こんにちは、心理セラピストの中野です。
前回のブログでは、イップスの主な原因の一つとなる、
<意味づけの>の話をしました。
心理学では、この<意味づけ>のことを
心に制限や禁止をかける信念(思い込み)として扱っています。
最新の心理学では、この禁止型の信念を24種類に分類していて、
その殆どが、幼少期の両親との関係の中で刷り込まれます。
この24種類の中で、イップスと関係の深いのが
≪ 子どもであってはいけない≫という禁止型の信念です。
この≪ 子どもであってはいけない≫を心の中に持つ人は、
自分の気持ちを後回しにして、他人のことを優先してしまうことが多く、
無意識に「イイ人」であろうとして、漠然と生きづらさを感じていることがあります。
スポーツの場面では、観客を意識しすぎたり、監督やコーチ、先輩等にどう思われるのか
気にし過ぎてしまいます。事実ではないことを想像して、それに対して自分がどう思われるのかを
勝手に自分の中で想像して、無意識に自分で自分を怖がらせているのです。
その為に、筋肉が硬直したり、痙攣したり、身体が反応を示すのです。
≪ 子どもであってはいけない≫を持っている人の心の悩みとしては、
主に下記のようなかたちで現れてきます。
□イップス(主にスポーツの場面)
□人に気を使いすぎる
□本当は自分が面倒を見て欲しいのに、人の面倒をみる役回りになってしまう
□人からどう思われるかがスゴク気になってしまう
□対人恐怖症
□誰に対しても常に「いい人」であろうとする
□人に合わせて本心でないことを言ってしまう
□わがままを言ったり、人に甘えたいのにできない
□「ああしろ、こうしろ」と、人に対して指示的、
支配的になってしまう(親的な立場を取りたがる)
□喜怒哀楽の感情を自然に表現できない(難しい)
□「欲しい/いらない」「好き/嫌い」といった意思表示ができない
□人前ではしゃげない(本当は自分を出したいのに)
□何でも率先してやらなければ気がすまない
□子どもや子どもっぽい人が苦手で、見ているとイライラする
□パニック症(広場恐怖、パニック発作、予期不安)
□全般性不安障害
では≪ 子どもであってはいけない≫という禁止型の信念は、
どのように心の中に刷り込まれてしまったのでしょう?
下記が、その主な刷り込みの場面になります。
・親から「あなたはお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」
と言われて色々我慢してきた
・親(監督やコーチ)のしつけや教育が厳しく、自由にさせてもらえなかった
・両親とも真面目で、いつもきちっとした人だった
・親から過度な期待をかけられて育った
・親から子どもっぽい振る舞いを許してもらえなかった
・自由や楽しみ、子どもらしい活動を禁止されていた
・親から愛されようと、いつも「良い子」を演じてきた
・子どもの頃に親を亡くし、自分が残りの家族の面倒を見なければいけない状況だった
・両親のケンカが絶えず、それを見るたびに「自分が何とかしなければ」と思っていた
・いつも親が大変そう(忙しそう)にしていて、「自分だけ遊んではいけない」「自分もシッカリしなければ」と決断した
・鬱や病気の親を喜ばせようとしたり、子どもの頃から親の感情の面倒をみて、「自分が親を幸せにしてあげよう」と決断した
・性的、肉体的な虐待を受けたときに、「子どもだからこんな風に虐げられたんだ」と思い込んだ
一度刷り込まれてしまった禁止型の信念は、
メンタルトレーニングや催眠療法では、殆ど取り除くことはできません。
では、どうしたらいいのか?
禁止型の信念を取り除くには、信念を書きかえる心理療法を使います。
まず、刷り込みが主なわれた幼少期の原体験を探し出します。
そして、そのころに刷り込まれた禁止型の信念に、
許可を与える別の信念を上書きするのです。
例
【書き換える前】
<子供であってはいけない>禁止型の信念
人に気を使う(どう思われているのか気にする) → 人前で緊張する。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
【書き換えた後】
<子供っぽくてもいい、わがままでもいい>許可を与える信念
人に気を使かわない(どう思われているのか気にならない) → 人前で緊張しない。
これによって、短期間で劇的な変化を起こすことができるのです。
