昨日の続きです。
そもそも、私たちは、どのようにして、自分の感情を言葉として表現できるようになるのでしょう?
それは、親に教わったからです。
赤ちゃんが、機嫌良く笑っているとき、親は言います。
「うれしいねぇ」
赤ちゃんが一人部屋において、お母さんが家事をしています。
赤ちゃんが泣きだすと、お母さんは赤ちゃんのところに行って、だっこして言います。
「さみしかったねぇ」
赤ちゃんが、抱っこしてあやしても泣きやまない時は
「お腹すいたね」
と言って、おっぱいをあげます。
おっぱいを吸っている赤ちゃんに、言います。
「おいしいね」
そうやって、親に自分の気持ちを代弁してもらうことで、
子どもは、これが「さみしい」なんだ。これが「うれしい」なんだ。
と学んでいくのです。
そして、成長すると、泣く代わりに、自分の感情を「うれしい」、「さみしい」、「お腹すいた」と言葉として表現できるようになります。
ところが、親が子どもの気持ちを代弁して教えてあげないと、
子どもは自分が今感じている感情が何なのか分からず、
言葉として表現することができません。
言葉として表現できないので、
赤ん坊のように泣いたり、怒ったり、
という非言語的な方法で表現するしかないのです。
あるいは、感情に蓋をしてしまうと、うつや胃痛といった症状として出てきます。
けれど、ほとんどの親が、子どもの気持ちが分からないわけでも、わかろうとしていないわけでもありませんよね。
ただ、子どもの気持ちを代弁するということの重要性を知らないだけなのです。
カウンセリングの場でも、相談者さんの感情をカウンセラーが代弁するということを頻繁におこないます。
「それは、つらかったですね」
「悲しいことですね」
「くやしかったですね」
「よく頑張りましたね」
そうやって、カウンセラーに自分の気持ちを代弁してもらうことで、
相談者さんは、自分の気持ちに気づきます。
自分の感情に気づく、つまり感情を言葉にできたことで、問題や症状が解消され始めます。
このブログを書くにあたって、私は売れてそうな子育て本を片っ端から読みました。
上手な叱り方、褒め方、躾の大切さ、勉強のできる子にする育て方、子育てを楽しもう・・・
どれも、素晴らしいことが書いてあるのですが、何か一番大切なことが足りないような気がしました。
それが、これ。
子どもが自分の感情を言葉として表現できるようにすることが何より大切
だということだと気づいたのです。
自分の感情を言葉で表現できるかできないかが、
その人の一生を幸せなものにも、苦しいものにもします。
言葉として表現できる感情が多ければ多いほど、
その人の人生は楽で、幸せです。
そして、それは、親が子どもの感情を代弁してあげることの重要性を知っていて、
子どもに自分の素直な感情を言葉にすることを習慣づける方法を知りさえすれば、
簡単にできることなのです。
そして、とても怖いことですが、
大人になってから、これをしようとすると、とっても大変なんです。
何か月も、時には何年もカウンセリングや心理療法を受け続けなければならない。
だから、子どものうち、親がしてあげなきゃいけない。
「叱り方」より「褒め方」より「いい学校にいかせることより」
まず、親が子どもの人生のためにしてあげなければならない一番重要なこと。
それが、子どもが自分の感情を言葉として表現できるようにすること。
子どもがどんな感情を表現しても、それを認めてあげること。
心理カウンセリングで、多くの方のご相談をお聴きして、そう思うに至りました。
だらか、このテーマで、子育て本を書いてみたいと思っています。
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