塾の宿題をどうやってこなすと良いのか、というのは、お子さんを持つご家庭でよくあるテーマかと思います。
娘が通っていたサピックスでは、本当の意味での「宿題」はありませんでしたが、合格を果たすためにやっておくべき勉強として渡されている家庭学習資料を宿題として考えます。
目標とする志望校や、現在のお子さんの学年や偏差値レベルによって変わるので、一概には言えませんけど。
我が家も、今度は6年後の大学受験を目指す立場で色々検討中です。
中学受験で戦友だった親御さんとも、6年後の大学受験に向けて、油断せずにやって行こうと話しております。
これは会社のプロジェクトも同じで、期限が1週間後の仕事であれば、皆さん具体的にスケジュールを立てるのですが、期限が年度末まで、或いは中期経営計画の目標業務などとなると、途端にいい加減になる人が多い。
まあ、私も偉そうな事を言える程ではありませんけど。
人の多くは、仕事を開始した時(受験の場合、中学受験する事を決めた時、入塾した時、新しい参考書を買った時などでしょうか)は、意識高くやり始めるけど、その後ダラける期間に入ってしまい、いよいよ期限が近付いたところで漸く慌てて開始するも、やり切れずに中途半端な状態で期限を迎える。
最後の期間の業務量は膨大であるが、程度の低い成果となり、やり切った感も得られず、自分を呪い、次の機会は頑張ろうと反省する、という行動になりがちです。
実際に仕事していると、社内業務の場合、残念ながら、こういう状態のものも少なくない。
しかし、二月の勝者で、まるみちゃんが泣きながらお母さんに叫んでいた通り、中学受験はやり直しができません。
社内業務の場合、挽回できる機会はあるだろうけど、そういう積み重ねで毎年の査定や昇格・昇給が決まるのだから、そういうのを改善できない人の場合、20年後位には取り返しのつかない差になってしまうでしょう。
管理職としては、こうならないよう、マイルストーンを短期間で設定しています。
これは短ければ短いほど良い、らしい。
私個人的には、子供の場合、設定は長くても1日、できれば半日以下が良いと思われます。
また、日々の繰り返しやメモの重要性がわかるデータがこち。
(出典:https://heart-quake.com/article.php?p=9963)
エビングハウスの忘却曲線です。
人は説明された内容について、1時間で56%も忘れてしまう、というデータです。
仕事で部下に資料作成を指示した際に頼んでいた内容と異なるものが出てきたり、普段の業務で何度も同じ事を聞いてくる人がいたりする。
メモの取り方が下手だったり、汚くて自分でもわからなくなってしまっている人に多い。
大人ですらこうなのです。
子供が塾で習った内容を理解していると思っていても、家でやらせるとできない理由の大きな原因の一つがこちら。
だからこそ、日々の復習が重要です。
できるだけ忘れないよう、習った内容を前から順番にやるのではなく、似たような問題毎のパートに分けて、それらのパートから1問づつでも毎日やるようにすると効率が高い。
このパート分けと日々のやる事(マイルストーン)の設定は、最初は親が一緒にやってあげると良いです。(一緒にやるのが重要。いずれ自分だけでできるようになる)
やれた際は褒めてあげると成功体験の積み重ねにもなりますよね。
二月の勝者でも「自分でできた」と思えて子供が安心する場面が何度かでてきましたが、成功体験は自己肯定感を得る為にも、今後も人生で何度も訪れるであろう失敗から立ち上がるためにも、とても重要だと思っています。
これらを、できるだけ早い時期にやるのも重要です。塾の前(期限間際)になってから慌ててやるのは残念ながら意味がない。
やらないよりはマシだけど。
やる時はしっかり頑張っているのに成果が上がらない、なんてお悩みの方、当てはまりませんか?
なお、上記の復習の為には、メモ=ノートの取り方も重要です。
最初からできる子は問題ないけど、できない子は誰かが教えてあげないといけない。
メモやノートは全部書き写す必要はない。
旅行に行った写真を見ると、その時の出来事をいろいろと思い出せるのと同様、勉強も大切と思ったキーワードや式を所々書いてくれば思い出せるはずです。
その訓練として、読書をさせて要約をさせる事などが役立つ。文は短くても良いので、桜蔭の先生が元気フェスタで教えてくれた、新聞の社説の要約は素晴らしい訓練になりますよ。
国語の勉強をすると、算数や理科もできるようになる、という理由の一つなのでは?
お子さんがアホだの地頭が悪いだのという前に、非効率な事を繰り返していないか確認してあげると良いと思います。
私も日々、部下について確認しています…。