◆人をダメにする叱り方
あなたは、子どもをどのように[叱って]いますか?
殴ったり蹴ったりは、もちろんダメです。
殴る蹴るも[触]の要素にはなりますが、触れているのはほんの一瞬です。
このような親に育てられた子どもは、暴力で人を支配することを学んでしまいます。
そして、自分も他者を暴力で支配しようとするようになります。
口でいいきかす というのもダメ。
よく「子どもだって、よく説明すればわかる」
という人がいますが、まずこちらが子どもの言い分を[聴]いてあげなきゃ。
このような親に育てられた子どもは、他者の気持ちを知ろうとしなくなります。
そして、自分も他者の気持ちなど考えず、ただ自己主張だけをするようになります。
給食費を払わない親は、こういった親に育てられた人です。
一番いけないのが、無視すること。
押入れに閉じ込めたり、家の外に追い出したり・・・
これらは、[見] [聴] [触] のどれも使っていない最悪の叱り方です。
このような親に育てられた子どもは、強い見捨てられ不安にかられるようになります。
強い孤独感から、アルコールやギャンブルや恋愛などに依存するようになります。
◆矢野流 子どもを育てる叱り方
長男が2歳半の頃の話です。
人に石や物を投げて喜んでいます。
初めのうちは「ダメ!」っと、口で叱っていたのですが効果なし。
「こうやられたら痛いでしょ!」
と、息子にも物を投げつけると、よけい面白がって、投げ返してきます。
泣くくらい強く叩いて叱ると、怒って泣きながら反撃してきます。
はてさて、この気の強さ、誰に似たのか?
私も妻も温厚を絵に書いたような人間なのにな。
それが、あるやり方で叱ってみると、効果てき面!
その叱り方とは・・・・
息子が悪さをしたら、すぐさま、
床に仰向けに寝かせ、馬乗りになり、手足を抑えつけます。
どんなに抵抗しようが、力を抜きません。
どんなに泣こうが、容赦しません。
「もうしない?」
「・・・モウシナイ(泣)」
まだ、許しません。
「ごめんなさい は?」
「・・・ゴメンナサイ(激泣)」
まだ、許しません。
抵抗する力も、泣く力もなくなるまで、抑えつけ続けます。
30分以上も続きます。
その間、私は、ずっと・・・
息子の 目を [見] 続けています。
息子の 泣き声を [聴] いています。
息子の 体に [触] れ続けています。
そうなんです。
[見][聴][触] 全部を使って叱っているんです。
そして、抵抗する力も泣く力もなくなった時、息子を解放します。
私が「おいで」と、手を差し伸べると、息子は、私に抱きついてきます。
30分以上も手足を抑えつけられていたのに怖がったり、すねたりしません。
息子には、私が愛をもって叱ってくれていることが本能的にわかったのだと思います。
もちろん私は、息子を優しくハグしてあげます。
◆叱られてもいい、最後は抱きしめてほしい。
あるTV番組で、元暴走族の少年が言った言葉が印象的でした。
「叱られてもいい。殴られてもいい。
ただ、最後は抱きしめてほしい。
本気で叱ってくれる大人が側にいてくれることほど嬉しいことはありません」
叱るときも [見][聴][触] 全部を使って叱るんです。
そして、最後は、抱きしめてあげる。
[ただ抱きしめる]ということの大切さ
昔のTVCFを思い出しました。