオカミにもヒトにもなる。
ということです。
あなたのお子さんは、あなたの言動をいつの間にか真似ていませんか。
あなたそっくりな口調で喋ったり、
同じ しぐさをしたり・・・
「勉強しなさい!」
って、いくら親が言っても、
親自身が、本を月に1冊も読まないようでは、
子どもは勉強しないのは、当たり前です。
「兄弟仲良くしなさい」
と言いながら、自分たちは、しょっちゅう夫婦喧嘩をしている。
それでは、喧嘩を止めませんよね。
もちろん、あんまりひどいと親を反面教師するということもありますけど、
幼少期に見聞きしたものは、無意識の中に刷り込まれているので、
意思の力ではどうにもならないことが多いのです。
「親のようにはなりたくない」
と思っていたのに、いつの間にか、親とそっくりになってしまっているのはそのためです。
ですから、私は、息子たちに、
教えたいことは、してみせることにしています。
口で命令するのではなく、言ってきかせるのでもなく、
目の前でやってみせる。
勉強してほしいのなら、
親が勉強している姿を見せる。
優しい子に育ってほしいなら、
子どもに優しく接する。
親が人助けをしている姿を見せる。
いつも笑顔でいてほしのなら、
親がいつも笑顔でいてやる。
そんなこといっても、親も人間だから失敗することがたくさんある。
そんな時は、
悲しんでいる姿を見せればいい。
苦しんでいる姿を見せればいい。
そして、そこから立ち上がる姿を見せてやればいい。